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【おうちで発酵・漬物】#3 富山名物「さば大根寿し」

あけましておめでとうございます、と言ってよいかわからないまま2日の夕方を迎えた。みなさまいかがお過ごしでしょうか。

昨日からの報道に心を痛め、苦しまれている方が多いと思います。私もその一人。輪島や氷見は昨年6月に訪れたばかりで記憶にとても新しく、朝市で干物をぎゅうぎゅうにサービスしてくれたおばちゃん、塗物のピアスを「よくお似合いですよ」と勧めてくれたお店の方、何人かの北陸在住の友人知人を思うと胸が塞がるようで、今はただ祈ることしかできない。

とは言え被災地に対して何もできない状況では私たちはできるだけいつも通りの生活をし、気力と体力を保つことが大事。その後で寄付等、できることをして行きたい。
そんな訳で、今年最初の投稿は11月末に富山で買ったこちら。

富山駅隣のスーパーで見付けた「大根寿し」。お隣石川の「かぶら寿司」は物産展や土産物売り場でよく見るが、大根バージョンもあるのね、と思って買った。なんだかとっても美味しそうに見えたのだ。

その夜富山のホテルで食べて驚いた。とんでもなく美味しかったのだ。大根漬けはカリカリと快い歯触りですっきり甘く、主張し過ぎない酢〆の鯖と相まって大変美味しい。上品なかぶに高級品の鰤を合わせたかぶら寿司も良いけれど、より親しみやすい大根+鯖がこんなに美味しいとは!
これどうやって作るんだろう?家で真似できるのかな??と即ネットで調べ、可能な限りのレシピを並べ自分好みの作り方を模索した。麹から漬け床を作るのは失敗リスクが高いと思い(以前発酵あんこで少々懲りている)、美味しい富山の甘酒を取り寄せ味のベースとした。

たいへん美味しい甘酒の素。麹も買ってみたので麹⇒甘酒もいずれ試すつもり

そんな初めての試作品がこちら。しめ鯖を挟んだものと、試しにサーモンの刺身を挟んだものも作ってみた。

大根を下漬けした後、麹漬け(本漬け)にしたばかりの段階

大根を1~1.5cm厚さの半月切りにして山側に切り込みを入れ1~2日塩漬け(下漬け)し、出て来た水気を切って切れ目の間に魚を挟み、千切りの人参と甘麹(甘酒)で挟むように本漬けして重石をし、1週間ぐらいから食べ頃、というのが基本の作り方。本場では外で樽漬けするようだ。北国なので温度はかなり低いだろう。冬の気温を考えれば、冷蔵庫より低温かも知れない。
甘麹に砂糖を加えるか、下漬け段階で大根を甘くするか迷ったが今回はなし。大根、粗塩、人参、しめ鯖、サーモン刺身、甘酒(米と麹だけで作られたもの)のみを材料とした。
本漬けで冷蔵庫に入れるかも迷ったが、冷蔵庫だけでは発酵が進みづらいので3日ほど室内(暖房なし、15~17℃程度)、その後冷蔵庫に移して約3週間後の画像がこちら。大根漬けっぽい匂いがしている。

悪くはないが(鯖もサーモンもそれぞれに美味しい)、要改良。食べてみた感想は以下の通り。
①想定よりも酸味が出過ぎた(本漬け時の常温日数が長過ぎた模様。北国以外では本漬けは冷蔵庫が正解かも)
②大根はもう少し薄く(1cm強程度がバランスが良さそう)
③大根の皮はむくべきだった(歯ごたえが良くなるかな?と残したが、むいた方が全体の食感がまとまると思う)
④爽やかに作るなら、そのまま食べて美味しい大根の浅漬けを作ってしめ鯖や刺身を挟み、やはりそのまま美味しい甘酒に浸して冷蔵庫で寝かせれば、現地で買った味に近付きそう。その場合は柚子皮を入れても良いと思う。

大根の麹漬けや酸っぱい漬物が好きな夫からは好評だったが、味の手本を想定した私的にはもう一つ。今回の反省点を踏まえてまた作ろう。
ちなみに、米と麹の漬け床で作るなれずしは地元秋田には「はたはた寿司」があり、北海道では「にしん鮨」をよく見る。基本の作り方がわかったので、いずれ別の魚を使ったバージョンも試せるかも知れない。
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今回、年末年始で氷見に帰省中の知人と、金沢在住で新潟に帰省した友人が状況をまめにポストしてくれて、生活レベルの様子がなんとか確認できている。とは言えまだまだ予断を許さない状況。引き続き注視していきたい。

みなさまもどうぞ、それぞれの場所でご安全にお過ごしください。
ご無事を心より願っております。

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