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【#noteリレー】 好きな感触

抱き枕のしろくまのふわっふわの感触が好きです。顔をぽふんと埋もれさせると心がほかほかになる。

花びらのしっとりした潤いのある感触が好きです。指ですりすりするとなんだか癒される。

あなたの手が私の髪を撫でる感触が好きです。うっとりしてそのまま眠ってしまいそう。

言葉が心に響いてくる感触が好きです。思わず目をつむってその景色を広げてしまいます。

春の野原に広がる生き生きとした草花にふりそそぐ太陽の光。夏の真っ青な空にまっすぐに伸びるひまわりの力強さ。イチョウの葉っぱを自分の小さな手のひらに乗せてうれしそうに笑う幼子のあどけなさ。まだ誰も足を踏み入れていない一面真っ白な雪景色。

どうかな。伝わるかな? 文章から景色を思い描く感触。すごく気持ちいい。

私はnoteで小説を書いています。短すぎるものがほとんどだけど、ときどき長めのものも書きます。ふと思い浮かんだフレーズを起点に物語を広げていき、一気に書き上げる。

こういうスピード感のあるものが書けたとき、体に余韻が残ります。高揚感のような達成感のような、走りきったあとの爽快感みたいなのがふわっと。

ふぅって小さく息を吐きながら、よしって感じる。自分なりにいいものが書けたっていう感触。

この感触もとても好きです。


「好きな感触」って、人それぞれ違うと思います。実際にモノに触れて感じる感触もあれば、イメージのなかで得られる抽象的な感触もあって、「感触」という概念はとても広い。

今回、私は自分がどんなときに好きな感触を覚えるかをいろいろ考えてみました。

ちょっと余談ですが、書くにあたって誰かから意見を聞きたくて、身近にいる子供にリサーチしたんです。こう尋ねました。

「好きな感触ってある?」
「お腹すいたときの?」
「え? あー、それは間食」

笑っちゃいました。同じカンショクでもそれは違うよね。思わず「好きな間食」もあれこれ考えてしまったよ。ドーナツとかチョコとか。

それで質問しなおしたら「ふわっふわかな」と答えてくれました。一緒だね。やっぱり「ふわっふわ」を好きな人は多いと思う。

でも「えー、そんな感触が好きなの?」って意外性のある「好きな感触」を持ちあわせている人もいるのかもしれないね。


今日はsakuさんの企画「#noteリレー」に参加したnoteです。次々とバトンが受け継がれていて、私は32番目ぐらいの走者です。素敵な企画に参加させてもらってありがとうございました。


そして私にバトンを渡してくれたのはリカさんです。

リカさん、「好きな感触」を考えるきっかけをくれてどうもありがとう。そのことについて考えて、気づいて、文章に残すことができました。

リカさんはとってもかわいくて素敵なイラストを描かれるnoterさんで、何度かリカさんの着物イラストを使わせてもらっていました。そのリカさんが私の小説に200個目のスキをつけくれたことがきっかけで、いまではすっかりnoteの仲良しさんです。

バトンを繋いでくださった作品はこちらです。リカさんの愛と猫ちゃんの愛がふわふわと漂っていて、ほっこりします。

このなかでリカさんが私の最新の長めの小説をご紹介くださっています。『ピアス』というお話で、主人公がベッドルームで自分のではないピアスを拾うシーンから始まります。これも「好きな感触」が掴めた小説の1つです。

そしてリカさんの作品のご紹介をもう1つさせてください。ふんわり優しい絵と一緒に、リカさんの控えめでとっても誠実なお人柄が伝わってくる大好きな作品です。

想いを届けるって大切ですね。リカさんが私にバトンをつなげようって思ってくださったその想い、ちゃんと届きました。どうもありがとう。うれしかったです。これからも仲良くしてくださいね。


さて、次の走者は「なさじさん」にお願いしました。こんな上司がいる職場で働きたいなって思う、器の大きななさじ課長です。同時に本当に素敵なお父さんでね、お子さんにあふれる愛を注いでらっしゃいます。

なさじさんについて語りたいことはたくさんありますが、これまで何度か存分に語ってきましたので、今日はさらりとご紹介のみにて。

なさじさん、リレーのバトンを快く受け取ってもらってありがとうございます。

そして私がなさじさんにお願いしたお題は「青写真」です。なさじさんに「青写真」って言葉がなんだかピタッとはまったんです。なさじさんが描かれる青写真はどんなのだろう。とっても楽しみです。

それでは・・・「バシッ」(←バトンね)

よろしくお願いします。


【あとがき】

あなたの書くものが読みたい。あなたの文章が好き。そんなふうに思ってもらえるってとても光栄なことです。

今回バトンをリカさんからいただいて、お題とにらめっこしました。期待に応えられるのかな。与えられたお題で、いい文章を書くことが私にできるのかなと。

私は毎日あれこれと書いて投稿していますが思い浮かぶことしか書けなくて、しかもそれほどすごいことは書けません。以前にも一度別のリレーのバトンを受け取りまして、そのときもお題がある企画でした。

毎回、思います。書けるのかなと。

書けるかどうか分からないのにバトンを受け取ることができない。だから今回、まず書いてみました。そしたら一つ書けた。こうして私は予備記事という保険を用意してからバトンを受け取らせてもらいました。

それでね、予備記事ってね、別に悪くないんですよ。私のいつもの感じの文章だしね。でもどうだろう。プレッシャーを感じつつ無難にまとめているような気がするんです。気負わないようにしようと意識することで余計に気負ってるって感じ。空気が少しかたい。

たくさんのかたがこのリレーの走者として走っています。それらをすでにいくつか目にしていました。そんなみなさんの深みのある文章が頭の上をゆらゆらするなかで何かを書くって、うん、まぁ、わりとハード・・・。

予備記事を眺めて、うーん、とためらいます。

しかも主催者のsakuさんは「全力で書いてください」と書いてらっしゃいます。この予備記事が全力なのかと自分に問うと、そうですとは言えない。そしてこのリレーの作品として読んでもらうのにふさわしいのかと考えてみると、迷う。

だからもうちょっとがんばってみよう。考えてみよう。

というわけで予備記事は予備記事のまま、新しい記事を書きました。よりいいものになったのかはよく分からないけど、こちらを選びました。

お題のある文章を書くって難しいけど、文章もだけど思考の鍛錬にもなるなぁと書き終わって感じます。企画の良さですよね。

最後まで読んでもらってありがとうございました。


2020年7月16日
椿 -TSUBAKI-


お気持ち嬉しいです。ありがとうございます✨