見出し画像

【今週の週末ごはん】#31 土鍋玄米とうもろこしごはん、焼き大あさり、米茄子の焼き浸しあん、ズッキーニの中華風卵炒め、海老と枝豆の白麻婆豆腐、クコの実・大根入り参鶏湯

夏バテ気味で弱った胃腸に優しめのごはん…と思ってできた週末ごはん。
夏には海鮮が食べたくなる。暑いと肉より魚介の方が消化しやすいことに加え、薬膳的にはあさりは体内のほてりや熱をとり、海老は冷房で冷えた足腰を温め、腎の働きを高めてくれる嬉しい食材。

合わせたワインはカーブドッチの「bijou」、2020年のシャルドネ。カーブドッチは10年以上のお付き合い。和食にもイタリアンにも合うので、ストックがあると心強い。

この日最も食べたかったのは買ったばかりの大あさり。先般行った三重県のある食材をどうしても買いたくて、それと一緒に注文した三重県産。立派だ…。ただ焼くだけで実に美味しい。この香ばしい香りを嗅ぐだけで元気になれそう。

◆三重県産焼き大あさり

たれは添付のものを使用。コンロに網を置いて焼こうとしたら、ものすごく時間がかかりそうだったので途中でグリルに変更。ぐつぐつ言ってきたら醤油だれを垂らして少々焦がし、仕上げに青ねぎ。文句なしに美味しい。
大あさりはまだたくさんあるので、次はグラタンにもしてみたいと企む。

米茄子の焼き浸しあん

米茄子は田楽が定番だが、この日はよりすっきりしたものが食べたくて、皮を虎にむき、厚めに切って両面を炙り、熱いうちにかつおを少し濃いめに調整した漬け汁(お湯にほんだし、醤油、みりん)に浸して数時間。
このまま冷たくしても美味しいが、ふと気が向いて茄子を先に器に入れておき、漬け汁に水溶き片栗粉でとろみをつけた。喉越しがするりと心地よく、とても美味しい。お好みでおろし生姜を加えても。

枝豆と海老の白麻婆豆腐

昔から枝豆は好きだが昔から多食するとお腹をこわしがちなので、他の食材と組み合わせたり、消化の良い調理法にすることが多い。
中華料理では枝豆と海老の組み合わせをよく見る。彩りも良く美味しい組み合わせ。更に卵を炒め合わせることも多いのだが、この日卵は別に使ったので絹ごし豆腐で白麻婆豆腐にした。

海老は殻と背わたを除き、酒と片栗粉少々をまぶしてレンジで軽く蒸し、食べやすい大きさに切る。刻み生姜とにんにくを炒めて水と鶏がらスープの素を加え、下茹でして皮を除いた枝豆と食べやすく切った豆腐、海老から出た汁を加えて2〜3分煮、仕上げに柚子胡椒(山わさびでも)と海老を加えて味を整え、水溶き片栗粉でとろみをつける。こちらにも彩りに青ねぎを。美味しかった。ごはんにかけたくなる味。

玄米とうもろこしごはん

白麻婆豆腐にはごはんが必要。前日に白とうもろこしを買ったので、より合いそうな玄米で土鍋炊きにした。
玄米は洗って半日ほど浸水させ、とうもろこしは皮を数枚残した状態で5〜6分レンジ加熱。包丁で実を外して塩と酒少々と共に玄米にのせ、芯も一緒に入れて炊く。炊き方や水の量、蒸らし時間は通常の玄米と同じ。
白とうもろこしはよりフレッシュでジューシーな甘さなので玄米に合う。薄味に作ったので、できたばかりの自家製ゆかりをかけると更に美味しくなった。

最近玄米はこの土鍋で炊いている。タイマーさえセットしておけば途中キッチンを離れても大丈夫なので安心。勿論玄米以外を炊いても美味しい。

ズッキーニの中華風卵炒め

ズッキーニと卵を合わせた料理は世界中でよくみられる。多くは油を多めに使ってズッキーニの喉越しを良くするか、オムレツのように卵で包み込むかだが、中華では最初に多めの油を強火で熱してふわふわの半熟炒り卵〜オムレツ状態の焼き卵(卵は複数個使用をおすすめ。今日は2個)をつくって皿にとり、それからズッキーニを炒めて(この時にんにくを加えても美味しい)最後に卵を戻し入れ、ざっくりと合わせる。

この手法は炒飯とも共通で、中華でよく使われる。卵をパサつかせず、余熱と水分で卵の風味を全体にまとわせ、しっとりと仕上げるのが狙い。なんと言ってもふわふわの卵は美味しい。
ズッキーニはどの種類でも。味付けは塩、こしょう。醤油をたらしても良いが、私は入れない方が好き。これにも青ねぎがあると彩りが良い。

大根とクコの実入りお手軽参鶏湯

「お手軽」は市販品を使ったから。私は石井食品の開発センスや味が好きで、新商品が出ると試してみることが多い。今回はこれを使った。

大根が合いそうな味なので、下茹でして薄い中華スープで軽く煮た大根と、よりそれっぽくしたくてクコの実も加え、ひと煮立ちさせて味を馴染ませた。鶏肉がほろほろで、スープの優しい味も美味しい。
参鶏湯というと丸鶏を買って来なければ…的イメージがあるが、手羽元でも美味しいし、こういう市販品を頼るのも、信頼できるメーカーなら十分ありだと思う。(回し者ではありません)

そういえば夏には中華も食べたくなるなとふと思った。夏の体には特に薬膳が効くからかも知れない。
中国の人々、特に地方で育った人々には中医学の考え方が身についており、旬の食材を使うこと(季節外れのものは食べない)や冷たいものを摂らないことが当たり前の感覚だ。食材の組み合わせも、彼らにとってはごく普通の家庭料理でも薬膳的に理にかなっていることも多く、思い出して参考にすることも多い。

私がよく中国出張していた20年前は円レートが強かったので、何を買っても驚くほど安かったし何処へでも気軽に行けたが、国際情勢も含めて今は随分変わっただろう。いつかまた中国へは行ってみたいと思う。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?