降る

頭の中を流れた言葉たち

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最近の記事

明るくなったね

 先日、高校を卒業して一度しか会っていなかった同級生とほとんど2年ぶりに遊んだ。地元が同じで仲良くなった友人だったけれど、彼女と二人きりで定期的に遊ぶような仲ではなかった。大学一年生になってすぐに一緒にご飯を食べに行った時も、思ったよりも会話が弾まず、次に会うまでに二年という月日がかかった。  彼女とはツイッターでしか繋がっていないから、たまに投稿されるツイートだけでなんとなく近況を見ていた。そこから伺える大学生になってからの彼女は、中高時代のアクティブさが更に解放されてい

    • 自分の感情に一番ついていけないのは自分

       他人の気持ちがわからないと悩むのはよくあることだと思う。わたしはわたしの気持ちもわからない。わからない、というよりもコロコロと変わるそれに振り回され続けている。何を言ってるんだろうと思う人もいるだろうし、共感してくれる人もいると思う。 なぜ改めてこのことを文字にしようと思ったかといえば、具体的な内容は忘れてしまったが、何かが難しいという話を恋人としている時に恋人から、"〇〇(わたしの名前)の気持ちの方が難しい!"と言われて、わたしもわたしの気持ちが難しいのに他人からしたら

      • 20歳、初めての恋人

         小学生の頃は、中学生・高校生になったら恋人など自然できるものだと思っていた。しかし現実は甘くない。恋愛のれの字も通り越すことのないままあっという間に大人になった。私は思春期が始まってすらいないのではと不安になった時期もあったが、ひとりでいた時間が長すぎて、というか既に何の根拠も持たず、ひとりで生きていく決心をしていた。そして自分のセクシュアリティをぐるぐると考えた。恋愛に踏み出さなかった、踏み出せなかった理由は色々ある。  やっぱり一番は自分が傷つくのが怖かった。身体的な

        • 思春期

           去年の6月にしたためた下書きを今更。1年でこんなにも感情が変わるなんてと、いつでも見返せるように。 私はまだ愛を知らない。愛という言葉自体は何百回も使ってきたが、自分以上に、自分を差し置いてまでも誰かを愛したことがない。私の愛の定義は、自己犠牲を払ってまでもその対象を守りたいとか自分よりも優先される存在のことなのではないかと考えている。愛を知らない子供が何を語っているんだと笑い飛ばされるかもしれないが。それこそ、信仰対象の推しに対する感情なんて愛の足元にも及ばないだろう。

        明るくなったね

           まるで街中の雑踏を横切るように、とめどなく流れる人々の中で偶然出会ったように、それでいて示し合わせたかのように少しだけ立ち止まって、微笑みながら視線を交わした。それは一瞬の出来事で、いつか読んだ小説の中にあった瞬間だった。  二人だけの世界、時が止まったように感じられるというのはこれか、といつか訪れることを願っていた時が、ようやく実感を伴って自分のもとにやってきた。  あの瞬間に感じた気持ちを出来るだけ正確に、そして適切に表現するのは難しい。だけど、間違いなく言葉がなく

          ゆるむ

          とろけるように柔らかなまどろみを感じる夢の中にいた。多分、夢。 わたしはもはや人の形をしていなかった。実体のない、透明なのかそうじゃないのかですら分からない存在。 わたしの周りには誰もいなかった。何もなかった。 妙に明るく、真っ白で、天国という言葉を聞いて思い浮かべるような風景が一生広がっている。 食欲は感じない。おだやかな睡魔が襲ってきても心地良いだけで、目を閉じても眠ることはない。 わたしは自分が誰であって、どんな世界で、どんな名前を持って、どのように過ごしていた

          謎の焦燥感に追われ続けている

           ここ数日、目に見えない焦りを感じている。そしてそれが苦しい。しなきゃいけないノルマを達成できずにいる時の焦りも苦しいが、見えない敵は大きくて掴めない。   あと一週間も経たないうちに大学が再開してしまう。あまりにもはやい、早すぎる。去年の夏休みもそうだった。これまでの学生生活に比べたら長くてもっと自由な休みだ〜!と思っていたらなんと、後期の授業も終わっていた。学生生活の中で大学生が1番あっという間に終わるとよく言われるが、こんなに早いものだとは思わない。今年の夏休みは何を

          謎の焦燥感に追われ続けている

          2023年 8月読んだ本

           一気にすべての感想を書くことをやめてその都度書くことにしました。というか感想をまとめるならそれが普通な気がします。はい。あとネタバレありです。 『愛がなんだ』角田光代  またまた主人公に全く共感できず理解もできない物語で、これも映像化されてました。理解はできなかったけど、私は長い間アイドルを好きだから究極の片思いをしても向こうから煙たがられることのないというのはあまりにも都合のいい存在なんだと改めて実感。度を越した推し方をする人もいるからそういう人たちは置いといての話。

          2023年 8月読んだ本

          2023年7月読んだ本

           今月は序盤にドドドっと本を読んで、おまけに読書メーターにもほとんど感想を残さなかったからいつも以上に自己満足の世界になると思う。 『私という運命について』白石一文  今月も白石さん。白石さんはじまり。白石さんの本はずっと短編しか読んでこなかったから初めての長編。読み終わった時に、読んでいる場所が電車じゃなければ感情を抑えることなくボロボロに泣いただろうなと思った。最後は少し現実的ではなかったけど、特にこの小説に出てくる手紙すべてがとてもよかった。あと、わたしは運命を信じ

          2023年7月読んだ本

          諦める

           私は多分諦めるという選択を取るのが早い。絶対にそれをやり遂げるまで死ねないという領域に至るくらい強固な意志を持って決めたことは滅多に諦めないが。そして私は諦めるということを気に入っている。何を言っているのかわからないでしょう。私もわからない。  阿部智里さんの八咫烏シリーズに『烏百花 蛍の章』という短編集がある。私はその本のある章の最後のページに載っていた、 という都々逸坊扇歌に胸を鷲掴みにされた。あの時の衝撃が抜けないから、今でもこの言葉を何度も思い出しては形容しがた

          諦める

          その時々によって考えることは変わっていくから、感情を残したいのならそれを感じて、考えていたタイミングを逃してはいけない。

          その時々によって考えることは変わっていくから、感情を残したいのならそれを感じて、考えていたタイミングを逃してはいけない。

          2023年6月 読んだ本

           今月は5月以上に本を読んだ。8冊くらい読めたらかなりいい方なんて呑気に考えていたが気づけば12冊に……。もともと本を読むこと自体速い方だけどちゃんと読んでいるはずだが、ただ速く読むことに意識が傾いているのかと少し怖くなるくらいだ。核心的なネタバレは書いていないつもりだが、もしかしたら触れているかもしれないのでネタバレ厳禁の方は読まない方がいいかも。 『君の波が聞こえる』乾ルカ  主体はファンタジーであったが、現実の事柄とも絡めて色々考えることのできる内容だった。恋ではな

          2023年6月 読んだ本

          2023年5月 読んだ本

           今年は1年の間に80冊以上本を読もうと決めたものの3,4月は忙しくて全く読めなかったから5月は焦って本を読み始めた。(読みかけの物も含めて)そうしているうちに本当の意味で本を読む楽しさというものを思い出すことが出来て、義務感ではなく意志での読書が止まらなくなった。7年前に登録していて少しだけ感想を投稿していた『読書メーター』というアプリで自分の読んだ本の記録や他の人の感想を見たりしながら気が向けば感想を投稿している。しかし、文字制限もありなんとなく書きづらいこともあるからn

          2023年5月 読んだ本