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2023年が来る!

なんだかあっという間に大晦日ですね。
今年は大波小波の変動の大きい、充実した!?一年間でした。

・ 人に会いに「出る」
・ 臨床に、教育に、研修に「出る」
・ 他の先生や多職種、専門職、住民のところに「出る」
・ 家事に「出る」
・ 「出る」杭として、打たれるのではなくて、引き抜いてもらう
診療所医師、地域社会総合診療医として、住民の元気をひっそり支えることを大事に、家庭医療/総合診療に興味がある医師、医学生、多職種、住民をつなげるお手伝いができればと思います。診療所も総合診療医研修連携施設として、医学生、研修医、後期研修医教育に関わることとなり、みんなで盛り上げて行きます。福井大学などに、家庭医療/総合診療に興味のある全国の医学生や研修医、多職種の皆様をむしろ逆紹介していきたい。(生意気ですみません!もちろん紹介もしていただきたいです。)当院での学生実習・初期研修、後期研修に興味がある方は、ぜひご連絡ください。 
すでに、初期研修医の地域医療・一般外来研修、医学生の総合診療研修の受け入れ依頼が2022年度も来ています。新しい出会いや発見が楽しみです。
2022年は、できなそう、うまくいかなさそうだからやめておくってことはやめます。とりあえず出ていく。やってみる。そして楽しむ。これをモットーに日々を過ごしていきます。
2022年も皆様よろしくお願いします。
皆様にとって幸せな一年になりますように。

2022年12月末のnoteより

うん、おおむね達成できたのではないでしょうか。

人と会うこと
今年は、いろんなかたが、僕や僕たち夫婦に会いにきてくださいました。
家庭医も、ベンチャー関係者も、初期研修医も、学生も会いたい、実習したい研修したい、話してみたいときてくださいました。嬉しいですねえ。
「出る」ことはなかなかコロナでできなかったものの、オンラインで色々な先生方と意見交換をして、見識を深めることができました。

家庭医について
家庭医が、家庭医と違うシステムの中で家庭医として存在するとき
違うシステム側から見ると必要以上に頑張ってる人って評価されるときがある!?
年末に、「かかりつけ医」の議論が沸騰していました。これも考えさせられます。

印象に残っている出会い
今年はWell-Beingの概念と出会いました。
これはこれまで「暮らしを診る」という概念を提唱していますが、ウェル・ビーイングとの出会いはそれを支えるパズルのピースの発見でした。


臨床

外来・病棟・在宅・小児&成人の予防接種・新型コロナワクチン接種対応も色々しています。
限られた時間の中での様々な業務の中での時間配分はほんと難しいです。
上部消化管内視鏡は結局今年は全然触れず・・。

BCPと災害

2月からBCPについて考え始めました。この時にはこの後の事態は想像もできませんでした・・。

8月からのCOVID19+災害対応後には、
振り返りの機会として様々なヒアリングや講演の機会を頂戴しました。

研修・学会

・勝山市へ社会勉強
 フレイル・サルコペニアに関する勝山市の事業の打ち合わせに同行させてもらう機会を頂戴しました。どう研究を社会に実装するのかその片鱗を見せていただきました。

・2022年5月14-15日  福井県ポートフォリオ発表会
指導医の先生方によるポートフォリオ指導の学びはもちろん専攻医の先生からポートフォリオを通して新しい学びを受けました。ゲストの先生からは地域診断や地域との向き合い方について学びを得ました。

・2022年6月11−12日  日本プライマリ・ケア連合学会
シンポジウム10 シン・家庭医療専門医の目指すべきメンタルヘルス教育〜委員会からの提言 シンポジスト
その他

・2022年9月4日 第53回北陸三県国保地域医療学会 
優秀シンポジスト賞受賞 コロナと水害併発時におけるBCPについて発表する機会をいただき、拙い発表でしたが、優秀賞を受賞することができました。複雑な気持ちでしたが、みんなで頑張ったことが評価されたと考えております。
・2022年9月16-17日 北陸3県国保地域医療学会
学生実習についての発表では
・ 住民にとってのアウトカムを評価するべき 特にこの取り組みが住民の地域医療に対する考えをどう変えるのか
・ ゲストハウスってなにかわからないので説明してほしい
と言うご指摘をいただいた一方で、病院や診療所で実習を受け入れても、受け入れ側として何をしたらいいか分からないことが多いので、地域への出し方という点で非常に参考になりましたと言うありがたい賛同の意見も頂戴しました。

・2022年12月10-11日 避難所・避難生活学会

教育

2021年4月から診療所のミッションに所長先生が教育を入れてくださっています。所長先生、実習を受け入れてくださるスタッフの皆様に感謝です。
今年Twitterがどこかで見た「臨床ができない医者ほど教育に走る」という文言が年末までずっと引っ掛かっています。腕を磨き続けたいものです。地域医療でも、知っているけど行わない、できるけどしないことを選択できるのは強みだと考えます。


・医学生、初期研修医教育
<福井大学、福井赤十字病院> 
2022年度も4月から福井大学医学部附属病院の医学生実習(ポリクリ1週間ずつ、地域包括ケア研修1日3人✖️2)、福井大学医学部附属病院、福井赤十字病院の初期研修医の研修(4週間)受け入れを行いました。地域基盤型医学教育を実践しています。人口減少する山間部や沿岸部の医療体制の確保の継続は今後も大きな課題でしょう。『暮らしを診る』具体的な実習を提供することで、未来の地域の診療所の医師不足やスタッフ不足の解消・改善、働き方改革にもつながり、さらに地域医療のやりがい向上、ひいては地域の医療の継続につながること間違いなしです。
<有志医学生・看護学生>
・2022年3月 今庄地区に全国の有志学生が見学に来られました。
・2022年9月26日 福井大学医学部の地域医療サークルの学生の自主的な勉強会(フィールドワーク)の受け入れ

・2022年12月20日 
福井大学地域医療推進講座の先生からのご紹介で、オーストラリアのジェームズクック大学所属の日本人医学生の1day地域医療実習(rural medicine education) 受け入れ



学生・研修医と屋根瓦式で症例振り返りができる時間は幸せです。

『去年研修に行った先輩から、そこでの研修はとっても良かったと聞いて、行こうと思いました』との初期研修医の先生の言葉はとても嬉しく感じます。

実習受け入れを通じて
・地域の方がその人らしく暮らせるお手伝い
・学生の今後に役立つサポート
を行っていきたいと考えています。

今年は、住民の皆様のご理解とご協力を賜り、医学生・看護学生や研修医と住民の交流の場を多数持つことができました。住民の皆様だけでなく、スタッフ、関係機関の皆さまにお世話になりながらの実習であり、感謝ばかりです。御礼申し上げます。


・専攻医・多職種教育
 この辺りはこれからまだまだです。

なんて考えてるけどうまく行くかなあ。いや頑張るのだ。

地域活動

地域まるっと体感宿 玉村屋(今庄・旧玉村邸活用プロジェクト)のみなさま、住民の皆様との活動は、2020年度から、コロナの中でもできることを見つけて活動してきました。地域医療×ゲストハウスでまちづくり の活動は以前はオンラインでしたが、今年は現地も徐々に実施できました。一緒に活動できて楽しい。お世話になっているみなさまに感謝です。
活動は主にトヨタ財団と福井県に助成いただいております。

感染症の流行がおさまらず、なかなか前進できていない状況が2年続いておりましたが、今年は着実に前進しました。「プロジェクトは終えるもの」とHANDSで習いました。3月までに一旦終了できそうで、ホッとしています。

執筆

・『救急外来・当直で魅せる 問題解決コンピテンシー』

学会関係

・ 2021年度から継続して 日本プライマリ・ケア連合学会地域ケア事例集作成プロジェクトチーム スタッフ(これについては、子育てや仕事との関係でなかなか十分に参加できていない・・メンバーの先生、ご迷惑おかけしてます・・。)
・ 2021年度から 国診協 若手の会世話人会 世話人
・ 2022年度 日本プライマリ・ケア連合学会 冬季セミナー モヤトーク ファシリテーター

講演

・2022年1月18日 町内保健師さん向け Dr.Sのワクワク!山海里救急対応教室

・2022年3月23日 総合診療部家庭医療勉強会講師 『システムに基づく診療』

取材

災害関係でたくさん取材いただきました。

まとめ

今年は、ワークライフバランスや患者や地域の最大利益、地域医療の理想型について、ものすごく考えに考えた一年であった。不器用ながらも「出る杭」になって、根拠に基づく意見をしっかり発信できた。そして、みんなと仲良くしたいという希望は荒波の世界では難しいことも学んだ。「出た」分、強い批判も直接・間接的に浴びて、泣いたこともあった。そんな中でも、応援してくださる方がいっぱいいることに気付かされた一年。そして、災害もあって、ものすごく人や地域と向き合った一年であった。向き合うことを決めた背景には、外的な変化ももちろんだが、自分の中での心境の変化があった。

牛歩ながらも、おそらく前に進んでいる。
ゆっくりながらも前を向いて進んでいきたい。

この屋台近々診療所で公開予定です。

2023年がみなさまにとって良い一年になりますように。

2022年大晦日