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『下剋上球児』が面白い!個人的な見どころ3選

ドラマは何かしら毎クール見ていますが、今クールは『下剋上球児』がすでに面白い!!

大好きな「野球」、とくに「高校野球」がテーマのドラマだったので、見る前から期待値はMAX。しかし、すでにその期待を上回っている!!

なぜこんなに面白いと感じるのか。自分なりに見どころをまとめてみました。


見どころ1:高校野球×ミステリー?!

ど直球の高校野球ドラマでないところが、見どころの1つだと思います。
その理由は、脚本にあります。

『下剋上球児』の脚本をつとめるのは、奥寺佐渡子さんです。
代表作として、『最愛』『Nのために』『夜行観覧車』があります。
どの作品もミステリー要素が強めの作品です。

ミステリーを書いてきた奥寺さんがどんな高校野球物語を紡ぐのか、大変気になるところでした。

蓋を開けてみれば、高校野球にミステリー?要素が加わっている作品になっていました。ミステリー?とまではいきませんが、1話を見て多くの謎が残りました。

そして第2話で、1つ目の謎が明かされたのでした。主人公の南雲先生が教員免許を持っていないという、衝撃の事実でした。

生徒からの信頼が厚く、また生徒にかける言葉にも優しさが溢れ、理想の教師像といえる人でした。それなのに、まさかの無免許。教員採用試験に受かったものの単位がとれず、偽造したという。

2話の予告で、犯罪というフレーズがあり、視聴者がさまざまな考察をしたと思います。しかし、教員無免許という事実は誰も想像できなかったのではないでしょうか。3話以降、どのような展開になるのか、非常に気になるところです。

個人的には、山住先生にも何かありそうな予感がしています。
1話で「女の子は野球部に入れない」というフレーズがあったので、今後の展開のキーワードになるのではないかと思っています。

もう一人、南雲先生の奥さん。離婚歴があり、元夫とも何かありそうですが、南雲先生と結婚する前に働いてた仕事もひっかかります。ほんとは仕事をやめたくなかったのでは?と思う表情が、2話のウエディングパーティーのシーンで感じました。


見どころ2:野球部の成長

「高校野球」がテーマであるので、野球部の存在は絶対に欠かせません!

越山高校野球部は、0からスタートした野球部です。
物語の序盤、部員はほぼ1人から始まっており、県大会は10年連続で初戦敗退。1勝もできていません。

そんな野球部に、名門野球チームの元エースや元陸上部の俊足の持ち主、野球の実力はあるが守備ができないなど、多様な生徒たちが入ってくることで、甲子園をめざす、彼らの成長物語が始まりました。

南雲先生は「野球を楽しんでほしい」
山住先生は「甲子園を目指して厳しくいこう」
と2話の序盤で、今後の野球部の指針について話すところがありました。

その後実際の練習試合では、なんとか試合は成立したものの、結果は惨敗。しかし彼らは「野球は楽しい!」「野球をしたい!」と思い始めるようになるのです。

0ベースからのスタートであるからこそ、楽しいと思えることは大事なのだと思います。今後の彼らの目標である1勝を勝ち取るためには、「楽しい」だけでは済まされません。彼らにとって大きな1勝という壁を越えるため、辛い練習の日々が続きますが、この「楽しい」という気持ちが今後の彼らの糧になると思っています。

今年の甲子園では「エンジョイベースボール」という言葉が話題になりました。慶應義塾高校野球部監督 森林貴彦さんは「エンジョイベースボール」の意味を自身の著書で次のように語っていました。

ただ楽しく野球をしようということではなく、より高いレベルの野球を楽しもうという意味です。その高いレベルに到達するためには、自ら進んで取り組むという意識がすごく大事。

「Thinking Baseball」著:森林貴彦 82ページより

ドラマの中の彼らを見ていると、「エンジョイベースボール」の根源を見ているような気持ちにもなり、今後の彼らの成長が楽しみにもなりました。


見どころ3:名言の嵐の予感?!

『下剋上球児』はTBSでは定番の、塚原監督と新井プロデューサーのコンビが制作を手掛けています。

この2人が手掛ける作品は、名言が多いことでも有名です。
そこで私が好きな名言をいくつかピックアップしました・・・!

アンナチュラル (2018年 脚本:野木亜紀子)

「法律ではさばけない、いじめによる殺人」
「あなたの人生はあなたのものだよ」

7話より 三澄ミコト


MIU404 (2020年 脚本:野木亜紀子)

「誰と出会うか、出会わないか。この人の行く先を変えるスイッチは何か」

3話より 志摩一未


石子と羽男 (2022年 脚本:西田征史)

「誰かの人生が変わるのって一瞬なんだって」
「だとしたら逆に私たちとの遭遇で彼女たちの人生を変えられるかもと思いませんか?」

7話より 石田硝子

脚本家は違えど、MIUと石羽の名言には何か通ずるものがあったりと、製作陣のメッセージ性を強く感じます。

すでに『下剋上球児』でも、心揺さぶった名言が誕生しています。
それは2話の終盤、南雲先生と根室くんのシーンです。

根室「俺なんもお返しできなんです」
南雲「こういうのはな、大人になってから誰かに何か返せばいいんだよ」
根室「先生、あの、野球部入ってよかったです」

2話より 南雲脩司と根室知廣

この2人のやりとりに涙した人も多いのではないでしょうか。
両親を亡くし、祖母と姉と離島で暮らす根室くん。野球部に入り、控えのピッチャーとして、これからやっていこうとするものの、新しいグローブを買う余裕はなく、中学時代の軟式グローブを今も使っていました。

そんな根室くんに、南雲先生が自分のグローブをプレゼントしたときの名言です。南雲先生の名言も心に響きますが、その後の根室くんの「野球部に入ってよかった」という台詞に涙があふれてしまいました。

先生はきっとこの言葉が嬉しかったと思います。だからこそ、山住先生に自分の過ちを告げる覚悟ができたのかもしれません。

兎にも角にも、今後『下剋上球児』でどんな名言が出るのか、とても楽しみです!!


今後の展開について

南雲先生が自分の罪とどう向き合っていくのか、非常に気になるところですし、どう解決していくのでしょうか?

2話で気になる台詞もありました。

「どんなことにだって解決策はある」

2話 南雲脩司

これは生徒に向けた言葉(たしか根室くん)ですが、2話の結末から察すると、南雲先生自身にも言える言葉ではないでしょうか。

ただ、南雲先生が犯したことは結構重いと思うので、それなりの罰はあるでしょう。それでも、彼らと甲子園に行くためにできる解決策がきっとあると信じています!

そして、生徒とも家族とも向き合わなければなりません。
それぞれの気持ちを想像するだけで、胸が締め付けられます。

3話以降、どういった展開になるのか、とても楽しみです。
それまでに1話と2話を何回も見返そうと思います!!

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