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staub鍋「ラ・ココット DE GOHAN(Sサイズ)」で玄米を炊く

一年ほど前から持っていたstaubの「ラ・ココット DE GOHAN」で初めて炊飯した。それも玄米を。

元々ごはんを美味しく炊くため開発された鍋なのに、かわいい見た目と深底が便利で、買ってからほぼ毎日、ちょっとした煮込みやスープ料理をつくるのに愛用していた。
鍋としては相当愛用しているのに、一向にごはんを炊く機会が訪れない。
それは我が家がごはんを炊くのが圧倒的に平日の朝だからだ。前夜に米を研ぎ、タイマーでの炊き上がりに合わせて身支度や他の家事をしているので、台所でつきっきりの鍋炊飯は煩雑に思えた。
――が、先般たまたま体調を崩し、肉や魚が食べられなくなった時にふと「玄米炊いてみようかな」と思った。

最近我が家は冷蔵庫に常に数種類の漬物がある。現在は大根漬け、赤かぶ漬け(甘いやつ)と赤かぶの醤油漬け(発酵漬けタイプ)、おみ漬けがスタンバイ。切れば高菜とせいさい漬けもあるし、梅干しは十数種類ある。
豆腐と納豆、卵もだいたいあるので、体調次第で菜食っぽい食事に切り替えることも難しくないのだ。

先日ふと気が向いてせいさい漬けと高菜漬けでめはりずしをつくり、食べ比べた際、どちらが好きか以前に「白米だとごはんが漬物の旨味に負ける気がする」と感じた。その時に「もしかして漬物に合うのは玄米なのでは」と思ったのも後押しとなった。

早速最寄りのスーパーで玄米2kg購入。品種はいつも食べているあきたこまちに。最も食べ慣れている品種なので、玄米でも食べやすいかな?と。

今更のようにstaub公式はじめ複数サイトで鍋での玄米の炊き方を調べ、以下のように炊いてみた。

《staub「ラ・ココット DE GOHAN」で玄米一合を炊飯》

1)玄米一合を軽く研いでボウルに入れ、たっぷり水をはって6時間浸水(多くのサイトや本には8時間~12時間とあるが、少量なのでいいかな?と)。今回は朝6時半に研いだのを昼12時半過ぎに炊き始めた。

2) 1)をざるで水切りし、鍋に移して250mlの水と塩ひとつまみを加える。塩は味付けではなく、玄米の苦み(カリウム)を和らげるため。
今回使ったのはこの鍋。ストウブ鋳物ホーロー鍋ラ・ココット DE GOHANのSサイズ(12cm)。

お気に入りの鍋です

3) 鍋の蓋を半かけ(全部外してもOK)にして中火で加熱。ぼこぼこと煮たつくらい沸騰したら、蓋を開けたままその状態を3分キープ。

4) 3分後にしゃもじで「の」の字を書くように素早くひと混ぜし、蓋をして最弱火で20分(一合なので加熱時間短め)。

・・・と書かれていたが、我が家のコンロが15分経過頃に「安全装置が作動したため消化します」と自動消火。おそらく鍋の水がなくなり、これ以上加熱すると危険と判断した模様。まあ火は通っていると思われるため、後はこのまま余熱で待つことに。

5) 火を止めて30分蒸らす、と書かれていたので自動消火からしっかり30分待って、初めて蓋を開けた状態がこちら。

おお・・・「カニ穴」ができている、ちゃんと炊けたのね!と感動。

「カニ穴」とは鍋底から空気が抜ける際できる穴のことで、玄米を炊き、表面にぽこぽこと穴があいていたら美味しく炊けた証拠だそう。
全体にむらなくあいた訳ではないが、初めてにしてはまずまずでは。全体をしゃもじで混ぜ、よそってみる。もうちょっと柔らかくてもよいかも知れないが、良い香りで美味しそう。

漬物ととり合わせてみる。
左上から時計回りに赤かぶの醬油漬け、赤かぶ漬け、おみ漬け、すんきもどき(本来の作り方と異なるので「もどき」。赤かぶの茎を湯通しして刻み、軽く塩漬けして発酵させてから市販のすんき漬けと混ぜ寝かせた。本来すんきは塩を加えない。すんき種だけで発酵させる自信がなかったので…)。

初めて鍋で炊いた玄米は、美味しかった。
最初のひとくちを噛むと、全然固くない。ほんのり甘い良い香りがし、噛むとじんわり旨味が伝わって来る。よく噛んで食べるので、さらに甘みが増す。美味しい。これなら無理なく続けられそう。
漬物との相性は、突出して「合うなあ」と感じたのがおみ漬け。やはり高菜やせいさいといった青菜の味に、玄米は殊の外合うようだ。あまりに美味しくてびっくり。玄米はより甘く、漬物はより旨味が際立って感じられ、どちらも美味しさが増すのだ。玄米と青菜、ベストマッチ。

昼に半量を食べ、残りは夜に納豆と合わせた。ひきわり納豆に相性抜群のおみ漬けをよく混ぜ、もう一品は、これまた青菜(青梗菜)の古漬けを使った「煮菜」。両方美味しかった。豆も玄米に合うみたい。

staubで炊く玄米は、思っていたよりずっと簡単で美味しかった。何より懸念していた「ずっと鍋の前」が、そこまでつきっきりでなくても大丈夫なこと。沸騰させて3分経つまではコンロ前にいる必要があるが、蓋をして最弱火にしてからは、タイマーをかけて別のことをしていても大丈夫。この鍋で一合炊く場合は蓋をした後15分がちょうど良いようなので、以後はそのつもりで予定しようと思う。
浸水に関しても、朝炊きたいなら前夜に研いで浸水させておけばよいので、基本的にはいつもの炊飯と同じ。但し我が家の炊飯器だと玄米の旨味が出ない(以前試して美味しいと感じなかった)ので、玄米を炊くなら私は鍋派。

ちなみに、その後土鍋も買って玄米炊きを試したが、私はstaubの方が簡単で失敗がなく、美味しく炊けるように感じた。
土鍋は指定の火加減(中火)だと強過ぎたようで周囲がやや焦げてしまい、そのため甘みも少々損なわれた。慣れれば美味しく炊けると思うので、何度か試して加減をつかみたい。
でも、鍋の手入れの手軽さ(土鍋は使う度しっかり乾かさないといけない)から言っても、staubの方が私には合っているのかも。

久しぶりに玄米を食べてわかったことは、玄米食だといわゆる「ご飯のお供(漬物、納豆、たらこ等)」、せいぜい簡単な汁物で十分満足できるということ。合わせるなら野菜や豆類のおかずが食べたくなる。煮た青菜とか、里芋の煮っころがしとか、厚揚げとか。
普段より食べるごはんの量は増えるが、重たいおかずを食べないので胃が重くならず、なんとなく身体が整う感じがする。
調子が今ひとつの時は、以後時々玄米&菜食デーにしても良いかも!



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