フリーランスがぜひとも身に着けておきたいお金の知識
今日は、フリーランスにとってのキャッシュフローのお話をします。
キャッシュフローって何?
キャッシュフローっていうのは、事業で使っているお金の流れです。
お金の流れというのは、あなたの預金口座に入ってくるお金と、出ていくお金のことを現わしています。
結論を言うと、お金が流れ続ける仕組みを作り上げることができれば、つまり、出ていくお金を確実に確保し続けることができれば、どんなビジネスをやっていても、幸せに仕事を続けていくことができます。
「今月、お金が払えない」ということが、フリーランスが抱える主な苦しみだからです。
この苦しみを回避するには、そのための勉強が必要です。
ですが、フリーランス向けにキャッシュフローを説明している書籍は皆無です。
ここまで話すと、「稼ぎ続ければいいって話ですね」といわれますが、ちょっと違います。
フリーランス向けの、不十分なお金に関する情報
支払に困らない工夫は、なにも稼ぎ続けることだけではありません。
将来を予測する能力と、危機回避をするための知識が増えれば、支払いに困らない工夫にバリエーションを持たせることができます。
その解説は後半でお伝えしますが、こういった工夫ができるフリーランスはほとんどいません。
私はその原因は巷にあるフリーランス向けの書籍にあると考えています。
巷にある書籍を読むと、共通して次のようなことが書かれています。
「フリーランスをやっていく秘訣は、節約・蓄財して余剰資金を投資し、複利で収入を得ることです」と。
「複利」という概念を伝える意味では、その情報は有用ですが、この知識だけでやっていけるフリーランスは多くはありません。
ほとんどのフリーランスにとって、安定して仕事を受託することはできないからです。
仕事が入らない時もあわてない仕組みを作っておくことが、フリーランスのメンタルを安定させます。
本当に学ぶべき2つのこと
現預金が枯渇しない状態にして、キャッシュフローが健全であるためには、
最低限学んでおくべきことがあります。
それは次の2つです。
将来の家計簿をつけること
お金が無くなりそうなときに使える手段を増やしておくこと
将来の家計簿をつけること
家計については、家計簿をつけることが一般的です。
そのためのアプリもたくさんあります。
たとえばマネーフォワードMEは、ネットバンクと連携して、
使用したお金を記録することが簡単にできます。
クレジットカード・QRコード決済・電子マネーなども連携することができます。
レシートの読み取り機能もあります。
事業については、家計簿の代わりに帳簿を付けます。
freeeやマネーフォワード クラウドを使うと、家計簿のように日々の記録を簡単にできます。
これらの家計簿や帳簿は、現在を含めた過去のお金の流れを記録しますが、キャッシュフローについては、将来のお金の流れを記録します。
2カ月先、3カ月先にお金が支払えるのかどうかを、先を見越して記録していくのがキャッシュフロー会計です。
お金が無くなりそうなときに使える手段を増やしておくこと
「来月売上がどれくらいあるか分からないから、キャッシュフローなんて分からない」というのではなく、たとえ来月売上がまったく無くても、お金が回るように想定しておくのが経営です。
お金が無くなりそうというときにできることは、早めに動くほどたくさんの対策が可能です。
たとえば、次のようなものがあります。
仕事を紹介してもらえないか相談する
短期的なアルバイトをする
融資(貸付)をうける
不良在庫を処分する
回数券などの、前払いで現金を受け取れる商品を開発する
納品済みの案件で、早めの振込をしてもらえないかお願いする
着手金をもらえないか相談する
未払い債権を回収する
支払を待ってもらえないか相談する
「仕事を紹介してもらえないか相談する」「短期的なアルバイトをする」といったことは、多くのフリーランスが経験するかもしれませんが、他の選択肢についてはどうでしょう?
経験したことのある人の方が少ないのではないでしょうか。
先手を打って、支払いに困らないというスキルが、節約、貯蓄、投資といった話とは全く別のスキルであることがお分かりいただけますでしょうか。
こういったスキルは、フリーランスがしなやかに生き抜くために必要なものですが、先述した通り、フリーランス向けの書籍では扱われません。
そのため、できればフリーランスも経営者として情報を収集することをお勧めするのです。
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