ゆかりごはんと梅、とろろ昆布の素みそ汁
久々に発熱した。
コロナでもインフルエンザでもなく胃腸炎。1泊2日の旅先から夫と共に帰宅し、普通に夕食をとり就寝した数時間後に猛烈な胃痛と吐き気に襲われた。そこから翌昼まで1時間おきに激しい嘔吐。水を飲んでも吐くような状態で、それがようやく落ち着く頃、熱に移行した。
原因はわかりきっている。そもそも体力と免疫が落ちていたのだ。近頃胃腸に負担をかけている自覚はあった。その時点で養生せず、遠征や現地での飲食で更に負担を重ねたことが引き金となった。
そんな状態なのでまる1日は水と薬と経口補水液しか口にせず、淡い眠りの中にいた。
ここまで派手に胃腸を壊すと絶食後の回復食も難しい。うなされる中、辛うじて食べられそうに思えたのはバナナやプレーンヨーグルト、りんご、蒸したさつまいも辺り。だがある程度熱が下がると身体を冷やす気がしてやめておこうかな…という気に。
食パンや素うどんも浮かんだが、やはりどうも気がすすまない。風邪をひいた時と胃腸を壊した時とでは、同じ発熱時でも食べられるものはだいぶ違うようだ。人の体はよくできている。受け付けられないものがなんとなくでもわかるのだから。
今朝にはだいぶ熱もひいたので、おそるおそるシャワーを浴び、遠征帰りで山積みの洗濯物も2回回して片付けた。それからはて何が食べられるだろう…と考えた時、自動的に「無理だな」と判断したのは以下の食物。
・肉類、魚介類(特に脂身つき部位や青魚。どうも今回青魚と油にやられたっぽい)
・油脂(動物性、植物性を問わずほぼNG)
・ヨーグルト以外の乳製品
・固いもの(納豆も含む)
・ナッツ類(ごまも含む)
・冷たいもの
・塩分の高いもの(故に漬物類ほぼNG)
・その他味の濃いもの
・甘いもの
・コーヒーやお茶の類
逆に「少しなら食べられそう」と思ったのは
・白米(柔らかめ)
・食パン
・豆腐(絹ごし)
・プレーンヨーグルト
・ジャム(いちご、りんご、ブルーベリーあたり。マーマレードはダメそう)
・梅干し
・とろろ昆布
・ごく薄いみそ汁(具なし)
・ごく薄い温かい汁のうどん、にゅうめん
・トマト
・バナナ
風邪や予防接種後の発熱ならプリンやゼリーも食べたくなるが、今回は違った。乳製品や甘いものも消化に力が要り、身体を冷やす気がする。
こうしてリスト化してみると、食べられそうなものはほぼ糖質に偏っている。脂質はもちろんたんぱく質も殆ど摂取できない。弱った身体にはまず良質な炭水化物、それ以外の栄養はそれからのようだ。
子供の頃、マイコプラズマ肺炎で3週間ほど入院した。その間やたらと食べたくなったのが母の差し入れてくれる粉吹き芋、病院でなんとか口にできるのはぶどうジュースくらいだった。あれもきっと身体が求めていたんだろうなあ。
そんな訳で絶食後の今日、最初に口にしたのはこちら。
ふりかけと梅干しをのせたごはんと、具なしの薄い素みそ汁、とろろ昆布入り。
ふりかけごはんは体調のすぐれない際時々食べたくなる。普段の食生活が欲張っているので、弱るとシンプルなものが食べたくなるらしい。とはいえ今日食べられるのはゆかり、あとはかつお…と思ったら、おかかではなくカリカリタイプでごまも入っていて身構えた。ゆっくり噛んで食べたら大丈夫だったが、ごまは脅威。胃腸が駄目な時はこの粒々が良くない。
具のないみそ汁も疲れた時に飲みたくなる。普段は乾燥わかめを戻したり生姜をすったりするが、今日は完全に具なし。注ぐ際、思いついてとろろ昆布を加えた。これならなんとか消化できそう。
そういえば今回旅先で梅干しをいつも以上によく食べた。いつもドライブの際は夫が梅を欲しがるので持ち歩くようにしているが、この遠征時は私も夫と同じほど食べ、ホテルの朝食でも梅びしおがやたらと美味しく感じた。思えば胃腸がサインを出していたのだろう。気づけなくてごめんよ…
という訳で、体調が悪い時でも食べられるのがごはんとみそ汁という辺りがいかにも日本人だ。そうした時外国で勧められるお粥やスープも好きなのだが、やはり遺伝子に最も深く刻み込まれた日本食が、体に合うという点ではいちばんなのだろう。
折しも暦は立春。新たな年への切り替わりに体がデトックスを行ったのかも知れない。幸い今週急ぐ予定はないので、焦らず回復したい。
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