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【散文詩小説】時代遅れの寵児①理由

もう半世紀を越えた。

立ち止まりを余儀なくされて、6年が過ぎた。

ひと昔前なら、あと10年頑張れば悠々自適な日々が待っているのだろうけど、そんな時代遅れな生き方が通用する時代じゃない。

何故なのか?
何故、踏み外したのか?

かつて「蔑んだ側」に、
今、俺は立ち止まっている。

かつて「そっち側」と読んでいた場所に、俺はいる。

何故、俺は立ち止まってしまったのか?

いや、知っている。
実は、分かっている。

その理由に、
本当は気づいている。
傷つきたくないから、
気づかないフリをしているだけだ。

俺を立ち止まらせたもの。

それは、俺の「エゴ」だ。

(続く)

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