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イタリアその3

今回はプライベートレッスンを選び、新たな友だちづくりには消極的な私だったが、語学学校のアクティビティには積極的に参加した。
そこで出会ったのがメキシコから来たパワフルな3人組の女性たちだった。

3人のうち二人は63歳、一人は57歳。
メキシコの語学学校で一緒にイタリア語を学んでいる友だちだという。
彼女たちは明るく大きな笑顔で私と接してくれた。
57歳の彼女は出会って間もなく63歳の二人の彼女たちより先に帰国をしたが、定期的に私に楽しいメッセージを送ってくれて明るい気持ちにしてくれた。

ある日63歳の二人の彼女たちが「カスティリオンチェッロに行くから一緒に行かない?」と誘ってくれた。
私は人からの誘いはよっぽどのことがない限り断らない。

その日のピザの天気は雨だった。
雨でも雨の海を楽しめばいいかと特に何も考えずに電車で40分先のそこに彼女たちと向かった。

驚いた。
たったの40分離れた場所なのに天気が違う!
太陽が雲間から見えた。
何かの暗示のようにも思えた。

小さな駅を降りて駅前の道をわたると松の木が茂る遊歩道がある。そこを抜けると目の前に海が広がった。
体に潮風を感じた時、誘ってくれた彼女たちが天使に思えた。

彼女たちはつねに笑っていて、セルフィで写真をバンバン撮っていた。
私も自然に笑ってしまう。
3人で並んで座って海を眺めた。
やっぱり人っていいなと思えた。

イスラエル、パレスチナ、ロシア、ウクライナ。
イタリアでは朝のニュースで世界で起きていることを普通に伝える。
私はいつも朝、それを見て心が痛くなる。
彼女たちとの出会いは、それを少しずつ変えてくれた。

しかしその後、大好きな人の病気が急変する。
メッセージのやり取りをしていた57歳のメキシコの女性、、、いや、もう完全に彼女たちは私の大切な友だちだ。
57歳のメキシコの友だちからメッセージが届いた。
今の状況を書いて返信した。

その日から57歳のメキシコの友だちは毎日、本当に毎日、励ましのメッセージを送ってくれた。
温かいな、嬉しいな、、、悲しい、、、でも嬉しい。

彼女たちは私にとってとても大切な友だちになった。
自分のやりたいことをやって、働いて、輝いている。
コメディアンのようにおもしろい63歳の友だちは歯科医、もう1人の63歳の友だちは主婦、そして57歳の友だちは飲食店で働いている。

この後、さらにいろいろな友だちができたが、その話はまたの機会に話したい。

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