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日本全国魅惑のローカル梅たち

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ひとくちに「梅(梅干し)」と言ってもその個性や味わいは育った地域や品種により驚くほど多様。 梅仕事を始めて出会った全国のかわいいローカル梅(2024年1月現在自分で漬けた、食べた…
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#ご当地梅

【今週の週末ごはん】#24 今年の新梅・鶯宿梅&高田梅のカリカリ漬できた!鰻+実山椒とごぼうのごはん、塩抜き高菜と厚揚げの炒め煮(鶯宿梅その2、2024高田梅その2)

定期的に鰻が食べたくなる。 冷凍庫にはふるさと納税で取り寄せた能登の鰻の白焼きが。二本のうち一本は白焼きで食べ、もう一本は添付のたれで蒲焼きにしてみようと思っていた。 鰻と言えば山椒。茹でて小分け冷凍してある朝倉山椒とごぼうのごはんの上に鰻をたれごと載せたらきっと美味しい。それに合わせて周りを揃えた和食ごはん。 購入品の馬刺し(霜降り。本来は赤身の方が好き)と練り物(こんがり炙っておろし生姜をたっぷり)については割愛。 ◆鰻の蒲焼き、実山椒とごぼうの炊き込みご飯 鰻も

追熟させずに漬ける美しいまんまる希少梅、氷見市生まれの富山県指定品種「氷見稲積梅」の梅干しキットをふるさと納税で(富山県産氷見稲積梅その1)

氷見市のふるさと納税で申し込んだ「氷見稲積梅」の梅干しキットが予定よりも10日ほど早くクール便で届いた。 送付が早まりそうな旨の連絡も、発送時のメール連絡も遅滞なくあり焦らず準備ができた。氷見市のふるさと納税は対応がきめ細やかで安心。 氷見稲積梅は、全国のローカル梅を調べる中でその名を知った。しかしよほど希少なのか、品種名が明記された加工品を見つけることも難しく(都内のアンテナショップでは見つけられなかった)、今回が正真正銘のお初でたいへん嬉しい。 事前(6/7受信)にいた

山形産の杏系ジャンボ梅、豊後梅と節田梅の天日干しとしそ漬け及びその後(山形産節田梅・豊後梅その2・完成編)

※本記事は旧ブログ(Ameba Ownd)からの引っ越し記事と(旧日付:2023年8月24日)2024年6月現在の後記です。 今週はずっと天候が不安定で、朝晴れていても一度は雨が降り、湿度も高く天日干しに適した天候とは言えなかった。 今朝になってようやく爽やかな空気を感じたので、残りの二大品種のひとつ、豊後梅を干し始めた。 天日干しを始める際は通常朝5時前後、遅くとも6時前には外に出すことにしている。6時半には外が暑くなるからで、できるだけ涼しいうちから干し始め、取り込む

砂糖漬けから3週間でかなりしわしわに〜初挑戦中「話梅(中国の甘い干し梅)」の途中経過①(白加賀梅その2・千光梅その2・ローゼンの梅その1)

このところ梅干しの塩漬け作業に追われ、その前に仕込んだ青梅のカリカリ漬けや「話梅」の続きを書けずにいたが、現状ひと段落ついたのでその辺も少しずつ書いて行こうと思う。 さて、5月末に作業を始めた「話梅(ファーメイ)」、白加賀については塩漬けまで、千光梅についてはその後の天日干しから砂糖漬けまでひと通りの仕込み方について書いた。 ーーが、実はもう1種類仕込んでいた。千光梅の様子に若干不安を感じ、保険をかけたくなったのだ。 それがこれ、通称「ローゼンの梅」。品種不明で、近所の相

ふるさと納税でどーんと大箱4.5kg、福井県越前町から福井梅(紅映梅)来る〜追熟梅はエステルの香り?(福井県産紅映梅その1)

全国のローカル梅について調べ始めた昨年、「今年は(時期が遅過ぎたり購入先が見つけられず)入手できなかったけれど来年はぜひ」と思っていた品種がいくつかある。その中でも心の優先順位が最も高かったのが、福井県のローカル梅の代表品種「紅映(べにさし)梅」。 その名前を知ったのはTBS「マツコの知らない世界」の「梅味の世界」だった。番組内で無印良品のねり梅に採用されている品種として紹介されていたのが紅映梅で、まろやかな酸味が特徴とのこと。 あの無印が日本で最も有名かつ生産量の多い南高

「福井梅」とは何ぞや?米原駅の梅そば、富山駅・金沢駅のとろろ昆布おむすびから続く旅〜福井梅の梅干しをマキノピックランド(滋賀県)で買う

※本記事は旧ブログ(Ameba Ownd)からの引っ越し記事です。(もともとの更新日付:2023年9月1日) 趣味のひとつに鉄道がある。 撮る方や車両の型式等にはあまり関心はなく、専ら乗る方。路線図が好きなのだ。私は車を運転しないので、自力で移動する手段として最も手軽で信頼でき、幼い頃から乗り慣れているのは鉄道。路線図を眺めながらいつか行きたい旅のプランを立ててみるのも好きだし、乗りに行きたい路線や訪れたい駅が常に頭の中にある。 それもあって、ゲーム「ドラクエウォーク」(

東北有数の梅の産地、江刺梅林のとんがり梅来る(与太郎梅(仮)その1)

※本記事は旧ブログ(Ameba Ownd)からの引っ越し記事です。(もともとの更新日付:2023年7月18日) 私が一関産南高梅を購入した翌日、秋田へ帰るつもりが豪雨で各道路が通行止めとなり帰省自体叶わず、北上で足止め泊となっていた夫がなんと!思いがけなく江刺梅林の梅を買って来てくれた。 実にうれしい。たいへん嬉しい。ありがとう夫よ。 しかも元々私が行きたかった直売所にそうとは知らず立ち寄ったようで、想定外に欲しいものが手に入り、私はたいへんホクホクだ。 やっぱり現地で買

JA岩手ふるさと産直来夢くんで「正法寺梅」の梅干しを買う

※本記事は旧ブログ(Ameba Ownd)からの引っ越し記事+現在(2024年6月)の追記です。(もともとの更新日付:2023年7月20日) 先日一関へ行った際、市街地から少し北に位置するJA直売所「JA岩手ふるさと産直来夢くん」に立ち寄った。 昼過ぎに着いたので、残念ながら生梅は売り切れていたが、その代わり美味しそうな梅干しを発見。通常直売所で見掛ける梅干しよりもやや高額ではあるが、しっかりとしたパッケージや「正法寺梅」という名称にも興味を引かれて購入。 塩をしっかり

「きょうだい」とはあの兄弟由来の名!曾我梅林の杉田系希少種、ハート型がかわいい「五郎梅」来る(神奈川県小田原市産五郎梅その1)

曾我の梅農家さんから「五郎梅」という品種の梅を買った。初めて聞く名である。 つやつやしてとても綺麗な梅たち。 先の方が少しとんがりして、ハート型にも見える実に可愛らしい梅だ。香りも爽やか。 この形状は、やはり曾我梅林で育てられる杉田梅に似ている。今回買ったきっかけも、初めての品種だったからでもあるが、それ以上に「杉田系」だったから。私は酸味の強い杉田梅が好きなのだ。梅は酸味の強い品種ほど、それに比例するように独自の旨味を併せ持つように思う。山形の谷沢梅然り。 そんな五郎

”桃”の台木に梅を接ぎ木して生まれたつるっとかわいいトロピカルな希少梅、愛知県知多市の「佐布里(そうり)梅」来る~(愛知県産佐布里梅その1)

佐布里梅、という名前を知ったのは梅ボーイズさんの過去動画。全国の梅農家を巡るシリーズの1つとして投稿されたものだ。 全国で10農家しか育てていない・・・それは手に入れるのは相当難しそうと思いつつ、珍しい名称なので名前だけはすぐに覚えた。 その後、今年に入って実施された梅ボーイズさんのクラウドファンディングの返礼品のひとつに佐布里梅を含む梅干しの食べ比べセットがあり、さっそく支援。食べるのを楽しみにしていた。 ーーが。 ある日いつものようにメルカリで梅探しをしていた私の目

生梅が3kgあったらどう使う?熟の加減で分けてカリカリ梅と梅干し、追熟させて梅味噌と完熟梅のジャム(2024十郎梅その2)

今年は二度買った十郎梅、後から買ったのはわけあり3kg。これぐらいあるといろいろ使える。 箱に可愛いメッセージが。梅への愛情が感じられて嬉しかったので掲載させて頂く。メルカリ購入はこうしたやり取りも楽しみのひとつ。 さて、3kgちょっとの梅、熟の進みにもばらつきがありそうなので、まずは状態を見ながら分類。 ①じゅうぶん熟したもの(左上) ②梅干しに向かなそうなもの(熟し過ぎや傷)さらに追熟させる分にざっくり三通り…と思ったが、量が多いので追熟も二段階に分け ③追熟分・やや

「梅わり器」で青梅を割る~今年もやって来た会津の青いダイヤ、高田梅を割って塩漬けと甘漬けに(2024高田梅その1)

昨年手にしたローカル梅の中でもお気に入りのひとつ、会津特産の「高田梅」。青いダイヤと称されるが、どちらかと言うとダイヤというよりゴルフボール。まんまるでごつごつとした野菜みたいな個性的な梅で、その固さから梅漬けにするとカリカリ、シャクシャクと心地よい食感に仕上がる。 そしてその特性故に、高田梅を扱う際には避けては通れぬある作業が発生する。それは 梅を割る。 梅の割り漬け自体はさほど珍しくないので、梅仕事というと毎年梅を割っておられる方も多いかも知れない。 だが高田梅は大