「道の駅五城目」で「なにわ梅」の梅漬け発見、やはり八郎潟〜五城目(旧南秋地区)における“梅“とは杏なのか〜2024あきたのウメ実態調査①
先週木曜から土曜まで法事のため秋田に帰省。体温並みの気温が続き、夜も全く涼しくならない関東に比べればはるかに涼しいとは言え、秋田も暑かった。子供の頃とは暑さの質が違う。
到着日は一日自由だったのでレンタカーを借り、普段なかなか行けない〜行ったことのないエリアを巡った。
最初に向かったのは八郎潟〜五城目、井川町にかけての南秋田郡地区。昔は実家と同郡だったので小学校の頃は野球やミニバスの応援でよく連れて来られたが、私的に行くのは初めて。できれば五城目の朝市に行ってみたかったけれど今回は日にちが合わなかった。
五城目町にはJRが通っておらず、公共交通機関を使う場合は秋田中央交通のバス五城目線が便利だが、折からの運転士不足で昨年大幅減便となった。
秋田駅西口から五城目バスターミナルまでを繋ぐ長い路線で、五城目に住む子供たちは秋田市の高校に通う際八郎潟〜秋田間はJR、八郎潟から五城目まではバスに乗る。このバスは私もよく使っていた。気分を変えたい時やなんとなく電車で帰りたくない時、秋田駅前から乗ると実家のすぐ近くまで行けて、途中各駅で電車に乗り換えることもできるので、運賃はやや張るものの便利なのだ。いつも誰かしらの知り合いがいて騒がしい通勤・通学電車から解放され、静かに帰れるのも落ち着いて良かったのだが、先の事情で本数が激減し、今では帰省に使うことも難しくなった。
さて、そんな五城目の道の駅は直売所並みに品揃えが豊富で、この後巡った県内各地の道の駅・直売所と比較しても最も野菜が安かった。きゅうりや茄子、枝豆、かぼちゃ等は各々4〜5品種ずつあって選ぶのに迷い、まだ温かいおにぎりやお弁当、惣菜や地元店の菓子類もいろいろ。買い過ぎると帰りが大変…と思いながらもついついかごが重くなる。
遅めの朝食に焼きおにぎりも買った。具なしのおにぎりに砂糖醤油をつけてあぶってあり、ずっしり来るほど大きい。それが二つ入って200円なので夫が「安いなあ」と驚いていた。秋田米らしくもちもちで美味しかった。
生梅の時期ではないし、梅を探すつもりは今回特になかったのだが、何気なく見て回るうちに真っ赤な色に目が留まり、近付いて見ると「なにわ梅」!
そうか、ここは五城目。隣の八郎潟と併せ、「この辺りでは梅=あんずでは疑惑」を抱いていた地域であった。そうだった。
改めて周囲を見渡すと、この日並んでいた漬物コーナーの梅漬けは全て「なにわ梅」。他品種の地元の梅は見当たらなかった。
次に向かった井川町の「JAあきた湖東 湖東のやさい畑」も状況は同じで、五城目と同じ商品が売場に並ぶ。
いろいろと気になるものの、まずは味見すべく最も小さい4個入りを購入。夜にホテルで開けてみた。
漬け汁はとても綺麗な赤色だが、実の染まり具合には粒により差がある。新梅が出回るにはまだ早いので、昨年漬けたものだろうか。ふっくらとして可愛い形だ。
良かったのは、この梅漬けは塩と赤紫蘇だけで漬けられていること。
昨年この「なにわ梅(=八助梅)」の存在を知り、漬け方を調べるとネット上には甘く漬けるレシピしかなかった。そういうものかと自分でも酢とざらめを使って漬けてみたのだが、やはり私は砂糖を入れない漬け方の方が好み。この辺りでは甘い漬物は珍しくないのでやむなしか…と思っていたが、どうもそうではなかったようだ。よかった。
食べてみると、肉厚の実に中までしっかり紫蘇の味が漬かっていて美味しい。塩気と酸味のバランスがよく、いかにもごはんにのせると美味しそうな味。「ああ昔秋田で食べていたな」と懐かしく思っている自分に気付き、あれ?昔実家でこういう梅漬けを食べていたんだっけ?とふと我に返る。
なんだかそんな気もして来る味である。舌の記憶は忠実だ。それになにぶん五城目や井川は実家から近い。同じものが出回り、買って食べていたとしても全く不思議はない。
当時の記憶を辿っていくと、どうもこの手の肉質の、縦八つ割くらいに細く切られた梅が容器に入って家の戸棚にあったような…。そう言うと夫も「あー、そういえば家にもあったよそういうの」と肯う。だとすると市内でもそうなのだろうか。
まるごと食べるには大き過ぎるので、買って来たのを刻んだか、若しくは切られた状態で売られていたか。先般母に聞いてみると、その辺のことはあまり覚えていないようだったが、なんだかそんな気もするなあ…。
そんな訳で、思いもよらず始まった現在の秋田におけるウメ実態調査。
何故かこの後も行く先々で梅に出くわし、結果的に今回の帰省中にひとつの結論に至ったのだが、長くなったので続きは別記事で。いやはやまさかここで!?という出来事が待っていた。
また、井川の直売所やその他秋田で買ったものについても別記したいと思います。
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