長岡歩季

何かを作り出すことに若い頃から興味がありました。 会社経営から次のステップにフェーズを…

長岡歩季

何かを作り出すことに若い頃から興味がありました。 会社経営から次のステップにフェーズを変え緩やかな時間の中で物語を紡ぐことに再び楽しみを見出しました。 昨年、書き上げた数編の寓話的な物語。書く楽しみを思い出して小説にチャレンジしています。 どんなものが書けるのか…楽しみです。

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ほうき森の仲間たち  series2

ほうき森で暮らすロバのロバタはゴロリンドりんご農園の農園夫。どんぐり新聞社の記者、キツネのジーポとは幼い頃からの親友。森の仲間たちと森で起きる様々な出来事を力を合わせて共に生きていくことを一生懸命考えながら乗り越えていく物語です。 vol.1  ロバタは長い物語を読み終えたあとに、大きなあくびをひとつしました。 大して面白くもない物語を2日も掛けて読みふけるほどロバタは降り続く雪のせいで退屈な毎日を過ごしていたのです。  読み終えた数冊の本を本棚に仕舞うとライティングデス

    • ほうき森の仲間たち 【👑王様の口笛】series3

         美しいとか醜いとか、もう、そんなことに私はさほど関心もないのだよ。 否、そんなことより私は、何に関心を持っていいのかさえ分からなくなる時がある。  熊のプロフは、縁の丸い眼鏡を鼻の上に押し上げながらジーポの座っている窓辺の方へ向き直しました。 「そりゃ、君の言う通り、不安で押し潰されそうな時だってないことは無いさ。  庭の花の名も夜空の星々も、森の仲間たちの名前さえ思い出せない時もある。だからと言ってその事がいったい全体、君たちにどれほどの迷惑をかけているという

      • ほうき森の仲間たち series1

        vol.1           〜君に今、伝えたいこと〜  色の剥げた風見鶏がくるくると方向を見失い右に左に揺れ動いているのをロバタはりんご農園の小高い丘の上からぼんやり眺めていました。 「やっぱり、この夏にペンキを塗り直して、ついでに点検して置けばよかったかな…」 風見鶏のある青い三角屋根の坂の上の病院は、犬のヨウゴゥ先生と息子のアナンさんとでやっている森に一件しかない病院でした。 ロバタがここ数日、坂の上の病院にしきりに気持ちが向いているのは何も壊れかけた風見鶏の

        • 「霧の中の鐘楼」

                       ーあらすじー  松井奈央 43歳大手化粧品メーカーの秘書からギャラリスト(画商)になる。 現在は独立して自身の画廊「ART GALLERY/NAO MATSUI 」を経営。  早瀬省吾 56歳 北海道の私立大学の最先端化学の教授。  二人はみぞれの降る寒い夕べに一枚の絵画の前で出会った。 半年後に届けられた美しい贈り物。二人は互いに惹かれながらもすれ違い、再び、遠い異国の街で再会する。運河を巡る美しい街、ベルギー、ブルージュ、マルクト広場で聴く鐘

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