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北海道の神社参拝で思うこと アイヌの信仰はどこへ

トップ写真 ニセコ羊蹄山から登る朝陽


北海道でも神社参拝

神社巡りが趣味だと、
日本であれば、
どこへ行っても退屈しない。

前回書いたように、
北海道へやって来ても、
鳥居が目に入ると、車を停めて参拝。

そうでなくても、
新しい土地へお邪魔する際には、
その町の総鎮守というか村社を調べて、
まずは、お参りするようにしています。

ニセコに入る前に立ち寄った札幌。
北海道神宮の頓宮へ参拝。

札幌 北海道神宮頓宮

ニセコエリアでは、
三社お参りさせていただきました。

ニセコ町 曽我神社 祀神 天照大御神 拝殿後ろにはニセコアンヌプリを望む
ニセコ狩太神社 境内からは羊蹄山を望む
ニセコ真狩神社 背後に羊蹄山

北海道神宮という名が付くので、
てっきり、天照大御神をお祀りしている。
そう思っていたのですが、

祀神は、
大国魂神(国土の神)
大己貴神(大国主)
少彦名神
(事代主とセットで登場するので同じ神説)
明治天皇

天照大御神はいらっしゃらず。

北海道の神社を数社、
参拝させていただいて気づくこと。
大国主命が開拓神としてお祀りされている。
そんな神社が多いです。

古代の大王であった大国主。
豊かに実った葦原中国を開拓統治していた。

そんな理由からなのか、
北海道の開拓神として、
明治時代から、
北海道にお連れされたようです。

北海道にある神社の創建。
明治以降。
おそらくほとんどがそうでしょう。

蝦夷地と呼ばれた北海道の歴史


江戸時代、北海道は蝦夷と呼ばれていた。
蝦夷人であるアイヌ民族が暮らしていた土地。
独自の神と信仰、文化を持った民族の土地。
だったのです。

江戸時代には松前藩と交易交流。
その歴史の中、悲しい出来事もありました。

明治となり、幕府から新政府へ。
明治天皇を神格化。
国威高揚を推し進める時期。

周りの国を見た時、
アジアの多くが欧米列強の植民地。

日本においても、
列強各国が狙っていた国。

北海道という場所。
大国ロシアが南下して虎視眈々。

そんな時期ということもあったと思います。
明治政府は、北海道開拓を推し進めます。

本土から蝦夷地と呼ばれた北海道へ。
多くの移民を送り込みました。

ローカルであったアイヌよりも数の有利を作る。
今のイスラエル。
ユダヤ人たちが100年越しに移民。
そしてイスラエルを再建。
そんな背景とも似ているのかな。

独自の信仰や文化を守っていたアイヌ民族。
明治政府は、多くの規制を設けました。
また、本土から多くの移民が移住したことで、
免疫を持たないアイヌ民族に伝染病が蔓延。
多くの命が犠牲となりました。

ニセコパワースポット神仙沼

正史と牌史

私たちが、社会の授業で習った開拓使。
ほんと、さらっと通過する内容。
なのですが、

今でこそ、北海道は日本の領土。
当たり前のように、
パスポートなく旅行へも行ける。
しかし、江戸時代の北海道。
まだ完全に日本と呼べる場所ではなかった。
薩摩藩に攻められる前の沖縄もしかり。

私たち日本人。
アメリカ大陸の先住民であったインデアン。
白人と戦い、策略にハメられ敗北。
先住民を追い出し、
財産を奪い、国を創ったこと。

ヒドイことするな~。
インデアンがかわいそう。
同情する人も多いでしょう。

しかし、
現在の日本国が完成する過程において、
比較的近代では、沖縄と北海道。
いろいろなことがあったのは事実。

ここで書いたいろいろなこと。
に、ついては書きません。
ご自身で調べてもらえれば。

何回か前に書いたように、
歴史には正史と牌史があります。

本州に住む多くの国民は、
つい近年まで、土人と呼ばれ差別を受けた。
アイヌの人の試練を知らないでしょう。

解決するするための法律。
出来たのも比較的近年なのですよ。

時代背景や立場。
いろいろな考えがある。
国家という存在を守り経営していくため。
きれいごとだけではダメ。
な、ことも、理解はできる。

理解はできるんだけど、
なんとかならんのかな~。
無力を感じてしまいます。

特に、北海道の神社。
明治政府となって、多くの開拓使が移民。
各土地で集落を形成し、
そこに神社を建てて行った。

その土地は元々アイヌ民族の土地。

神社を建てる土地。
聖なる土地が選ばれる。

私が、今参拝している神社。
アイヌの人が大切にしていた聖地かも。
なんてことを考えてしまいます。
あくまでも私見であり、
考えすぎであることを祈りますが。

北海道の神社を参拝される際には、
そんな悲しい歴史があり、
涙を流されたアイヌ民族の犠牲の上に、
北海道の繁栄があった。

神秘的過ぎる羊蹄山日の出
ニセコ五色温泉
氷の張った阿寒湖 2021年
凍らない摩周湖 2021年

少しだけでも考えてもらえたら。
そんなことを思いながらの参拝となりました。

北海道で祀られる出雲の神さんと地神塔

最後に、
北海道の開拓神として、
多くの神社の主祀神として鎮座される大国主。
少彦名神。
いずれも出雲の神さん。
ここでいう出雲は、島根ではなく、
阿波の出雲。

遥かなる時を越えて、
遠く離れた北海道へ。
その信仰が伝わっている。
そこは感動ポイントです。

また、ニセコ町の村社である狩太神社。
境内にて、
全国的には珍しく、
徳島県に多く残る五角形の地神塔を発見。
五角形、それぞれの面には、
天照大御神、
大己貴神
豊受大神
少彦名命
埴山姫神
五柱の神様のお名前。

阿波で見かかる地神塔 ニセコで発見


徳島の人が移民して建てたのか。
気になるところです。

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