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コンセプトの紹介②

こんばんは
一日一日と順調に新しいクリニックの完成に向けて動いています。
外来でもいろんな人にお話していますが、少々テンションが高くなってしまい、話が長くなっているという噂です。

さて、コンセプト第二段として登場するのは社会の変化に対してどうするべきかを示しています。

今まさに社会は変化を遂げようとしています。
インターネットが普及し、情報革命がおこり、誰でも気軽に知りたい情報にアクセスすることができます。個人での発信も思い通りであり、医療関係者以外が発信するデマによって不利益を受ける例も出ています。

社会の変化に柔軟に対応する

個人でクリニックを開業する利点の1つに自由にシステム変更が可能だという点が上げられます。

日本では小児を専門的に診療している病院の多くが公的病院であり、自分のいる茨城県も県立のこども病院と医療大学で小児慢性疾患の治療が多く行われています。

公的病院は勤めたことのない人はイメージしにくいかもしれませんが、公務員と同じ仕組みで動いているためシステムの変更がまぁしにくいです。

自分も勤め始める前からここは言ってもなにも変わらないからと念を押された位です。

自分が他で学んできた知識が役に立たないという現実をみなさんは理解できるでしょうか。ずっと同じ場所で働いている人には問題ないかもしれませんが、医療は日々進歩しており、他の医療機関でやっていることは全く違ったり、二歩も三歩も先を進んでいることがあります。
そのため人が回ることで新しい発見が生まれ、治療の質が向上することがよくあります。

しかし、公的病院、公務員は昔からの年功序列というシステムが色濃く残っており、スタッフの入れ替えがそもそもあまり起こりません。長くいればいるほど待遇が良くなるので、他に移動することがなく、ベテランばかりが残るので、補充されるのも新卒がほとんどです。

数年で医療知識が倍になると言われている現代において、この様なシステムで運営されていることはもはや致命的に感じます。以前から感じていたことですが、小児整形外科の世界は新しい人材が現れず、いまだに10年ほど前と同じ発表を繰り返している重鎮がたくさんおられる印象です。整形外科医師の間では人気のない分野といった位置づけも良くないですが、そろそろ人の入れ替わる、新しいシステムが必要な気がします。

医療を行う上で、少子高齢化が急速に進み、人口が減少する局面がやってくるなんて、数年前にはまだ先のことだろうと思っていたのに、あっという間でした。今後どんどんこの流れは加速します。変化に対応できない公的病院ははたして生き残れるのでしょうか。

災害などへの社会困難への対応

これを書いている現在、社会は大きな困難に直面しています。専門ではないので詳しい発言や、評価は述べませんが、これから生き残るためには災害などが発生することも十分考えて対応が必要です。

具体的な対応としては今後数十年以内に起こる可能性がある巨大地震。東京が被害を受けた場合、首都機能が麻痺する可能性も指摘されています。その時はつくばにその機能の一部が移されるかもしれないと噂されるほどつくばの地盤は強固だと言われています。人口の多い土地での開業が集客には良いですが、住んでいて安全、今後の持続可能性を考えるとつくばです。

さて、建物やシステムへの被害が最小限に抑えられたとします。建設予定地は公園のすぐ側なので、おそらく避難者などが利用する機会が考えられます。その際にできれば自家発電や蓄電などの設備を準備しておいた方が良いでしょう。帰宅が困難な方の避難や宿泊、簡単な食事の提供などもできるように設計する予定です。

リハビリテーションの提供に関しては、大きくフロアが分けられるので、今回の様な感染症が問題になった際もゾーニングをはっきりと行うことも可能であり、最小限の患者さん、スタッフで継続し、当院の設備を用いてストレス解消の遊びを提供することもできます。

いまからそこまで考えることは少し大げさかもしれませんが、実際に自分がその状況になると必要性がよく分かります。

SNSを利用した積極的な情報収集

前回の話題にも上りましたが、これが使えないと情報の波について行けません。自分の情報を発信している医療機関は見かけますが、一方的な情報発信は本当に必要にしている人の一部にやっと届く程度だと思っています.使い方は様々ですが、情報を発信するのみではなく、他の発信者との交流を通じて情報をより回す努力が必要です。交流が活発になることで、医療情報のアップデートにもつながり、他者を通して一般利用者からのニーズを引っ張ることも可能になります。


社会の変化に柔軟に対応できるようにするためには、開業前からその方法を想定した施設作りや人材募集を行っていこうと考えています。


中川将吾
小児整形外科専門ドクター

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