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掌編官能小説

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記事一覧

従順すぎる性奴隷

「生きていてよかった」
 だれかが、そう歌っている。
 耳にした奥田は、ふと立ち止まり考えてしまう。
「生きていて、よかったこと?」
 頭の中をかき回してみても、急に思い浮かぶものはない。
 45年間、目立たない人生を送ってきた。しいて、そうしてきたわけではない。なんとなく流れに任せていると、そんなふうになってしまったに過ぎない。
 中学、高校と近所の公立に通い、成績は中の下。クラブにも入らず、ス

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義父の肉欲 嫁の淫欲

義父の肉欲 嫁の淫欲

 山泉公三には悩みがあった。
 職業は大手電気部品メーカーの社長。しかも一代で上場を果たし、何度も苦境に立たされながらも国内有数の企業に育てあげた。
 しかし、公三は今年75歳。頭の中に、ぼんやりとしたかすみがかかりはじめ、そろそろ引退かと考えている。
 公三には二人の息子がいた。
 長男の隆は実直な慎重派タイプ。石橋をたたいて渡る性格で、堅実なのはいいが冒険心に欠ける。
 次男の智樹は積極的な行

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パート人妻の屈辱とM性

パート人妻の屈辱とM性

「困るんだよ、ホントに」
「申しわけごさいません」
「まあ、次からは気をつけて、同じ失敗をくり返さないということで」
「はい、本当に申しわけございませんでした」
 小村香織は、何度も頭をさげて店長室を出て行った。つづいて入室してきたのは、パートマネージャーの飯塚和子だ。
「店長、小村さんには特別甘いんじゃありません?」
「え? そんなことありませんよ」
 吉田は困惑した表情で答える。
「いつも、い

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家畜志願

家畜志願

「お前、それでも平気なのか?」
 今川はいった。
「なにが?」
 佐藤は答える。
「なにがって……。お前、彼女にいいようにあしらわれてるだけじゃないのか」
「あしらわれる? オレが?」
 佐藤は見くだしたような笑みを浮かべる。
「お前、オレに嫉妬してるんじゃないのか」
「嫉妬?」
「そうだよ。同い年の古女房とマンネリな生活を送っているお前と、ひとまわりも年下の彼女がいるオレと、はた目から見れば、オ

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うしろの穴を犯された人妻

うしろの穴を犯された人妻

 中小企業の経理課で働く西本は今年50になる。
家族は妻と高校生の息子、中学生の娘。外から見れば平凡で幸福そうな家庭だが、女房はブタのように太り、化粧もせず、夫の前ではジャージ姿しか見せたことがない。子どもたちも、とくに不良というわけではないが、まじめだけが取りえで小心者の父親をバカにしている。
西本にとって家庭とは、憩いや安らぎをおぼえる場所ではなく、単純に雨露をしのぎ、食事をして寝るだけの場所

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野生の饗宴 凌辱の生贄

野生の饗宴 凌辱の生贄

 コケむし、シダやキノコの生える巨木に身を横たえ、全裸のルカはポーズを取る。
ときには触手のようにたれさがったツタに身をからませ、骨のない軟体動物や地虫の蠢く腐葉土に身体を沈めながらも、ルカは嫌悪の表情を浮かべない。それどころか、うっとりと妖しく淫靡な笑みをカメラに向ける。
 まるでジャングルに巣くう、すべてに犯されているかのように。
 カメラマンの飯田は、そんなルカを見ながらシャッターを切った。

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S男の誤算 M女の究極感

S男の誤算 M女の究極感

 小さな会社のオーナー社長として山本は生きてきた。小さな工場からスタートし、30年前に結婚した妻と、それこそ夜も寝ず、身を粉にして働いてきた。3人の子どももようやく社会人となり、長男と次男が経営を手伝ってくれることとなった。
「これでもう、安心だ」
 そう思った矢先、苦楽をともにした妻が帰らぬ人となった。心筋梗塞だった。
 きれいな死に顔だった。長わずらいをしなかっただけマシだ、と周囲は慰めてくれ

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拉致された若妻

拉致された若妻

 両ひざをそろえ、ひざまずいた梨恵の鼻に、すえたたんぱく質のにおいが伝わってきた。
唇に、奇妙なやわらかさと固さをともなった物体が当てられる。その尖端からはヌルリとした液がにじみ出し、粘り気のある感触が神経を逆なでする。
「ほら、口を開けて」
 梨恵はそれが何なのか、すぐにわかった。けれど、うしろ手に縛られ、アイマスクをはめられた状態では、太さも長さもたしかめるすべはない。
「さあ、はやく」
 梨

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夫の代理を望んだ上司の妻

夫の代理を望んだ上司の妻

「じゃあ、あなたがお相手してくださらない?」
 美奈子はいった。
 平日の昼下がり。営業マンの松浪は仕事の合間を利用して美奈子と対座している。
あちらこちらでチェーン展開を行う喫茶店。スペースも広く、二人の姿は別段目立ったようすもうかがえない。
「え……、そ、それは……」
 狼狽する松浪は、今年で30歳ちょうど。半年前に3つ年下の妻と結婚し、仕事も順調だ。
本来ならば、松浪にこのような場所で時間を

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四十路の処女

四十路の処女

 とあるアパレルメーカーに営業マンとして勤務をはじめて十余年。中山はいまだ独身の一人暮らしを続けていた。

別段、女性に縁がないというわけではない。というよりもその逆で、学生時代からつき合う相手をとっかえひっかえしているうちに一人に限定することができず、この歳になってしまったというわけだ。

 甘いマスクにスマートな体型。背も高く営業成績は抜群で、歩合給が本給を上まわることもある。

冬でも浅黒く

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獣の欲望を目ざめさせた人妻

獣の欲望を目ざめさせた人妻

 生まれながらの女好きで、風俗通いを何よりも楽しみとしている。そんな本村は、最近満足できない自分を感じていた。

女遊びをおぼえた15年前とくらべ、女の子の質は格段にあがっているしサービスも向上している。いったんベッドにのぼればいたれりつくせり。それこそ尻の穴まで舐りつくし、口の中に吐き出したザーメンもおいしそう受けとめてくれる。

「でもなぁ……」

 カネさえあれば、びっくりするくらいかわいい

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人妻 羞恥の痴辱

「さあ、恥ずかしいことをはじめましょうか、奥さん」
 古びたラブホテルのベッドに腰かけ、タバコをふかしながら男はいう。だらしなくはおったガウンの股間は、すでに隆々とした盛りあがりを見せていた。
 そんな男を、雅代は立ちすくんで見すえる。
 男の名前は知らない。なんらかの理由があってこの場所にいるはずだが、それもあいまいになっている。
 さっき飲まされたクスリのせいだろうか。そんなふうに思ってしまう

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「誘った女の不可思議な惑乱」

 地上7階建てのビルの屋上から眼前にひろがる風景をながめる。
 時刻は午前0時。
 漆黒の空に月はなく、フェンスの向こう側には都会の灯火がきらめく。屹立する高層ビルには、航空機に存在を示す赤い灯がチカチカと規則正しくまたたいている。
「……」
 藤田はまばたきも忘れ、ジッと視線を地面に向けて漂わせていた。
 春まだ浅く、サクラもつぼみがふくらみはじめたばかりの季節。吹く風には身を凍えさせる冷気がふ

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