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父からもらった言葉


私の父は28年前に68歳で他界している。ちょうど阪神淡路大震災の遭った年の2月22日に亡くなった。
当時、私は二人目の子どもを身ごもっており、6ヶ月の身重の体。病院でのお見舞いも看護もままならなかった。次第に痩せて頬がこけ、大きな鼻頭も小さくなって、良寛様のように穏やかな顔になっていった。  

最初の就職先で鬱になり、休職することになった。気持ちが吹っ切れず、ずいぶんと両親に心配をかけてしまっていた。

そんなとき、父からぽつんと言われた言葉。

「人じゃないんだ。自分なんだよ。」
「人のために生きなさい」

一見、矛盾しているように思えた言葉。その真意を悟るのは、それからずいぶんと月日が経ち、結婚して、妻となり嫁となり母となってからである。  
『誰のためでもない自分の人生を、自分の意志で生きる。』
『人様に親切に、明るい笑顔で優しく包み込みたい。』

私は今年還暦を迎える。人生の節目だ。
父にもらったこの大切な言葉を胸に、これからも歩いて行こう。
お父さんいつも見守ってくれてありがとう💐


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