見出し画像

キタダヒロヒコ詩歌集 138 度外れた「自由」は 



度外れた「自由」は賢者の口をつぐませる
度外れた「自由」が賢者の口をつぐませている
ほんとうに血に飢えているのは 誰だ
それは
優しさに包まれていて優しさを知らず
幸せのなかにいて幸せをにくむ者らだ
あるいは
闇雲に勇ましい者らだ
血の臭いの想像に酔いながら
ポテトチップスを夜な夜な平らげる者らだ
やがて客席が舞台にならないという約束はない
私たちは考える
私たちは考えてしまう
私たちは考える
私たちにはその日が見える
私たちはその日が来るのを
その日が来てしまうのをおそれる
おそれる
しんそこおそれる
「臆病者」こそ
真の勇気の意味を知っている
連帯しよう
世界中の優しき人びとよ
結束しましょう
この世のすべての「考える」人たちよ 

――キタダヒロヒコ






コメントやスキをお待ちしています。
サポートとオススメをしていただけたら最高に嬉しいです。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?