【書評】傲慢と善良|恋愛ミステリと哲学書の融合
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突然失踪した婚約者の女性を追う恋愛ミステリ。
たまたま表紙が気に入っただけで、内容は全く知らなかったのですが、500ページ以上の長文をあっという間に読み切ってしまった…
本当に面白かったです!
それに、自分を見返せたような気がする…
─という曖昧な感じが自分らしい。笑
とにかく、辻村さんありがとうございます!!!!
あらすじをざっくりというと、
最後まで読み終えて、、、
「恋愛だけにとどまらない、哲学書とまで言える小説だな」という浅い感想をここに残したいと思います。(笑)
私は普通、「恋愛小説は恋愛のみ、哲学書は哲学のみを語っていて、ふたつが共存することはない!」
と思っていたのですが、辻村さんの本は違いました。
あらすじからもわかる通り、この本のテーマは婚活です。しかも婚活は婚活でも、30代後半というちょっと重めのもの。
私は24歳なのでまったく婚活の知識はないですし、心境を理解することは難しい。
それなのに、
物語に登場する真実の両親・姉、真実の地元の知人、架の女友達。
すべての登場人物の発言や心境が細かく描写されており、20代の私でも自分と重ね合わせて、深く考え込める一冊でした。
もちろん、恋愛としての学びもあるのですが、それ以上にちょっと哲学チックな、生き方としての学びが多いのかもと。
ひとつだけ、お気に入りの言葉をご紹介すると、真実が前橋にいた際にお世話になっていた人物…
恋愛相談所のある奥様の言葉をご紹介。
結婚ができない人には特徴がある。という場面での奥様の言葉です。
この言葉を見て私は婚活をしたことがないのに、ものすごく耳が痛くなってしまいました…
それはなんとなく下のようなことを思ったから。
自分の人生このままでいいのかな。
って悩む人ってたくさんいると思うけど、そこで自己愛の強い人は自分の決断で下に行くことに耐えられないから、会社や親に決断を任せて裏で不満だけを言うのだと思います。
私もそんな部分がまったくゼロではないのか。
そう自覚できたのが、純粋にうれしくて。
この本を読んでよかったと心から思います。
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普通の哲学書とこの本の違いは、物語として哲学を学べること。
この言葉は、物語から感じるのと、この言葉単品を情報として得るのでは吸収速度が全く違います。物語から感じるからこそ、読み終えた後に考え直して、学びにできたのだと思います。
今回紹介したこの言葉はたくさんある言葉の中のひとつ。
一番のキーワードは本のタイトルにもなっている「傲慢と善良」です。
残念ながら、「傲慢と善良」についてはここで説明しません。
情報ではなく、物語で感じて欲しいので。
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*夜の小さな非日常*
寝る前の1時間…
疲れ切ったからだを包む、香りと音の静かな夜。
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