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儲けるために、休もう

人は猛烈に働くことで、儲けることを手放してしまうということがある。
そのことについて考えてみたい。

私は、30代のとき「Adobe Flash」を使ったウェブサイトの受託制作を行うフリーランスとして、猛烈に働いて時を過ごした。

それまでまともに就職した経験もなく、フラフラ過ごした結果、なんのキャリアも持たずに30歳になってしまった反動だ。
焦っていたのだ。
「一人前になる」という考えにとらわれて、技術を習得することと、フリーランスの商慣習を覚えることばかりに必死だった。

その時の自分を振り返って、かわいらしくも思うけど、生きていくのには絶対に「儲けること」を抜きにしては考えられないし、その点で考えが足らなかったと思う。

時を戻してやり直したいとは思わないけど、その反省をこれから起業しようとする人が役立ててくれればいいなと思って書き始めることにする。

ああ、今日は短い文を書こうとしたけど長くなる気がするよ。

受注産業で猛烈に働くことのマイナス点

前段とすごく矛盾して聞こえるかもしれないが、受注産業は儲けやすい。

月平均で100万円単位の収入を得るのは、社員では難しい。
自分で事業をやっていると、働いたら働いただけ収入が入る。

一見、素晴らしい。
30代の私も、働いたら働いだけ収入が増えるのはすごいと思った。

しかし、見えないリスクが存在する。
猛烈に働くフリーランスの多くは、燃え尽き症候群や健康問題に直面するのだ。

ある日突然調子を崩してしまう。
もしくは、生きる意味を見失ってしまう。

「あるある」の話だ。

猛烈に働き続けられてしまうことの罠

今日の記事はここからさらに続く。

フリーランスの中には、あらゆる困難を退け、猛烈に働き続けられる人がいる。
私はフリーランスとして20年のキャリアがあるが、
私の仲間には、同じように長年フリーランスを続けてきた仲間がいる。

彼ら、彼女らは、猛烈に働く。
何十年も猛烈に。

適当にさぼってきた私には、頭が下がる思いだ。
おそらく、仕事をこなし続けること自体に、コーピングなり報酬なり、何らかの喜びを含まれているのではないかと思う。

彼ら、彼女らが、自分なりの方法で、ストレスをいなし、喜びを得て日々を過ごしているなら、それでいいかもしれない。
わざわざ私が口をはさむことではないかもな。

しかし、それでいいのかな、良くないんじゃないかな!とあえていってみたい。

休むことの意味を再考する

本来、休むとは、何もしないことだ。

心の赴くことに時間を費やしたり、家族と時を過ごしたりすること。

それによってまたやる気を蓄積するのだ。

しかし、事業を行うものにとっては、休みはそれ以上の意味を与えるものだと思う。

マクロの視点に立つための休息

休息時間に体や精神を休めるのはもちろん必要だ。

しかし、もう一つ休みに意味を与えられるのならば、私は自分を俯瞰する時間としすることを提案したい。

その時間に、考える。
「何のために生きるのか。」
「これから、どのようにして社会に役に立つのか。」

抽象的な話で、一見答えは出ないような内容に見えるが、私は、考えれば自然に答えが出るようなテーマだと思っている。
答えが出ていないのは、単に人生を俯瞰して考える時間が足りていないだけじゃないかと。

人生を俯瞰するための手引きは、紹介しきれないくらいたくさんある。

この調子で108冊紹介してもいいけど、本は触媒に過ぎない。
本を読むのが大事なのではなく、自分のことを考えるために時間を取るのが大事ですよ、といってみたい。

休みを儲けることにつなげる

人生を生きるために最低限の蓄えがあればいいと考える人もいるだろう。
でも、私は財務の相談を受けているから、世の事業者のリアルな姿が分かっている。

ほとんどの事業者は蓄えを持っていないのだ。

これを、「政治が悪いんだな、政治のせいだな」とみる向きも、わからなくもない。
でもそれを言っても仕方がない。

人生は資本のあるなしが大きく影響する。
ある程度稼がないことには、自分らしさは制限されてしまう。

間違ってほしくないのは、私は受注産業を否定しているのではない。

たしかに受注産業とは、基本的に待ち受ける仕事だ。
しかし、仕事の取り方には無数のバリエーションがある。

それまでを、やってきた仕事を猛烈に引き受け続けているだけだったのであれば、自分のあり方を考え直すため、少し仕事から距離を置いてみよう。

仕事の受け方、仕事の単価、仕事で生み出す価値を再考することは、あなた価値をもたらすはずだといいたいのである。

どんなふうに生きるかを考えて、自分なりの答えが出たあとなら、その考えをベースにして、どうすればより稼いでいけるのか、その方法を考えることができるはず。

回り道のように思えるが、この道を通らずして表面上儲けることを考えても、力が入らない。

休んでいるときにここまで考えるからこそ、今後を等身大でポジティブに感じられるし、迷いなくより稼ぐ方法を実現していけるんじゃないかな?

猛烈に働いていたら、この人生を大局的に考える過程を通らずに過ごしてしまうんじゃないかな?

と、ここまで書いて、これを読んだ人にその感想を聞いてみたい。

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