前向キングダム


先日、吉本ばななさんの『キッチン』を読んだ。
(まだ読み切っていないのでネタバレは厳禁)

わたしは読書をしながら心に残った言葉をスマホのメモ帳にメモするのが好きである。

今日はその、心に残った言葉と最近の出来事を結び付けていきたい。


『キッチン』


「人生は本当にいっぺん絶望しないと、そこで本当に捨てらんないのは自分のどこなのかをわかんないと、本当に楽しいことがなにかわかんないうちに大っきくなっちゃう」

『キッチン』吉本ばなな

わたしが本を読んでいて思わず手を止めた一節である。

仕事を辞めてからもうすぐ半年になるわたしは、きっと今までの人生で一番絶望していると思う。



絶望とは

わたしは第一志望の大学に落ちたし、アイドルのオーディションを受けては落ちまくったし、なんか絶望するタイミングって結構いっぱいあったと思う。

大学落ちた時なんかは部屋の壁をカッターで切り刻んでは剥がしてを繰り返していた(もう建て替えが決まっている家だった)。



でも大学ではいい教授に出会えたし、アイドルにはなれなかったけど配信者(ライバー)として少しは活動できた。

ライバー活動は何時間もやって、月100時間ぐらい?それ以上ぐらいはやったと思うけど、全然結果にならなくて。

今思えば向いてないなって割り切れるし、人から好かれるためにはやっぱり好かれる努力が必要だということも学べた。
都合のいい人にならないためにはある程度の主張が必要だということも学べた。
今思えば、だけどね。



そしてまた新しく壁にぶつかったときが今なんだと思う。

そして今になって初めて「わたしってなんもないわ」ということに気が付いた。



中学生までは割と頑張ってきた勉強も、特別得意な科目があるわけではなかった。
他のことも全部中途半端だったなと気付いた。

これは結構大きな絶望で、それまでそこそこの熱量で頑張ってた家事とか運動とかそういうものも何も手につかなくなったし、胃腸が一気に悪化しておなかを壮絶に壊したし、普段酔わない乗り物にも酔ってしまった。



「これだ!」の旅


そして今日病院に行ってぶちまけたら(体感)久しぶりに泣いてしまった。

先生は朝だったからかとてもやさしくて、「言ってくれたらカウンセリングねじこんであげるから!!」と言われた。(優しい)



そして先生は「これさえあれば生きていけるというものをひとつ作れるといいね」と言ってくれた。

先生も思い悩み勉強をしなおしたときがあったと言っていた。


そこではっとしたのだ。

中学高校大学と、勉学っていうものに「ゼロから」は結構少ない。

わたしは調子に乗っていたのだ。

県内でも2番目ぐらいの偏差値の高校に入った自分を過信していて、ゼロから学ぶことにひどく臆病になっていたのだ。

だれだって何かを始めるときはゼロからなのにね。


今は普通に簿記の勉強をしているんだけど、もっと本腰を入れて勉強をしたいなと思った。

そしてもっと自分の好きなことを探して、突き詰めていきたいなと思った。


おわりに


自分ってだいぶゆるゆる生きてるし、甘えだおじさんが現れても仕方のないような生き方をしていると思う。

でもなんか曖昧な「甘えるな!」とか、「しっかりしろ!」ってとても難しくて、そういう言葉を言われるたびにわたしはもっともっと何もできなくなってしまって。


でもわたしは今とても明るい気分で、「これだけあれば生きていけるもの」と「すきなもの」を見つめてそこに向かって走っていきたいなと思っている。

「おせーよ!」とか「くだらない」とかそういった意見は全部後ろにおいて前向いて走っていきたい。

そしたらきっとよくなる。

もう、だけどまだ24だから、まだ、間に合うかな?



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