財務のプロが教える!売上アップのために今すぐ見直す3つのポイント:10人未満のWebデザイン会社向けガイド
「二八」って言葉をご存じですか?
これは、2月と8月は商売が低調で売上げが下がりがちだという経験則から生まれた言葉です。
Webデザイン業界も例外でなく、2月と8月は売上が下がる傾向にあります。
Webデザイン会社として成功を目指す際、売上アップは常に重要な課題です。
特に著者とつながりが多い従業員10人未満の企業にとって、限られたリソースでどのように売上を最大化するかは大きな課題です。
ウェブ業界と財務支援の両方で経験を重ねた著者が、これまでの経験を活かし、今すぐに見直すべき3つのポイントをお伝えします。
2月と8月に備えて今から準備していただ狩野が理想的ですが、
2月と8月に多少時間ができたときに取り組んでいただいてもよいでしょう。
これまでの業態で見直すべき点はないでしょうか。
この記事に目を通していただき、何らかのアクションを起こすきっかけになれば嬉しいです。
まず、この記事では以下の3つのポイントに焦点を当てます:
新規顧客獲得戦略の見直し
サービスの多様化とアップセル
既存顧客のリテンション率向上
これらのポイントは、売上を効果的に増加させるための基本戦略ですが、全部やれているところはないでしょう。
すぐに取り組めそうなアクションプランがあれば、実際に計画を立ててトライしてみてほしいです。
特に、リソースが限られている少人数である場合には、どこから手をつけるべきかについても触れていますので、参考にしてください。
ポイント1: 新規顧客獲得戦略の見直し
売上をアップさせるための第一歩は、新規顧客を獲得する戦略の見直しです。
現在のマーケティングチャネルが効果的に機能しているかどうかを評価し、まだ力を入れていない点があれば改善を施すことが重要です。
現状分析
まず、現在の新規顧客獲得方法を見直してみましょう。どのマーケティングチャネルが最も効果的かを把握するために、以下の質問を自問してみてください。
どのチャネルから最も多くのリードが獲得できているか?
獲得したリードの質はどうか?
成約率はどの程度か?
これらのデータを分析することで、効果的なチャネルとそうでないチャネルを明確にし、リソースの再配分を行うことができます。
釈迦に説法を解くようなものですが、出来そうな対策を列挙してみましょう。
代表的なものを紹介します。
従業員10人未満の少人数の事業者だと、この中に、きっと手が回ってない領域があるのではないでしょうか。
SEO対策
Webサイトの検索エンジン最適化(SEO)は、長期的な新規顧客獲得に非常に有効です。
キーワード調査を行い、ターゲット層が検索するワードを洗い出し、それをコンテンツに組み込むことが重要です。MEO(マップエンジン最適化)
特に地域密着型のビジネスを展開している場合、MEO(マップエンジン最適化)は新規顧客獲得に効果的です。
Googleマイビジネスの登録と最適化を行い、ローカル検索結果での表示を強化します。
お客様からのレビューを集め、定期的に情報を更新することで、地域内での認知度を高めることができます。ウェブ制作においても、「地理的に近い会社を選ぼう」というニーズはあります。またコストも手間も安いです。コンテンツマーケティング
ブログやソーシャルメディアの活用し、 価値あるコンテンツを定期的に発信することで、見込み顧客を惹きつけることができます。
ブログ記事やソーシャルメディアの投稿を通じて、専門知識や実績をアピールし、ターゲット層との信頼関係を築きましょう。
ガイドやケーススタディの形式で具体的な問題解決の方法を紹介することが効果的です。オンライン広告
Google AdsやFacebook Adsなどのオンライン広告は、ターゲット層に直接リーチできる効果的な手段です。
広告キャンペーンのパフォーマンスを定期的にレビューし、必要に応じて調整を行うことで、費用対効果を最大化できます。
また、リターゲティング広告は、過去にサイトを訪れたユーザーに再度アプローチするために有効です。アナログ営業
名刺交換会や業界イベントに参加することで、直接的な顧客獲得のチャンスを広げることができます。
特に地元の企業とのネットワークを強化することで、新規顧客を効率的に獲得できます。対面での関係構築は信頼性を高める重要な手段です。
アナログ営業では、ほかに、既存の顧客からの紹介を促進するプログラムを導入することも検討してみましょう。
紹介を通じて受託することにより、信頼性の高い新規顧客を獲得できます。
たとえば、成功報酬型の紹介制度を設けることで、既存顧客が紹介してくださるための動機付けも行えます。
どれから取り組むか?
どれに取り組むかは向き不向きや、好みもあるでしょう。
しかし、もうひとつ、自社の財政状況も考慮に入れるべきです。
(1)「今すぐにでも売り上げを挙げないとやばい!」という状況であれば、
真っ先にアナログ営業を強化した方が良いです。
もちろん手ぶらで営業に行ってはいけません。
会社の特徴や実績を紹介する資料を作り、手渡しでもオンラインでも渡せるようにします。
渡した名刺がその他大勢に埋もれてしまわな工夫も必要です。
ベタな方法だと、感謝状を贈ったり、短い動画を送ったりする方法があります。
(2)予算があって、今すぐ売上を立てる必要があるなら、オンライン広告が効果的です。
もちろん、キーワード選定をしっかりする必要がありますし、
また、継続的に効果測定をして改善を続ける必要があります。
(3)SEO、MEO、コンテンツマーケティングについては、
予算を掛けなくてもできますが、
これらの予算を掛けないものについては、短期的に結果を出すことは難しいでしょう。
いずれも長期的な視点に立って運営する必要があります。
また、AIに顧客を奪われないような発信が求められるでしょう。
単なる知識を書いたコンテンツではなく、考え方を発信する必要があります。
ポイント2: サービスの多様化とアップセル・クロスセル
売上をアップさせるための次のステップは、提供するサービスの多様化とアップセル・クロスセルの戦略を見直すことです。
これにより、既存顧客の満足度を高め、新たな収益機会を作れます。
現状分析
まず、現在提供しているサービスの多様化の度合いとアップセル・クロスセルの状況を評価してみましょう。以下の質問を参考に、現状を把握します。
提供しているサービスは多様化されているか?
既存顧客に対して追加サービスやアップグレードを提案しているか?
顧客からのフィードバックを活かして新たなサービスを導入しているか?
これらの質問に対する答えを分析することで、現在のサービス提供の状況とその課題を明確にすることができます。
アップセルとしてSEOコンサルサービス・MEOコンサルサービスを提供する事象者もあります。
他にも映像制作、CMマネジメント、ウェブのシステム開発などがあります。
あまり見られないですが、ポスターやパンフレット制作などのアナログ媒体のデザインについても有望です。
なぜなら、これらを組み合わせることで、小規模事業者持続化補助金の提案が可能になるからです。
この方法は強力なので「知らなかった!」という場合は以下をお読みになった上で検討してみてください。
どれから取り組むか?
次に、サービスの多様化とアップセルを促進するための具体的な方法を見ていきましょう。
サービスの多様化
新しいサービスの導入: 現在提供しているサービスに加えて、新しいサービスを導入することで、顧客の多様なニーズに対応できます。
例えば、Webデザインに加えて、SEOコンサルティングやコンテンツ制作サービスを提供することが考えられます。
クロスセルの実施: 複数のサービスを組み合わせて提供することで、顧客にとっての価値を高めることができます。例えば、Webサイトのリニューアルと同時に、SEO対策パッケージを提案するなどです。
ウェブ制作に保守管理をつけるのは、どこでもやっているクロスセルですが、提案していないなら、提案する仕組みを作りましょう。
アップセル戦略
既存サービスのアップグレード提案: 既存の顧客に対して、より高機能なサービスやプレミアムプランを提案することで、売上を増やすことができます。例えば、基本的なWebサイト制作プランから、Eコマース機能を追加したプレミアムプランへのアップグレードを提案するなどです。
バンドル販売の活用: 複数のサービスをセットにして提供することで、顧客にとっての総合的な価値を高め、売上を増加させることができます。例えば、WebデザインとSEO対策、コンテンツ制作をパッケージとして提供することが効果的です。
パーソナライズドサービス
顧客のニーズに合わせたカスタマイズサービスの提供: 各顧客のニーズに応じて、カスタマイズされたサービスを提供することで、顧客満足度を高め、長期的な関係を築くことができます。例えば、特定の業界に特化したデザインテンプレートや、個別のコンサルティングセッションを提供することが考えられます。
いずれにしても、単価を上げる商品を設計します。
単価が低い商品を組み合わせて売れても、忙しくなるだけです。
急いで売り上げを立てる時出会っても、可能な限り高単価なものを提案するべきです。
ポイント3: 既存顧客のリテンション率向上
売上アップを目指すための最終ステップは、既存顧客のリテンション率を向上させることです。
ちなみに、リテンション率とは、Webサービスやアプリなどの新規顧客が一定期間内に再訪した割合を示す数値です。
新規顧客を獲得するよりも、ニュースレターやメルマガ等で既存顧客を維持する方がコスト効率が高く、安定した売上を確保するために重要です。
現状分析
まず、現在の顧客リテンション率を評価してみましょう。以下の質問を参考に、現状を把握します。
現在の顧客リテンション率はどのくらいか?
顧客満足度をどのように評価しているか?
顧客からのフィードバックをどの程度収集し、反映しているか?
これらの質問に対する答えを分析することで、顧客リテンションの現状とその課題を明確にすることができます。
改善提案
次に、顧客リテンション率を向上させるための具体的な方法を見ていきましょう。
定期的なコミュニケーション
メールニュースレター: 定期的にニュースレターを送信し、最新のサービス情報や業界ニュースを共有することで、顧客とのつながりを維持します。ニュースレターには、役立つコンテンツや特別オファーを含めることで、顧客の関心を引き続けることができます。
定期フォローアップ: プロジェクトの進捗状況や顧客の満足度を定期的に確認するために、フォローアップの連絡を行います。これにより、顧客のニーズや問題点を早期に把握し、迅速に対応することができます。
ロイヤルティプログラム
ポイントシステム: 顧客が特定のアクション(例:再注文、紹介、フィードバック提供)を行うたびにポイントを付与し、貯まったポイントを割引や特典と交換できるプログラムを導入します。これにより、顧客のリピート率を高めることができます。継続することによりメリットが増えるサービスが提供できないか、検討してみてください。
特典の提供: ロイヤルティプログラムの一環として、定期的な特典や限定オファーを提供することで、顧客の満足度を高めます。例えば、長期契約顧客に対して割引や限定サービス、先行サービス、無料サービスを提供することが効果的です。
顧客満足度調査
定期的なアンケート調査: 顧客の満足度を定期的にアンケートで調査し、その結果を分析してサービス改善に役立てます。アンケートは、オンラインフォームや電話インタビューを通じて実施できます。
フィードバックの活用: 顧客からのフィードバックを積極的に収集し、サービスの質を向上させるために活用します。フィードバックに基づいて具体的な改善策を実施し、顧客にその成果を報告することで、信頼関係を強化します。
まとめ
売上アップを目指すために見直すべき3つのポイントについて解説してきました。ここでは、各ポイントの重要性を再確認し、具体的な行動計画を提示します。
ポイント1: 新規顧客獲得戦略の見直し
新規顧客を獲得するための戦略は、Webデザイン会社の成長に不可欠です。SEO・MEO対策やコンテンツマーケティング、オンライン広告に加えて、アナログ営業も有効な手段です。
急いで売上を上げるなら、アナログ営業。
地元のネットワークを活用し、紹介プログラムを導入することで、新規顧客の獲得を効率的に進めましょう。
ポイント2: サービスの多様化とアップセル
既存のサービスに加えて新しいサービスを導入し、アップセルの機会を増やすことで、売上を効果的に増加させることができます。サービスの多様化により、顧客の多様なニーズに応え、アップセル戦略で既存顧客からの収益を最大化します。
ポイント3: 既存顧客のリテンション率向上
既存顧客のリテンション率を向上させることは、安定した売上を確保するために重要です。定期的なコミュニケーション、ロイヤルティプログラムの導入、顧客満足度調査の実施を通じて、顧客との長期的な関係を築きましょう。
これらのポイントを実践することで、Webデザイン会社は売上を効果的にアップさせ、持続可能な成長を実現することができます。
ご自身の会社に適した方法を選び、具体的な行動計画を立てて実行してください。
アクションの呼びかけ
営業に人数が回せないWebデザイン会社では、社長自身が営業を行うことが多いです。
その場合、まずはできることから始めることが重要です。
新規顧客獲得戦略の見直し、サービスの多様化とアップセル、既存顧客のリテンション率向上の3つのポイントを実践することで、着実に売上アップを目指しましょう。
予算をかけなくても多くのことはできますが、さらに予算を付けることで成長を加速させることができます。
財源の確保も経営には重要なポイントです。
融資を受けたり、コスト管理を徹底したり、補助金を活用することで、成長に必要な資金を確保し、さらなる売上アップを目指すことが可能です。
資金繰りや財務管理、補助金申請について不明な点やご相談がございましたら、どうぞお気軽にお問い合わせください。
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