サイコロきっぷの旅2023.1(山口・湯田温泉編)
JR西日本は、2023新年早々、『サイコロきっぷ』第2弾を発表した。
今回のサイコロきっぷは、4か所の目的地、『加賀温泉』『出雲市』『湯田温泉』『博多』の中から、サイコロ振って(web上で)、ランダムに決定されるというもの。
お値段はまたしても、5千円ポッキリ!
どこが出ても、格安鉄道旅行が楽しめてしまうなんて、素晴らしすぎる。
(割引率64%〜83%!?)
部下のシマウマ伍長にこの情報を教えてもらった羊好大尉は、さっそく、お家に帰ってPCで申し込み。
今度こそ、レアの『博多駅』出ろッ!
イエャッ!
すさまじい念をこめてサイコロを(web上で)振ったら、『湯田温泉駅』が出た。
・・・湯田温泉?
あまり聞かない地名だな。
調べてみると、山口県山口市の温泉地らしい。
へえー、山口県に温泉地あるんや。全く知らなかった。
関西人(京都在住)にはあまりなじみがないとこやな。
前回に引き続き、またしても知らない場所を旅行することになった『サイコロきっぷ旅』。
楽しみやなー!
1月某日。
新大阪から新幹線に乗り、新山口駅へ。
ここから、在来線に乗り換えて、20分ほど電車に揺られてく。
やってきました、『湯田温泉駅』。
新幹線できたので、意外と早く着けたなあ。
温泉白キツネがお出迎えだ。
お昼過ぎに到着したので、さっそくランチといきたいが・・・。
温泉駅前にしては、静かな佇まいだ。
その辺歩いてみても、特に店もないし。
先を行くサイコロきっぷ観光客らしき人々の後を、ついていくことにした。
途中、明治維新の元勲、井上馨ゆかりの公園にやってきた。
井上馨の家とか、三条公らの碑とかある。
足湯場は、女子グループが、キャッキャと占拠してたので、うらやましそうな顔で通り過ぎる。
10分ほど住宅街を歩き、やがて飲食店やお土産屋、和菓子屋などが立ち並ぶ、賑やかな『温泉通り』にやってきた。
山口名物『瓦焼きそば』を食べさせてくれる『長州屋』という店を探したが、店の前にはズラリと長蛇の列ができていた。
きっと、浅はかなサイコロ観光客どもにちがいない。
なんてミーハーな。
アホみたいに並んだりして、恥ずかしくないのか!?
けしからん!と、自分のことは棚に上げて腹を立て、サッサと通り過ぎることにした。
スマホ情報によると、バスに乗って、有名な『瑠璃光寺』に行くのがいいらしいが・・・。
バス乗り場が、どこかよくわからへんな。
バス通り沿いに、瑠璃光寺方面へと、やみくもに歩きだすことにした。
大通りに沿って、えんえんと歩く。
途中、うまいことバスを捕まえれたらいいなー。
白キツネポストを発見。
ご当地感のある、良きポストやね。(ホッコリ)
20分〜30分ほど歩けど、あるけど、バス停地点でバスは来ず。
あるいは通り過ぎてゆく。ああ・・・。
お、今宵の宿『ルートイン山口湯田温泉』だ。
結構、駅から離れてるんやな。
ホテルの近くには、飲み屋もあるし、コンビニもある。
けっこうけっこう。
とかしてたら、行程の半分くらいは歩いてきてしまった。
もう少し行くと、『ザビエル記念聖堂』が見えてくるはず。
この辻で北へと曲がった方がええんかな。
天気も良いので、気持ちよく、てふてふ歩いてたら、向こうの丘に、不気味な白い塔がそびえているのがみえてきた。
どうやら、アレが山口ザビエル記念聖堂の塔らしいが・・・。
こ、怖い!!高すぎる塔のさまは、周囲の静かな地方都市の風景とは、あまりにも異質すぎる。
てっぺんのゴニョゴニョした先鋭的ななにかも恐怖。
富田林のPL教団シンボルタワーみたいだ。
宗教、こわい!!
ホントは、丘に登ってザビエル記念聖堂を観光するつもりだったが、1億円くらい寄付を迫られそうな気がして(でないと、あんなバカ高い塔なんて建たないでしょう?)、そそくさと通り過ぎることにした。
結局、バスに乗れぬまま、およそ1時間歩いて、瑠璃光寺の近くに到着した。
この坂を登ればもうすぐ、らしい。
あー、疲れた。
あれ?なんやこのカッコいい門。
なになに・・・おお!?毛利元就公の菩提寺!!(毛利元就ファン)
大殿!毛利家臣、大羊メイ太郎、参上してございます!!
とかしてたら、瑠璃光寺に到着。
一帯が公園になってるみたいだ。
有名な五重塔が。
大内家以来の小京都の風情がステキ。
眼下に見える、山口の町並み。
歴史の本とかであるイメージ通りな感じに、驚く。
五重塔の裏に回って、丘をのぼる。
山々に囲まれた、周防山口の小京都の風情がステキ。
南北朝〜室町の守護大名、大内弘世の銅像やて。
渋いねー。
最近、室町幕府の興亡にハマってる私としては、嬉しいかぎり。
室町幕府守護大名の銅像が、もっと世の中にあふれたらいい!
瑠璃光寺の本堂にお参りし、一族の健康と、今年の旅の安全をお祈りする。
御守りと、おみくじも引いて、と。
正月に家に引きこもってた私には、初詣になる。
まさか、山口県の瑠璃光寺で初詣するなんて、夢にも思わんかった。
予想以上に良かった瑠璃光寺巡りに大満足!
今宵の宿、ルートインホテルに向かおう。
山口政庁跡そばのバス停まで来たけど。
バス停はあれど、バスはなく。
大通りまで、歩いて行こうかな。
恐ろしいザビエル魔塔(勝手に命名)の側をコソコソ通り抜け、歩いていく。
山の手から、下り坂を歩いてるうちに、冷んやりした空気と、広い視界、適度な速度が相まってクリアな気持ちになる。
どこまでも歩いていけるような、澄んだ妙な感覚。
不思議な感覚だなあ。なにかしらのゾーンに入ったか?
気持ち良くスイスイと歩いてたら、やっとホテル前に行くバス停を発見した。
やーれやれ、やっと座って移動できる。
ゾーンは、もういいや。バスバス。
今宵の宿、『ルートインホテル山口湯田温泉』に到着。
チェックインのフロントで、ワクチン接種証明の提示を求められる。
ハイハイ、接種証明ね。
・・・んー、ん?あれ??このポケットに挟んでたのに?
ない、ない、ない!
・・・持ってくるの、忘れました!😭
「あー、だったら旅行支援割引なし・クーポンなしの通常宿泊となりますが、いいですか?」
と、ホテルマンに冷酷な宣告を受ける。
は、はい。それで良いっす。
自分の迂闊さにムシャクシャし、部屋で小1時間フテ寝。
フテ寝から目覚めたら、猛烈に腹が減ってきた。
さんざん歩いたし、昼間メシを食い損なってたからねえ。
ご当地グルメ『瓦そば』を食いに、温泉通りへ歩く。
昼に行こうとしてた『長州屋』へ。
「夜はワンドリンク制でーす」
とか、店員が言うのでメニューを見ると、なかなかの観光地価格だ。
高いなあー。まあ、でもいいです。
ハイボールと瓦そば1人前下さい。
出てきた瓦そばは、ボリューム満点。
熱い湾曲した瓦に、そばが乗っかっており、それをすくってだし汁につける。
でも、アツアツの瓦は湾曲してるし、ソバが焦げつくから、ひっついて箸で取りにくい。
最後の方は、焦げたソバを苦労してこそぎ取らねばならず、たまに、びーん!とソバが飛んでいくようなありさま。
出し汁は、濃いめで美味しかったんだけどなあ。
値段との兼ね合いと、取り回しの悪さを考えると、ちょっとね。
普通に皿に盛って、値段もずっと下げたらいい。焼き瓦は、焼く用に小さいのを横に置いてさ。
と、ぶつぶつ言いながら、店を出る。
1人飲みしよっかなー、と思って居酒屋に歩いてみたが、辻々に、客引きの女性たちが立っていて、客を見定めるべく鋭い視線を送っていた。
いかにも温泉街らしいなあ。
ヤンチャそうな若者グループも、スマホで電話しながらごちゃごちゃしてる。
めんどくさそうな雰囲気だったので、居酒屋はスルー。
途中のコンビニで、部屋飲み用の肴とハイボールを買い込む。
ホテル大浴場で、アタマと体を泡だらけにし、湯船にアゴまでつかってリラックス。
・・・うほーー、年末年始のストレスが溶けていくでーー。
風呂上がりに、江川卓のYouTubeをみながら、ヘラヘラ笑って、チータラをアテにハイボール飲んでたら、そのままとろんと華麗なる寝落ち。
たくさん歩いたから、疲れてよく眠れます・・・ウフフ。
翌日。
ルートイン山口湯田温泉で目覚める朝。
部屋の窓カーテンを開けたら、早朝の山口市を一望できる。
大浴場で朝風呂。
アタマと身体を泡だらけにし、湯船に沈む。
ふーい、気持ちいい。
朝食は、ホテルバイキングだ!
おや?なんだかイイ匂いが・・・。
『上田カリー』ですって。
他のオカズと共に、上田カリーのルーををたっぷりと注ぎこむ。
上田カリー、スパイシーでウマイ!
ルートインホテルでは、『上田カリー』を推しているそうで、フロントで、レトルトカレーを販売していた。
あんまりにも美味しかったので、カリーをおかわりしてしまいました。
旅行割引し損なったぶん、ここらで回収せねば。
ホテルを、朝早めにチェックアウトし、湯田温泉駅のホームに立つ。
帰りの新幹線は、新山口駅から15時で予約してるので、少し足を伸ばして、電車で下関へ行くことにした。
ここの区間は別料金だが。
山陽本線に揺られること、約1時間。
下関駅に降り立つ。久しぶりやなあ。
天気が良かったら、火の山展望台に行って、関門海峡の景色を眺めたかったが、ご覧のようなドン曇り。
寒気が九州方面から来てるらしく、寒さもキツい。
唐戸市場あたりを、うろうろしよう!
回転寿司屋さんの予約整理券を取っておき、市場のお土産屋を回ったり、海辺をウロチョロする。
下関は、天気がいいときに、またゆっくり来たいね。
唐戸市場の回転寿司でランチ。
フグ、タイ、マグロの、お寿司三銃士やー!
梅酒ハイボールを片手に、寿司をむさぼり食う。
鉄火巻き!鰻!あおさ味噌汁!!
欲望のままに注文してたら、戻り電車の時間が押し迫っていた。
急いで寿司をかっこむ。
いかんいかん。嬉しくなって、回転寿司屋に長居しすぎた。
壇ノ浦やら、下関戦争の歴史的観光は、またいずれ。
タイヘン満足しました。
下関に足を伸ばしてよかった。
新山口駅に戻り、新幹線に乗って、お家に帰ろう!!
今回のサイコロきっぷ旅も、楽しかった!
【おしまい】
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