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【読書日記】 「人生、山あり谷あり家族あり」を読む

図書館の新着コーナーでふと目に入った、表紙の3人の写真。「あ、この3人・・」と思い出しました。「もうあかんわ日記」、noteでもおなじみの岸田奈実さん一家の3人です。この本は、奈実さんのお母様が書かれたもの。一気読みしてしまいました。


初版:2022年5月18日
発行所:新潮社
著者:岸田ひろ実
内容:人生の大きな困難を乗り越えられたのは家族のおかげ。元気おすそわけエッセイ集。(Amazonより)


岸田家のステキさを存分に感じ取った

私はこれまで、著者の岸田ひろ実さんの娘さんである岸田奈実さんの本を3冊読んでいました。
「もうあかんわ日記」「傘のさし方がわからない」「家族だから愛したんじゃなく、愛したのが家族だった」の3冊は、どれも大変なことをそんなに大変そうに書かれてなく、とにかくクスッと笑ってしまうエッセイでした。

先日、そんな奈実さんとお母様のひろ実さんの対談をオンラインで拝聴する機会がありました。
素敵な二人だな、かっこいいお母様だな、という印象をもちました。

奈実さんの本と二人の対談で抱いた私の岸田家のイメージは、ひろ実さんの本の中で、よりいっそうステキ、強い、かっこよい、潔いと感じ、読んでいて気持ちが洗われるようでした。


ぐいぐい引き込まれ、一気読みしました



本の中で特に心に残った箇所3つ

心にひびく箇所はたくさんありましたが、今の私の心に残った箇所を3つ記録します。

困っている人がいたら助けるーここに立ち返って考えてみると、まだまだできることがたくさんあるように思います。

76ページ

「困っている人を助ける」って、一見当たり前のように聞こえます。
でも、実際にできているでしょうか。
「困っている人を助ける」「困っている人の役に立ちたい」と思い、私は今の職についています。仕事上では十分とは言えませんが、できるだけのことをしているつもりです。
仕事を離れると、どれだけできているかしら、どれだけ的を得た援助をしているかしら、と改めて考えます。やっぱり、まだまだできることはたくさんあるようです。


立ち止まって考えよう


求められていないアドバイスをしなくなって、私は楽になりました。求めていないアドバイスをされなくなって、娘は自分と向き合い、自分で考えて決断できるようになりました。

112ページ

私は、今ようやく、このような境地に入ることができつつあります。
これまでは、子どもに対し、あれこれ言いたくなり、いつもうるさがられていました。私の言うことは正しいんだ、だから子どもにわかってもらわねばならない、という思い込みがありました。
しかし、子どもといえど、一人の人間。これからは、一人の人間として向き合おう、と思うようになりました。お互いに、不要な「アドバイス」でイライラしていたのです。もうそこからは卒業です。


親も子も一人の人間として向き合うとスッキリ



優しさとは人を見る「視点の多さ」

142ページ

たった一つではなく、いくつもの視点を持つ・・・私もそうありたいと思います。
・違う視点で相手のことを想像する
・思い込みをしない
・どうしてそんなことをするのか等、理由を考える
人と接していて「あれ?」と思った時、この3つの姿勢を思い出して、優しくありたいと思います。


たくさんの視点をもつことで優しくなれる


みんなに読んでもらいたい本

この本はとても不思議な本です。
非常に生きづらくなるような体験をされているのですが、奈実さんの本と同様。クスッと笑えるのです。
そしていろいろなことの根幹に関わることがしっかりと書かれている気がしました。

長男さんの学校に関する話では、特別支援教育で大切にすべきことを考えさせられました。学校の先生、みなさんに読んでもらいたい本です。

奈実さんの大学時代に関する話では、仕事についてどう考えるか、どう社会に出ていくかを考えるエピソードでした。大学生、社会人になりたての人、若者たちみなさんに読んでもらいたい本です。

ひろ実さんの、子どもさんへの接し方、考え方は、人間を育てる親としての力強さを教えられました。子育てをする大人たちみなさんに読んでもらいたい本です。


素敵な本に感謝します。



読書の秋ですね


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