好きなものは好きでいい!『その着せ替え人形は恋をする』
自分の好きなものを他人に言うのって、実はすごく勇気がいる。
「キモイと思われないかな?」
「似合わないって笑われるかな?」
そんな私も、実は中学生の頃、モンハンだのFFだのといったゲームが大好きだった。けど周りにゲームをやる子がいなくて、みんなに合わせてドラマだったり好きなCDの話をよくしていた。
そんな、やりたいことを素直に言えない人たちへ送りたい漫画がある。
原作:福田普一『その着せ替え人形は恋をする』(そのビスクドールはこいをする)という青年漫画だ。
スクエア・エニックス出版の『ヤング・ガンガン』で現在も連載しており、
2021年にはアニメ化もされている。
この『着せ恋』(ちまたではそう言われる)に出てくる喜多川海夢(きたがわ まりん)というギャルが、今私の最大の推しなのだ。
そして可愛いだけじゃない。
まりんちゃんの推しポイントの真骨頂。
それは”好きなものに全力で打ち込む素直さ”にある。
まりんちゃんを見たら、きっとみんな自分の好きなことに全力投球したくなる。
今回はこの『着せ恋』のまりんちゃんについて語らせてほしい。
『着せ恋』のあらすじ☆
簡単に着せ恋のあらすじを
幼い頃、祖父が作った雛人形に心を奪われたことがきっかけでプロの雛人形職人を志す主人公、五条新菜(ごじょう わかな)。
だけど「男のくせに雛人形が好きで気持ち悪い!」と言われたことがトラウマとなり、それから友人には雛人形が好きとは明かさず、友達も作らない日々を送っていた。
そんな中、ひょんなことからクラスの人気者ギャル、喜多川海夢に雛人形が好きなことがばれてしまい「コスプレ衣装を作って!」とお願いされる。喜多川海夢のコスプレに付き合いながら、段々と若菜は自分の好きなものを他人と共有できるようになっていく。
つまり、コスプレ好きなギャルと服を作る男の子のお話です。
「好きなものに、男も女も関係なくない?」
ヒロインの海夢ちゃんはギャル。
もうそりゃあ金髪でうぇーいって感じのノリで、「ま?」だの「たそ」などを語尾に着けて「やばーい、鬼あげなんですけどぉ~♡」なんて言葉をよく使う。なんならちょっとおバカちゃん。(読者としてはもう、それが堪らなく可愛いのだが!)
まりんちゃん、ギャルに加え読者モデルをやっていて、学校でのヒエラルキーのトップ。
「まりんちゃん可愛い~」
「すっごいモテるんだろうな~」
なんて学校の皆に噂されてるんだが、実はまりんちゃん、趣味がコスプレなのだ!!
しかも、主人公の五条くんに衣装の作成依頼をしたモデルの雫ちゃん、は『聖♡ヌルヌル女学院 お嬢様は恥辱倶楽部 ハレンチミラクルライフ2』という男性向けエロゲーのキャラクター。
「あの…エロゲーって男性がやるものじゃないんですか?」
五条君が困りながらまりんちゃんに言っても、本人はどこ吹く風。
「好きなものに、男も女も関係なくない?」
なんて堂々と言ってのけちゃうタフガール。
コスプレは推しへの最大の愛情表現
そもそも、私が知っているヲタクというのは割と肩身がせまくて、それこそラノベやちょっとエッチな感じのイラストを書いている方々は学校時代、ひどい扱いを受けているときがあった。(不快にさせたらごめんなさい)
けど、コスプレしたいという欲求を、海夢ちゃんは隠すことなく堂々と公言してる。
あたしねっ漫画とかアニメとか、あとゲームのキャラと同じ格好したいの!
コスってね、推しへの思いを全力でアピれんのよ!
凄くない!?
それってもう究極の愛じゃんっ♡
しかも、普通に考えると女子高生がエロゲーをやっているってすごく言いにくい。(興味があっても言えん!)
でも別に、好きなものに男も女も関係ない。
大人になって、自分の趣味や好みにとやかく言ってくる人のこと嫌だな…と思いつつ、案外一番気にしているのは自分だったりする。
好きなものは好き、それだけ
別に、周りに認めてもらえなくたっていいのだ。
自分が好きなんだから。
だから、まずは自分が好きなことをしている自分を愛してあげたい。
もし、これを読んだ人が誰にも言えない趣味があるなら、ぜひ『着せ恋』を読んでほしい。
自分を否定しない一歩を踏み出せるはず。
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