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「脳を最適化すれば能力は2倍になる」読書感想文

何となく過ぎる日々に、「これで良いのか?」と感じていたときに、本書に出会った。

私はメンタルダウンをして仕事どころか布団からも出られず、トイレに行くのがやっとだった時期がある。もう二度と日常を送ることはできないのではないかと思った。

そんな状態から、2年前仕事に復帰することができた。
睡眠時間の確保、適度な運動、朝散歩を継続して、生活を取り戻せたのだ。
もう二度と働けないのではと思っていたので、奇跡だと思った。

日常生活を送り、仕事もできる。私にはこの上ない幸せである。

ただ最近、それだけで良いのか?という思いが湧いてきた。

しかし、そう感じることは贅沢なことだと思った。
生活が送れるだけで十分進歩したのだから、これ以上のことは望まなくてよいのでは。日々を繰り返すだけで十分なのではないか。
 
そのような思いでいた私は、本書の中の言葉にはっとする。

今の自分に満足した瞬間、人間の成長はストップします。

樺沢紫苑著『脳を最適化すれば能力は2倍になる』62ページ

あぁそうか、私は回復してきたことにとても感謝しているけれど、「ここまで元気になれた。よかった」で止まっていた。ここで終わりじゃないんだ。目標や工夫もなくチャレンジをしない毎日は楽しくない。このまま年月だけ過ぎても私には何も残らない。

この「毎日のくり返しでいいのかな」という心の声を深く観察すると、私はこの先に進みたいという思いがあるのではないかと考えた。

仕事をもっと楽しくできるにはどうしたらよいか?成長するにはどうしたらよいか?

本書を読み、毎日の仕事の中に目標と工夫、チャレンジの要素を入れることにした。
題して「1か月で100ポイント貯めてほしいものをゲットしようチャレンジ」。
毎日の仕事の中のタスクに目標時間を設定し、クリアできたら1ポイント。積極的なポジティブ行動にも1ポイント。

具体的には、
・このタスクは、〇分以内に終えよう!→できた!1ポイント!
・勉強会の事例提供を誰かが出さねばならない事態。勇気を持って自分から声を上げてみた!→積極的な行動に1ポイント!
・部署内に溜まっていた書類の処分をスキマ時間に行った。→職場の環境改善の行動に1ポイント!
・朝の職場での第一声の「おはようございます」を明るく言えた!笑顔が返ってきた。職場の雰囲気づくりになった!1ポイント!

・・・というように、自分の取り組む仕事に制限時間を設けることで一つ一つの行動に集中力を高めて取り組むことができた。「何ができるか」という視点でいると、できることが見つかるものだなと思った。
手のひらサイズの手帳を持ち歩き、できたことをすぐにメモする。達成感があり、充実を感じた。

ポイント制度の他、本書をヒントに休憩時間の過ごし方にも2つの工夫をした。
空や自然を見ながら食事をよく噛んで(20回ほど)食べること、スマホを触らず読書にしたことである。空や木を見るとほっとする。よく噛むとお腹も満たされる。読書を10分ほどすると、頭がすっきりした。
休憩時間にリセットでき、午後からまた仕事を再開することができた。

こうして実践した「1か月で100ポイントためる」は3週間でクリアすることができた。目標を立てた当初、1か月で100ポイントは難しいかなと思ったが、コツコツ続けることで達成できた。

途中でやめずに続けられたのは、ほしいものを手に入れるワクワク感も持続していたからでもあった。チャレンジ期間中、様々な辞書の中からどれにしようか考えるのも楽しかった。私はこのチャレンジが成功したら国語辞典をご褒美にしようと決めていた。ずっとほしいなと思いながら後回しになっていたのだ。
大好きな読書をしていると、初めて出会う表現や言葉がたくさん出てくる。前後の文脈から推察していたが、これからは辞書を引いて正しい意味を知りたい。辞書があれば読書ももっと楽しめそう。

チャレンジを成功してゲットした国語辞典。
国語辞典とともに「あのとき、ポイントゲームした」エピソードも記憶に残る。これまでの自分から一歩飛び出せた記憶。
私は言葉を増やして、自分の思いをもっと表現できるようになりたい。この辞書をこれからたくさん使っていこう。
そして、ポイントゲームはこれからも継続して、能動的に行動する人間になりたい。
 
人生をもっと楽しんでいくぞ!


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