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アートとわたし

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私の美術館巡り、アートに関する書籍を読んでの感想の他、アートに関わるクリエイターさんの記事を載せています。
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#読書感想文

【読書日記】 「学芸員しか知らない 美術館が楽しくなる話」 を読み、マイ・ミュージアムについて考えた

著者の「ちいさな美術館の学芸員」さんは、このアカウントでnoteの記事を書いておられました。たちまちファンになりフォローし、コミュニティ「オトナの美術研究会」でも刺激をいただいていました。 その方が書かれたこの本は、noteの記事の書き振りで、親しみを持ち、どんどん読み進めることができました。 「ちいさな美術館の学芸員」さんのnoteはこちら↓   もりだくさんです。 「はじめに」の最初の一文は 「あなたは普段、美術館に行きますか?」 はい、行きます。 美術館は私の生活

【読書日記】 「死ぬまでに観に行きたい世界の有名美術を1冊でめぐる旅」を読む

図書館の新着図書コーナーで見つけました。 表紙には名画がたくさん、ページをペラペラめくるとカラーのアートワークがぎっしり詰まっていました。半分くらいが対話形式で書かれています。 なんだかワクワクする本だなあ、と思い、借りました。 著者の山上やすおさんは、自称「美術オタク添乗員」。 海外旅行の添乗員をされており、あの美術系YouTubeちゃんねるの「こやぎ先生」なのです。 海外旅行をしながらアートワークに触れ、美術に関する歴史や技術などの情報が得られる、そんな感覚でした。

【読書日記】 「図解 古代ローマ」を読む

大きな本、細かいイラストに惹かれ、古代ローマをよりイメージできると思い、読みました。 第一刷:2004年9月29日 発行元:東京書籍株式会社 著者:アンドルー・ソルウエー   イラスト:スティーブン・ビーステイ 内容:西暦128年、ローマの住民ティトゥス・コッタ・マクシムスとその父マルクスと一緒に祭りの一日を過ごすイラスト絵本。精密なイラスト断面図によって、有名な建物の内部のようすや、それがどうやって建てられたのか、古代の儀式や競技、人々の暮らしなど、古代ローマの都市の成り

【読書日記】 「古代ギリシャのいいこと図鑑」を読む

子ども向けのアートの本は、とてもわかりやすく私にとってのツボを押さえているものが多いので読んでみました。 第一刷:2011年7月3日 発行元:株式会社小学館 著者:結城 昌子 内容:2500年前のアートにみつけた、美しいことやカッコイイことのヒミツ。ヴィーナス…アキレウス…ヘラクレスと友だちになれる一冊。(amazonより) 古代ギリシャって古すぎてよくわからなかったけどアート、特に西洋美術が好きで、メインはルネサンスから近代にかけてのもの。 ルネサンスを語る時に古代ギリ

【読書日記】 「美術館にもぐりこめ!」を読む

アート関係の絵本が読みたくなり、図書館で見つけました。 第一刷:1996年11月1日 発行元:株式会社福音館書店 文:さがら あつこ  絵:さげさか のりこ 内容:ふしぎ美術館のお宝をねらってしのびこんだ、ちょっとドジなどろぼう三人組といっしょに、美術館のウラがわをのぞいてみましょう。企画展がどのようにスタートするのか、絵や彫刻などの美術品がどうやって運ばれ、展示されるか、絵のならべ方や照明の工夫、収蔵庫のひみつなど、学芸員や警備員、空調管理や清掃員、受付や監視員など美術館

【読書日記】 「ともだちがほしかったこいぬ」を読む

以前、NHKの「スイッチインタビュー」に、著者の奈良美智さんと俳優の佐藤健さんが出演しておられ、お話が大変面白く、興味をもち、読んでみました。 第一刷:1999年11月18日 発行元:株式会社マガジンハウス 著者:奈良 美智 内容:世界的アーティストとして人々を魅了する奈良美智がドイツ・ケルン滞在中の1999年に作品集として発表した絵本がこの「ともだちがほしかったこいぬ」。(amazonより) 紙面いっぱいにあふれる可愛らしさ奈良さんの代名詞とも言える、犬と女の子が出てき

【読書日記】 「小学館の図鑑NEOアート 図解 はじめての絵画」に、はまった

発刊予告が出てから、楽しみに待っていました。子ども向けに絵画についてどんなことが書いてあるのだろう、とワクワクで読みました。 出版社 ‏ : ‎ 小学館 (2023/2/6) 発売日 ‏ : ‎ 2023/2/6 内容:世界の名画約360点を、図解イラストや部分図を用いてわかりやすく解説。 「何が描かれているか」「どのように表現されているか」を探る鑑賞ページを中心に、画材や絵画技法、美術館の役割についても紹介。(Amazonより) 図鑑なのに夢中で読破してしまったこの本は

【読書日記】 「アートがわかると世の中が見えてくる」を読む

「はじめに」の“美術がわかるということは感じることではない”の言葉に惹かれて読みました。 第一刷:2021年2月5日 発行元:IBCパブリッシング株式会社 著者:前﨑 信也 内容:学校では教えない、芸術文化を理解するために必要な知識 この世の中でどのくらいの人が「美術」を「わかって」いるでしょうか。 「美術で感動すること」と「美術を理解すること」は違います。 生まれ持った感性は美術を理解するためには必要ないのです。 本書では、これまでの美術史本には書かれてこなか った、日本

【読書日記】 「異彩を、放て。」を読む

画期的な企業、「ヘラルボニー」の過去、現在、未来について知りたいと思い、読みました。 第一刷:2022年10月20日 発行所:株式会社新潮社 著者:松田 文登  松田 崇弥 内容:「障害」が絵筆となって生み出されるアート作品を世に解き放つ双子の起業家。ジャケット、バッグ、さらには駅や空港のアートラッピングと、その活動範囲はこれまでの常識を軽く飛び越え広がり続けている。「僕らは未来をつくっているんだ」という彼らの原点、そして未来を初めて明かす1冊。(amazonより) 「ヘ

【読書日記】 LLブック「美術館にいってみた」を読む

LLブック(やさしく読みやすい表現を使って書かれた本)で、美術館を扱った本は初めて見ました。 第一刷:2019年11月11日 発行元:社会福祉法人 埼玉福祉会 出版部 著者:赤木 かん子   イラスト:宇佐江 みつこ 内容:主人公が、図書館で見つけたポスターの絵が見たくて、初めて美術館へ行くお話です。まずチケットを買うところから、作品を鑑賞するときのきまりやマナーをお伝えしています。現役の美術館の監視係でもある、宇佐江みつこさんのイラストです。(amazonより) LLブ

【読書日記】 誰も知らない「名画の見方」を読む

かなり以前になりますが、著者の高階秀爾さんが国立西洋美術館長をされていた頃、テレビ出演されていたのを見て、素敵な方だと思った記憶があります。 第1刷:2010年10月6日 発行元:株式会社小学館 著者:高階 秀爾 内容:西洋美術史研究の第一人者による、新しいタイプの絵画鑑賞の入門書。 「名画」には、絵画鑑賞をより楽しく充実させるための、「見方」があります。本書では、八つのテーマに分類された「名画の見方」に基づき、日本を代表する美術史家である著者が、巨匠たちの手になる名画の数

【読書日記】 「自分だけの答え」が見つかる13歳からのアート思考 を読む

著者の末永さんがラジオでこの本について語られていたのを聞き、興味を持ちました。 第1刷:2020年2月19日 発行元:ダイヤモンド社 著者:末永 幸歩 内容:「こんな授業が受けたかった! 」「この美術、おもしろすぎる…!!」 700人超の中高生たちを熱狂させ、大人たちも心から感動する「美術」の授業!! 20世紀アートを代表する6作品で「アーティストのように考える方法」がわかる!(Amazonより) 「アートという植物」この本のオリエンテーションでは「アート思考ってなんだろ

【読書日記】 「リ・アルティジャーニ ルネサンス画家職人伝」を読む

以前読んだ時には少々不消化だったため、再度読むことにしました。最近、レオナルドダヴィンチを描いたドラマ「レオナルド」を見始め、その頃の工房にも関心がありましたので。 第1刷:2022年6月30日 発行元:株式会社新潮社 著者:ヤマザキマリ 内容:ルネサンスの繁栄を支えたのは職人としての絵師だった! 巨匠たちの青春時代から老境までを活写する、著者初の本格オールカラー漫画。(Amazonより) とても素敵な本でした。 その頃の様子が絵を通してわかりやすく伝わってくるとにかく

【読書日記】 「額縁と名画 絵画ファンのための額縁鑑賞入門」を読む

美術館の絵はさまざまな額縁に収められており、絵と共に額縁を見ることも私の楽しみです。額縁についてはなかなか知る機会・手段がないのですが、図書館でこの本を偶然見つけました。 第1刷:2003年9月10日 発行元:(株)八坂書房 著者:ニコラス・ペニー   訳者:古賀敬子 内容:額縁の歴史にはじまり、デザインや製作上のテクニック、絵画との深い関係からインテリアとして果たす役割に至るまでを簡潔にレクチャー。額縁に熱い関心を寄せるロンドン・ナショナルギャラリーの学芸員が語る、定評あ