残り半年を意識するということ

 あと10日余りで9月も終了。「折り返しを過ぎるな」「残り半年何をどうしたらいいかな~」と半期を振り返るとともに残り半期の戦略を練っています。

 戦略を練り直す際に必要になるのは「観察」です。子どもたちの姿こそ事実、そこに半期までの支援や指導のネガポジが現れます。「観察」といっても閻魔帳を片手に・・・なんて大げさなことはしていません。ちょっとした場面でちょっとした様子をちょっとした形で記録す、その程度です。

 そのちょっとした観察の様子を今日は掲載したいと思います(5年生を担任したときのものです。)

「人のために」ということ

 数人の子が教室の机を移動させ始めました。下のような書置きが黒板にしてあったからです。前日は来年度入学してくる新1年生の健康診断。5年〇組の教室も内科の会場となっていました。

  • 5年〇組のみなさんへ 机・椅子の順番等が内科で使ったためバラバラになっていると思います。すみません。内科

 Kさん、Uさんが2人で復元作業をし始めます。

そのうちSさんも加わります。7:45頃には大方席が元通りになりました。

 自分の席の場所が移動していたり、椅子と机が変わっていたりすれば誰もが変化に気付き、基に戻そうとします。「自分」から少し視野を広げて「みんな」のために行動する、簡単なようで難しいチャレンジだと思います。

  •  ○○ちゃん、もうちょっと椅子が高いんじゃない?

  •  前にあるんじゃない?

  •  あそこの椅子がい空いている

と友だちの席の復元に協力する声も響いていました。

 8:00。まだ行き場のない椅子が教室前方に6脚並んでいます。いつごろ全ての席が完全に元通りになるのか、そのために誰がどんな行動をするのか。子ども達のこれまでと、これからをみる良い機会となりました。

ふりかえり

 黒板に書かれた書置き、私も朝教室に来て知りました。このような書き込みを見た時いつくか対処方法があると思います。

  1. 教師が机を元に戻す

  2. 子どもたちが来た時点で呼びかける

  3. 子どもたちがどうするか様子を観察する

 私が選択したのは3でした。色々とつっこみどころがあるかもしれません。

  • だれもやらなかったらどうするんだ

  • 早く来た子だけが損するじゃないか

  • 特定の子だけとりあげるのはどうなんだ

 改めて学級だよりを読み返すと記録上3名の子どもしか名前を挙げていません。観察できたのはわずか3名、しかし観察はそこで終わりではありません。
・黒板の書置きを見たあとから登校してきた子は何をするのか。
・この学級だよりを見た子は何をするのか。
・3人の子供たちに対してどうするのか。
 そのようなものも観察の対象になるのです。ちょっとした場面がどんどん広がっていくのです。

 もちろん、しないという選択もありです。いろいろな活動で忙しい子もいます。人前でそういった行動は・・・という子もいます。別のことに熱量を注ぐ子もいます。

 ちょっとした場面は学校生活の至る所にあります。ちょっぴり立ち止まって子どもたちの様子からこれまでの半年、そしてこれからの半年を考えてみるのはいかがでしょうか。

 最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

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