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展覧会 岡本太郎に行った話②

先日、岡本太郎展に行ってきました。
今、存在しない世界的評価を受けた作品があることを知りました。

日の壁・月の壁・青・緑・赤・建設

岡本太郎/月の壁

会場にはキャンバスに描かれた原画が展示されていました。
旧東京都庁の壁面を飾っていた巨大レリーフ達です。

なぜ、巨大な陶板レリーフの数々は幻となってしまったのか。
それは、1991年の東京都庁移転に伴い東京都は、
太郎の陶板レリーフを建物と一緒に取り壊す判断をしたからです。
世界的にも評価が高い作品だったため、当然反対運動が起こります。
結局のところ、作品の保存には時間的資金的の条件が厳しく、
取り壊しされてしまうのです。

しかし、作者本人はそこまで大きな出来事とは捉えていないのでした。
取り壊しに同意し、別れの瞬間は、
作品にさっと触れると最後は振りかえらなかったとか。


『この瞬間、瞬間があるだけだ』と語っていた太郎らしい最後でした。

人間・岡本太郎から考えた事

展覧会のフライヤー

作品との別れが、太郎の生きざまをそのまま体現したエピソードで、
とても衝撃を受けました。

手は、固く握っていると何もつかめない。
手は、開いていないと受け止められない。
執着、過去、未来、、、。
人間は、今しか生きられないことを改めて気づかれたのでした。

終わりに

岡本太郎は、本も多数出版しており、
直接太郎の言葉に触れることが出来ます。
絵画同様、太郎の言葉を自分事としてとらえるのが
以前は難しかったのですが、今一度読み返してみようと思います。


長くなりましたが、最後までお読みいただきありがとうございました。



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