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【連続小説】アオハル〜恋も野球も叶えたい〜①

プロローグ


俺は小学2年生の頃から少年野球チームに所属していた。今考えると何も考えずに人生で1番楽しく野球をやっていた頃だ。遊びの延長でどんどん新しいことができるようになることが嬉しかった。きつい練習も負けた試合でも全てが楽しかった。

みんなでよく甲子園に行きたいと言っていた。

俺達の少年野球チームには女子が1人いた。

その女子は俺より身体が大きくて、走るのだって野球だって上手くて、男子と変わらない、負けないくらい上手だった。
女子だから…とかそんなことは思ったことなかった。
いつも一緒に笑ったり泣いたりした。俺らのチームの一員だったし、ちゃんと仲間だった。

彼女はピッチャーだった。俺もピッチャーをやっていたけど彼女がピッチャーの時は俺がキャッチャーにまわっていた。彼女とバッツテリーを組んでいた。
彼女は昔から負けず嫌いの性格だった。

あの頃の俺らは遠い未来なんて想像もできなくて、この楽しい時間や仲間は永遠に続くと思っていた。

それは仕方ない事なのかもしれない。
俺らはみんな何も間違えてなんてない。無数にある選択でどれが正しいかなんてないのだから。

今はもう野球を辞めた友達もいるし、甲子園に行きたくても行けない人もいる。野球ができない人もいる。

俺らは大人になり始め、調和も諦め方も段々と理解してしまった。

純粋な気持ちを捨てて、偽れば自分が苦しくなってしまうことも理解しているのに…

To be continued……

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