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問題の現状

なぜ学校でいじめがなくならないのか?

今回は、いじめ問題の現状について。いじめから子どもを守る法制度は整っているのに、さまざまな取り組みが成されているのに、なぜいじめはなくならないのでしょうか。いじめ問題は今後、どうなっていくのでしょうか。前編ではいじめ問題に対する社会の動き、いじめがなくならない原因について考えます。

いじめ問題に取り組む社会の変遷

いじめ問題に対する社会の取り組みには、大きく分けて4つの波があります。1986年以降、「いじめ防止対策推進法」が制定された2013年までの社会の動き、いじめの定義の変遷について見ていきましょう。
第一の波(1986年頃):“いじめられる理由”論調に否定をする世論が形成
いじめに人々の関心が集まり、最初に社会問題となったのは1986年の東京都中野冨士見中学校の鹿川裕史君のいじめ自殺。いじめグループのリーダー格を名指しして「このままじゃ生き地獄になっちゃうよ。もう君たちもバカなことをするのはやめてくれ」という遺書を残し、鹿川君は亡くなりました。通学当時「追悼の色紙」として担任や同級生が寄せ書きをし、机に花や線香を添えた「葬式ごっこ」も発覚。教育関係者らに衝撃を与えました
鹿川君いじめ自殺が社会に与えた衝撃は大きく、これまでの「いじめられるのには理由がある」という論調からいじめを否定する世論を形成する土台となりました。

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