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【セブ島語学留学レポ】英語上級者が4週間セブ留学して意味あったのか?

2022年12月頭から約1ヶ月、フィリピンのセブ島に語学留学にいってきたので、備忘録までにレポートまとめてみました。英語学習やセブ島留学に興味のある方に、少しでも役にたてると嬉しいです。(正確にはこの記事を書いている12/29時点ではまだセブで学校に通っており、大晦日に帰国予定です)※かなり長文になりますので、結論が気になる方は、目次からたどっていただけると幸いです。

学校周辺の街の様子。ジプニーというバス型の乗り合いタクシーが街を行き交っています。

前提  (プロフィール・英語レベル・悩み)

プロフィール
・グローバルアパレル企業で働く会社員、現在33歳。2019年に中途入社し、そこから「英語」に目覚め(といいますか、ある日海外との会議で発言できなかったことが恥ずかしかった&焦りが芽生えw)、今に至ります。※2023年1月に現職は卒業し、転職予定。
・生まれも育ちも日本。語学留学経験一切なしです。

英語レベル

・TOEIC受験遍歴:2019年630点→2021年885点→2022年2月890点→2022年6月930点。※TOEICはひとまず卒業。
・CEFR:B2レベル

留学前の英語学習に関する悩み

・TOEIC900点超えたところで、スピーキングが苦手。ペラペラなんてまだまだ雲の上という現実を知る日々。
・オンライン英会話だけでは、スピーキング上達の実感が持てない&実践する場がそこまで多くない(仕事ではメール・チャットでの英語コミュニケーションは頻繁でしたが、しゃべる機会が現在のプロジェクトでは、ほぼなかった)
・故に、英語学習のモチベーション維持がきつい(TOEICは一旦900点を目標にしていたためその後の明確な目標がなく、故によくサボっていましたw)

なぜ留学しようとおもったのか

一言でいうと、「中だるみしている自分に喝をいれたかった」からです。英語学習という終わりなき旅に足を突っ込むと、「TOEIC◯◯点とる!」等の明確なゴールが無い限り、なかなかモチベーションを保つのが難しいなと感じていました。次の転職先入社までに時間がある今、「現状のたるんでる自分を少しでも変えたい」と思い、費用的にも欧米に比べやすく行けるセブ島留学を決意。


セブ留学の概要

スピーキング上達を1番の目的に、12月頭〜大晦日までセブ島にある語学学校に留学。

カリキュラム・一日の学習時間

月〜金の週5日は一日7時間学習(朝8時〜18時前まで)。内訳は、授業1コマ50分×6コマの計5時間+合間に2時間の自習。

私はスピーキング>ビジネス英会話>ライティングの順に伸ばしたかったので、スピーキング授業3コマ>ビジネス英会話2コマ>ライティング1コマでした。ちなみに、すべてマンツーマンレッスンを選択しました。

どうせ留学するからには授業ギチギチに詰め込もう!と意気んだ結果のカリキュラム。実際は授業の復習などもいれると想定以上に余裕がなく、夜も1時間程度は追加で自習していました。

生活・周辺環境

◯学校所在地
私が留学した学校は、セブ中心地(セブシティ付近)にあったので、留学前に想像していたリゾート感はほぼゼロでした(笑)。中心地ゆえに、車・バイクの数が尋常じゃなく多く、大阪梅田で生まれ育ち、自他共に認める都会好きの私でも、排気ガス満載の街に最初は衝撃でした(笑)。

交通手段はタクシーがメイン。Grabというアプリを使えば、すぐにタクシーを捕まえられるので、出かける際も、移動に困ることはありませんでした。

学校周辺の様子。平日は車とバイクの数がすごかったです‥

◯生活環境
12月とはいえ年中夏。半袖・サンダルで過ごせました。28、29度程度が最高気温だったので暑すぎず快適でした。ただ、蚊やハエ系の虫・小さいアリは普通にいるので、虫が苦手な私は結構苦労しましたが、1ヶ月もいると、無心で対処できるように成長しました(笑)。

現地の食事は、不思議なぐらい日本の味付けに似ていて、ローカル食堂のご飯が口にあわない、ということは一度もなかったです!200円も出せばお腹いっぱい食べられるので、激安でした。

1点、ネガティブポイントとしては、水が日本と違うのか、ほぼずっとお腹は壊していました…。一ヶ月いるとそれさえも慣れました(笑)。人間というものはよくできた生き物だなと実感。

「カレンデリア」と呼ばれる激安ローカル食堂が至るところに。お米と相性の良いおかずばかりで基本的に何を食べても美味しかったです!

【良かった点・気づき】

毎日7時間英語漬け

社会人として働く以上、毎日7時間も勉強することは到底無理なので、勉強に専念できた、というのはとても良い経験でした。スピーキングの練習が沢山できたことも良かったですが、個人的に一番成長を感じられたのが実はライティング。毎日250−300字程度の文章を書く→先生から指摘をもらう→リライトする→音読するという経験は、学生時代すら無かった気がするので、非常に鍛えられた感覚があります。※後述しますが、スピーキングを伸ばしたければライティング力UPが超重要ということも改めて実感しました。

スモールトークって大事

留学前オンライン英会話をする際は、1授業25分という限られた時間だったので(DMM英会話の場合)、自己紹介等のスモールトークをスキップして授業本題にさっさと入るという学習スタイルでした。(ちなみに、DMMには「自己紹介スキップ希望」を選択できる仕組みがあります)。

ただセブに来てみると、基本講師の方は固定なので、毎日顔を合わせ、挨拶するところからスタートです。そうなると、必ず毎日「天気の話」や、「昨日の出来事」「週末の予定」などなどのスモールトークから始まります。

いままで目的至上主義的に英会話をやってきていたので、めっちゃ簡単な内容さえも言葉が出てこず説明できない自分に愕然としました(笑)。例えば「昨日部屋のシャワー、お湯が出なくて焦った」みたいな会話も、《お湯が出る》ってどういうんだっけ?など(笑)。

仕事の話題を英語で話す方がすんなり言葉が出てくるので、こういった何気ない普段の会話をする経験がこれまで改めてなかったんだなと思い知らされました。

徐々に慣れてくると、話の広げ方や、相槌のバリエーションも増えてくるので、単純に「英語で会話が弾む」という瞬間が楽しく、それこそが「英語を話す目的」なんだろうなと実感できました。

オンライン英会話だけではなかなか実感できなかったことなので、これは海外に来て、現地で毎日会話をするという経験から気づけて、とても良かったです。

意見力強化が英会話力UPの鍵

スピーキングの授業は2種類受講していました。1つは、ニュース記事を読んだ上で、先生とディスカッションする授業。もう1つは、IELTS試験のスピーキング対策の授業。「人々の暮らしにお祭りは必要だと思う?」や「日本の学校教育についてどう思う?」「月に行けるとしたら何したい?」などなど普段考えもしないことを質問されてタジタジでした。(笑)

授業で教わった内容で、一番有益だったのが、スピーチには型がある。それに当てはめて練習すれば、ある程度長い文章で話せるようになること。でもそれ以前に超重要なのが、その型を活用しながら、”まずは自分の意見を構成しないとそもそも英語が出てこない”ということ。

ちなみに、OREOと言うのがスピーチの鉄板の型だそうで実際に私が授業で使った題材で、具体例をご紹介。

OREOとは
・Opinion(意見)
・Reason(理由)
・Example(具体例。もしくは「Alternatives」自分の意見と異なるシチュエーションだったらどうなるか?を説明する)
・Opinion(結論)

お題:学校での語学の教え方についてどう思いますか?
お題に対し、いきなり英語で話し始めると収集がつかなくなるので、まずは日本語でOREOに当てはめて自分の意見を考えてたのが以下。

【Opinion】もっと会話にフォーカスしたほうがいい【Reason】会話ができると海外の人ともっとアクティブに話せる【Example】学生時代会話は学ばなかったけど学びたかったと思う。初めて海外に行ったとき苦労した。【Opinion】なので、学校はもっと話せるように教えるべきだ。

上記を英語にしたのが以下。

【Opinion】In my point of view, schools should teach languages in practical ways such as focusing on speaking lessons. 【Reason】Due to the reason that speaking skills help students be more active in communicating with foreign people. 【Example】 In the case of Japanese education, we didn’t learn English speaking methods in our school days so I really wanted to learn more. Because I had a hard time talking to foreign people when I traveled abroad for the first time. 【Opinion】That is why schools need to teach how to speak languages more fluently.

留学前からオンライン英会話等で予想していなかった質問をされた際、「全く言葉が出てこない(汗)」という経験を何度も経験してきましたが、このOREOの型を知り、そもそも頭の中に自分の意見が構造的に整っていないと、口から言葉は出てこないということが身に沁みて実感しました。

なので教わった日を境に少し面倒ですが、まずは、そもそも自分は何が言いたいんだっけ?をOREOにあてはめて考える→簡単に日本語でメモる→メモをチラ見しながら英語で話してみる(録音する)→録音した音声を聞いて文法ミスや上手く言えなかった箇所を確認する→必要に応じて、単語等を調べつつスクリプトを書いてみる→何度も口に出して話す練習をする。
という方法を取り入れています。長くなりましたが、オンライン英会話等で、一言でしか話せない等悩んでいる方がもしいれば、お役にたてると嬉しいです!

ライティング力の伸びがスピーキングにも相関した

ライティングの授業では、毎日なにかのお題に対して250-300文字程度でエッセーを書き続けました。実は、ライティング力が今回の留学で一番伸びたと感じました。そしてライティング力が伸びるとスピーキングにもめっちゃ活かせるということがわかりました。

学習スタイルは、「毎日文章を書く→先生から指摘をもらい修正→音読する」という流れで実施。まずは、スピーキングの授業と違いじっくり腰を据えて自分の意見を文章化(もちろん不明な単語は調べたりしつつ)。そして先生から指摘をもらうと、「a, the, 三単現のs」等、基本的な文法ミスが多発してることが露呈(汗)。落ち込みつつ、指摘後の文章を再度確認し、何度も音読。これを毎日繰り返していると、単純に文法ミスが減るということに加え、以下の楽しさ・効果を実感できました。

・そもそも英語を書くということに対する苦手意識が無くなった
・覚えづらい単語やかっこいい言い回しを文章に入れてみると、文章完成後の音読の段階で、口馴染みある言い回しに進化させられた
・前項でも触れたOREOを意識して意見力を磨けた
・スピーキングの授業でも「a, the, 三単現のs」等ライティングの先生に指摘されたミスが減った&ライティングで書いた内容ならスムーズに話せるようになった

ということで、ライティングを毎日やるとスピーキング力も相関的に向上し、自分としては意外でしたが、ライティングの授業をとって良かったなと思いました。


類義語を覚える必要性が理解できた

留学前は、「ただですら英語学習って大変なのに類義語なんて覚えてる暇ない。無視!」と一切注視していなかったのですが(笑)、セブにきて毎日会話をしていると、「類義語めっちゃ大事!」という心持ちに変わりました(笑)

理由はシンプルで、一日何時間も喋っていると「私、同じ単語使いすぎ」ということに嫌でも気づくからです(笑)! もちろん先生によっては「ボキャブラリー増やそう」とアドバイスをくれることもありますが、単純に自分の話し方に飽きるし面白くないと思ったことが心持ちが変わった一番の理由でした。高校生の頃、英語の先生が「辞書で類義語も見るようにしましょう」と言っていた意味が33歳になってようやく理解できました。ずっと反抗してたけど今になっては先生ありがとうと言いにいきたいですw

そこからは意識的に、新しい単語に出会うと、類義語も一緒に調べて、なるべくそれぞれのニュアンスを理解するようにしています。

そうすることで、例えば「それ重要ですよね」  と言いたいとき、毎回、”That's important.”と言うより、文脈に応じて"critical" "essential" "indispensable"などに変換できるだけで、会話のはずみ度合いが変わってきますし、何より「あ、自分いろんなバリエーション持てている」という自己肯定感が高まります(笑)!
※余談ですが、英語学習はなかなか成長実感が持てず落ち込むことが大半なのでこうした小さな自分の変化に気づける、というだけでモチベーションUPにつながりました。

【微妙だった点】

授業を詰め込みすぎた

どうせ留学するからにはと意気込み、月〜金の週5日、1日7時間は強制的に学習(5時間が授業・合間に2時間自習)する環境に身を置きました。結果、
授業の復習やその他のインプットの時間が十分に取れず、授業をもっと減らし、代わりにインプット時間を増やしたほうが結果的に授業でアウトプットする際もっと上達できたのでは、と思いました。

常夏リゾートではなく都会を選んでしまった

セブ島=目の前がすぐ海を想像する方のほうが多いかもしれませんが(私もその一人でしたw)、私が選んだ学校はセブ市内のダウンタウンにある学校だったのでリフレッシュできる場所が周囲になかったのが、1ヶ月という長い期間を過ごす中で、一番後悔しました(笑)

週末にマクタン島(本記事のカバー画像)というリゾートに小旅行に行ったら、空気が澄んでいて海もキレイで一気に浄化されたと同時に、リゾートのほうが、リフレッシュしつつもっと頑張れたかもと思ってしまいました…。

発音やリスニング力が伸びたかは微妙

先生が皆、非ネイティブのフィリピンの方ということもあり、もちろん英語は流暢なものの、ネイティブスピーカーの発音をシャワーのように聞けるという環境にはなかったので、リスニング力強化は自習で賄うしかなかったです。私の場合、授業を詰め込みすぎたので、リスニングの自習にさける時間があまりとれず、ここは少し反省ポイントです。

また発音に関しても、講師の方によればとてもクリアかつ明確に指摘してくれる方もいましたが、中には訛りが強い講師の方もいたので、聞くのに少し苦労したこともありました。



【結論】セブ島留学は意味あった?

英語学習の伸び悩み克服・成長実感に関しては意味があり来てよかったです!

ただもう一度やり直せるなら、
・フィリピンならリゾート地にある学校を選ぶ
・授業数を半分に減らし自習時間を増やす
・ネイティブスピーカーの講師がいる学校を選ぶ(そうなるとマルタなど別の国も選択肢に入りそう)
でリベンジしたいです。

もちろん1ヶ月でペラペラになった等の魔法のような変化はないですが、いわゆる英語上級者(TOEICなど試験の点数上での”上級者”という定義で使っています)が次のステップに登るために何が必要なのかに気づけた、というのが一番の収穫かなと感じました。

またこれまで旅行以外での海外滞在経験がなく、1ヶ月も異国の地で暮らすという経験ができたのも、生命力が上がった気がするのでそれも良かったです(笑)。

めちゃめちゃ長くなりましたが、自分の備忘録兼、少しでも英語学習に興味のある方、お悩みのある方にお役にたてる内容があれば、とてもとても嬉しいです。

今後も英語という終わりなき旅は続けていく予定ですので、また何か気づきがあればシェアしていきたいなと思います。こういう話が聞きたいなど、リクエストあればお気軽によろしくおねがいします!

おまけ

今回滞在した場所が市街地でリフレッシュできる場所がなかったのですが、幸い徒歩すぐの場所にゴールドジムがあり、いつしかジムにいくことがもはや娯楽になっていました(笑)。 一日脳みそを使っていると不思議と運動したくなる感覚が強くなってきたので、ゴールドジムがなかったら一ヶ月乗り切れた自信はないと言っても過言ではないくらい通い詰めました(笑)。

ありがとうゴールドジム。

セブ市内のゴールドジム。1ヶ月単月会員で約6000円程度。定休日以外毎日通いました。

学校選びの際「ジムが施設内にあるか・もしくは近所にあるか」も、人によっては重要なポイントになるかなと思ったので、おまけ情報でした。

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