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日本全国魅惑のローカル・郷土梅たち

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ひとくちに「梅(梅干し)」と言っても、その個性や味わいは育った地域や品種により驚くほど多彩。 梅仕事を始めて出会った全国のかわいいローカル梅(2024年1月現在自分で漬けた、食べ…
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#ローカル梅

“梅干しらしい”梅干しに仕上がった初めての品種「石川一号」の紫蘇梅干し(塩分10%)と白干し(塩分18%)(石川一号その2、完成編)

ものすごく重たくなってしまった腰をようやく上げ、2024年の梅仕事についてまとめて行こうと思う。 今回は仕上がりについて未投稿だった今年の新顔「石川一号」について。 この品種は初めての石川県のローカル品種ということもあり、梅自体の味が知りたくてごくシンプルな梅干しを、白干しとしそ漬けで仕込んだ。 塩分は、最もシンプルな白干しは昔ながらの味を目指して18%、しそ漬けは梅の味が引き立ちそうなやや低塩10%。塩は、私が今年漬けた中では最もスタンダードなオーストラリアの天日海塩(梅

やはり今年の梅は不作だったのか~昨年よりも味が薄く感じる山形の梅・谷沢梅(2024谷沢梅その2・完成編)

ようやく今年最後に漬けた谷沢梅についても記事を書く気力が回復してきた。梅シーズンもとっくに過ぎ去った晩秋にこの記事内容、恐れ入ります。 今年の長く長く続いた暑さで体力が奪われ、更に例年ならばもっと早く来るはずのブタクサ系秋花粉の影響もあってこのところずっと調子が思わしくなかったことに加え、今季終盤に仕込んだ梅干しの出来がどうも今ひとつで、どう書こうか考えあぐねていた。 山形のローカル梅品種、谷沢梅や節田梅、豊後梅(本来青森が有名だがたまたま昨年・今年とも山形から買っている)

3ヶ月砂糖漬けした中国風甘い干し梅「話梅(ファーメイ)」を干してみる&毛むくじゃら種なし梅「千光梅」のその後の顛末(千光梅・白加賀梅その3、ローゼンの梅その2)

長かった。 初めて梅干しをつくった時には「塩漬けして1ヶ月待つのは長いなあ」と思ったものだが、慣れればひと月なんてあっという間だ。 それに比べて中国の干し梅はなんと長い期間をかけてつくられることだろう。さすが悠久の歴史の国。砂糖漬け3ヶ月はやはり長い。しかも砂糖漬けに至るまでにも、塩水にまる2日浸けたり天日干ししたりとけっこう手間と時間がかかる。いやー長かった。 ここに至るまでの過程は以下過去記事の通り。 5月末〜6月上旬にかけて白加賀梅、近所の相鉄ローゼンで買った品種不明

【駅・コンビニでご当地🍙】#7 金沢駅ビル「あんと」のJA焼肉弁当店で県産米ひゃくまん穀使用「福井梅」「源助大根」おにぎりと能登牛にぎり

金沢へ行くと必ず立ち寄る駅ビル「あんと」。中でも私が何か買う率かなり高めなのが能登牛焼肉弁当店の「ひゃくまんぞく亭」さんである。 私はひとりで遠征することも多く、そういう時は夜ひとりで外食に出掛けるよりもホテルでのんびり過ごす方が好きなので、当地を感じさせる何か美味しいものを駅ビルやデパート、スーパー等で見つけ、お酒とお茶、時にデザートも買ってホクホクで部屋に戻る。 今回は金沢滞在中の自由時間が殆どなかったこともあり、駅ビルをぐるっとひと回りした結果、やはり何度か購入した

低塩で漬け込み⇒天日干しを二度繰り返した氷見稲積梅は美しく大きく果肉が厚く、そして非常に酸っぱい(氷見稲積梅その3・完成編)

青梅の固さが未だ残るうちから10%程度の低塩で塩漬けを開始し、天日干し⇒梅酢戻し⇒二度目の天日干し、と独特な漬け方をする氷見稲積梅。先日ようやく二度目の天日干しを終え、真っ赤で美しい梅干しができあがった。 一度目の天日干しの時にも書いたが、この梅は紫蘇の赤い色が感嘆するほど美しく染まる。 初回の天日干しを経てその色は一旦褪せたが、梅酢戻しを行うことで再度美しい赤色を取り戻し、二度目の天日干し後は落ち着いた深紅に。 改めてその色の変遷を追ってみよう。 ①天日干し初回開始時

減塩+はちみつ(単糖類)で漬けた梅干しは水分が梅酢側へ流出しやすい(2024節田梅その2完成編、2024豊後梅その2完成編)

2024年の梅仕事もようやく完了した。 今年は塩漬け期間を昨年よりもやや長めにとったことと、7月に天候不順が続いて天日干しができず、生梅入手は早かったができあがりは遅くなった。何とか全て無事干し終わってほっとしている。 まだ以下の品種を完成まで書いていないので適宜更新し、それから今年の出来や特に気に入った漬け方・品種等についてまとめて行きたいと思っている。 なお、作業自体は終わっているが、漬け込み期間が3ヶ月必要な中国の甘い干し梅「話梅」、仕上げの砂糖漬けが1ヶ月以上必要な

秋田でもやはり杏は「梅」だった!能代市で重要証言と確証を得る~2024あきたのウメ実態調査③まとめ編

何故か始まってしまった秋田における梅調査3記事め、今回はこれでひと段落。前2回は以下ですので、未読の方は先にお読み頂けると嬉しいです。 人の記憶とは、時にあてにならないものだ。 能代市のある喫茶店のカウンターで、私はしみじみ感じていた。 それはこれを口にしたから。 何故喫茶店で恰も居酒屋のお通しの如く小皿で漬物が出されているか。 それは夫の伯母(義母の姉)の店だからで、同店にメニューは存在しない。行くといつも美味しいコーヒーを飲ませてくれ、居心地も良いのだが、近所の常連

2024あきたのウメ実態調査②秋田市編、市民の台所「秋田市民市場」と秋田の優良ローカルスーパー「せきや」で“あんず‘’の梅漬けと出会う

思いもよらず始まってしまった秋田におけるウメ実態調査、2日目は秋田市での観察結果について。 この日は秋田駅近くの秋田市民市場と、同市の義実家近くのスーパーへ買い物に行った際に梅商品も確認。 市場では主に漬物や佃煮を扱う店舗で「杏梅」の漬物を発見した。見る限り前日五城目で購入した八助梅とよく似た真っ赤な大粒の紫蘇漬けで、その他見掛けた梅商品は紀州南高梅の梅干し程度。地元の梅というとやはりここでも「杏梅」のようだった。 ただ、「杏梅」は特定の品種をさす言い方ではない。杏寄りの梅

「道の駅五城目」で「なにわ梅」の梅漬け発見、やはり八郎潟〜五城目(旧南秋地区)における“梅“とは杏なのか〜2024あきたのウメ実態調査①

先週木曜から土曜まで法事のため秋田に帰省。体温並みの気温が続き、夜も全く涼しくならない関東に比べればはるかに涼しいとは言え、秋田も暑かった。子供の頃とは暑さの質が違う。 到着日は一日自由だったのでレンタカーを借り、普段なかなか行けない〜行ったことのないエリアを巡った。 最初に向かったのは八郎潟〜五城目、井川町にかけての南秋田郡地区。昔は実家と同郡だったので小学校の頃は野球やミニバスの応援でよく連れて来られたが、私的に行くのは初めて。できれば五城目の朝市に行ってみたかったけれ

念願の杉田梅の梅干し(塩の異なる白干2種類)完成!干したての新梅を梅そばと梅おにぎりで味わう(小田原産杉田梅その2・完成編)

稀に見る不作と言われた今年の梅シーズンにおいても、是非とも手に入れたかった念願の希少品種・杉田梅。 レモン並にクエン酸を含むと言われるこの非常に酸っぱい梅が私は大好きで、曾我梅林の「昇珠園」さんに生梅をなんとか予約。届いたたいへん質の良い生梅を、最もスタンダードな塩分18%で塩漬けにして早1ヶ月超。ようやく天日干しできる日がやって来た。 塩漬けした順番から言うと、本来この杉田梅はもっと先に天日干しされるはずだった。だが、この後仕込んだ品種に産膜酵母や皮破れ等のトラブルがあっ

ふるさと納税で取り寄せた福井梅(紅映梅)梅干し3種干し終わり、美味しいゆかりも完成(福井県産紅映梅その2・味の評価は熟成後に)

先週末から今週はじめにかけて、ふるさと納税で取り寄せた福井梅の梅干し3種類を天日干しした。 この梅はたっぷり4.5キロ届いたので、最初に固めの実を1キロ選り分けカリカリ梅に漬け、残りは追熟順に3つに分けて、梅干しを3種類仕込んだ。カリカリ梅は漬けて3週間ほどで食べられるので、既に美味しく食卓に上っている。 最初に干したのはしそ漬け。 干し始めた先週金曜は特に日差しの強い絶好の天日干し日和だった。梅は勿論、赤紫蘇も手でほぐれそうなほどパリパリに乾いて良い感じ。美味しいゆかり

真っ赤に染まった氷見稲積梅と、巻き切れなかった「しそ巻あんず」を干す(氷見稲積梅その2、2024八助梅その2)

昨日から氷見稲積梅の天日干し1回目を始めた。 この梅は予め10%前後の低塩で漬け、天日干しを繰り返して風味を濃くして行く漬け方が産地の氷見で推奨されている。それに従い、天日干し①(2〜3日)⇒梅酢戻し1週間程度⇒天日干し②、と繰り返してみるつもり。 猛暑の関東でもこの漬け方で大丈夫か若干不安だったが、塩漬け中にトラブルは皆無。 また、低塩だと梅酢の上がりが鈍くなりがちな点も心配していたが、程よい時期に程よい量の梅酢が上がり、私が他品種のケアに追われて大わらわの間も至って静か

梅ボーイズ「超完熟梅」の梅干しを天日干し、超大粒でも皮破れ皆無の順調な仕上がり(和歌山県みなべ町産南高梅その2、完成編)

今週もせっせと梅を干している。 今干しているのは福井梅(3日に分けて塩漬けしたのを順番に干している)と杉田梅。そして昨日の早朝に、梅ボーイズさんの超完熟梅が干し上がった。いずれもしそは使わず白干しである。 大粒で実にふっくらとして、ところどころ紅がさした様子もなんとも可愛い。 こんなに大粒なのに、塩漬け中の皮破れや産膜酵母、カビ等のトラブルは一切なかった。素晴らしいことだと思う。 今年もいくつかの品種、産地の梅を手に取り漬けてみて改めて感じたことは、やはり梅農家さんから

今季の新梅(五郎梅、佐布里梅)を梅がゆで食べ比べ~五郎梅の酸っぱさはやはり杉田梅に匹敵(五郎梅その4、佐布里梅その3完成編)

前日に少々食べ過ぎ飲み過ぎてしまい、胃疲れ気味な日曜の昼。久しぶりにお粥を炊こうと思い、ならば格好のお供があった。今朝干し上がったばかりの五郎梅の白干しと、先週干して1週間ほど寝かせた佐布里梅。佐布里梅は皮破れが多くて干すのに難儀をしたが、数日経つととてもしっとりとして美味しそうに落ち着きつつあった。色も褐色が増している。 五郎梅のしそ漬けは先週佐布里梅と同時に干し上げ、ひと足先に味見をしたが、なかなか美味しいしそ梅干し。白干しはどうだろう? なお、しそ漬け・白干しとも、五