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spinel3
職場異動の申し出【3】
先輩からしょうもないイジメに遭い
陰鬱とした毎日を送っていた私
上司も先輩の流言に取り込まれて助力も得られない中で、会社員の私が取れる唯一防衛策は
職場異動だった
入社当時からずっと同じ職場で働いていた私は
職場にそれなりの思入れがある
元来の真面目な性格も功を奏し、職場ではそれなりの立ち位置を得ていた
大変な事も多いがやりがいも感じるような
そんな職場だ
それでも異動を希望する程に私は
憔悴しはじめていたのだと
今になれば思う
私の会社は年に一度、異動希望の確認があり
異動の意志と意見の確認を取り、異動計画なるものを作るのだそうだ
そうして時折り異動者が掲示板に張り出される
私の様な末端社員には知り得ないが、偉い人達には考えがあるらしく、それに適った人が選ばれて異動していくのだ
そこに選ばれてこの職場から早く異動したい
そう思い異動希望の確認書に思いの丈を書き込んで約半年
…なんの音沙汰もない
心配になった私は上司との面談の機会で直接伝えたが
上司『異動したいのは分かった』
の一言だけ
全く伝わってないぞぉ!!
本心から、先輩の陰口と向き合う事も受け流す事もできなくなっていた私は
なんとも言えない不安に苛まれるようになった
私はしんどい環境から逃れようと
手当たり次第に異動したいとのたまう様になり
その態度から先輩たちに陰口のネタを提供してしまう
そんな負の循環に落ちていった
この時も私は
私は悪く無い
何故このようなストレスを抱えなければならないのかと他責の念に駆られ
次第に手の開く時間のほとんどを
鬱屈とした感情に浸る様になってしまう
気にしなければ良いと
簡単に考えられるほど
私に余裕がなかったのだ
そうした状態1年程続き私は
全く寝られない様になっていた
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