長島達也

合同会社フィフス・アロー パートナー/経営戦略立案・人材育成を支援|フィフス・アロー行…

長島達也

合同会社フィフス・アロー パートナー/経営戦略立案・人材育成を支援|フィフス・アロー行政書士事務所 代表(申請取次行政書士・外国人雇用労務士・監理責任者等講習修了)/知的資産経営及び外国人雇用を支援|キャリアコンサルタント/経営層に対するコーチング|博士(教育学)/産業教育学研究

最近の記事

昨年の8月、外国人の音楽家や演・・・

昨年の8月、外国人の音楽家や演劇人が日本で講演をしたり、外国人のプロスポーツ選手が日本で試合に参加したりするための在留資格「興行」の要件が大幅に緩和されました。 その頃のあるネット記事に目を通して見れば、「日本市場、K-POPを念頭に完全開放・・・興行ビザ取得要件を大幅緩和」の見出しが躍っています。 かつて、「興行」の在留資格は、社会問題化したことがありました。フィリピンをはじめアジア各国からこの資格で来日したにも関わらず、実態はホステスとして不法就労するケースが後を絶た

    • イギリスのコンサルティング会社・・・

      イギリスのコンサルティング会社であるヘンリー・アンド・パートナーズ(H&P)は、ビザ(査証)なしでアクセスできる目的地の数に応じて世界中のパスポート(旅券)のランキング付けを行っています(The Henley Passport Index)。 「パスポート」とは、政府が自国民に発行する世界で通用する「身分証明書」のこと。 「ビザ」とは、パスポートが真正かつ有効であることを確認するともに、ビザに示された条件の下で入国および滞在が適当であるとの推薦の性質を持つ、いわゆる「入国

      • 外国人の方が現在の在留資格で許・・・

        外国人の方が現在の在留資格で許可されている活動以外で収入・報酬を受ける活動をする場合には、資格外活動の許可を受ける必要があります。 行政書士の間では「格外(かくがい)」などと略して称したりもします。 たとえば、「留学」と云う在留資格。 この資格で許可されている活動は、日本における大学や専門学校などで教育を受ける活動に限られていますから、近くのコンビニエンスストアで見かけるアルバイトの外国人学生の多くは、併せて、資格外活動の許可も受けている方である可能性が高いと云えます(

        • 恩師から在校生の在留資格の取り・・・

          恩師から在校生の在留資格の取り扱いについて問い合わせがありました。 博士課程の学生さんで、論文を仕上げるのに手間取っていて留年することになりそうだが、在留資格の更新はできるのだろうかという質問でした。 そこで、在留資格「留学」について。 出入国管理及び難民認定法ではその活動は以下のように定められています。 「本邦の大学、高等専門学校、高等学校(中等教育学校の後期課程を含む。)若しくは特別支援学校の高等部、中学校(義務教育学校の後期課程及び中等教育学校の前期課程を含む。

        昨年の8月、外国人の音楽家や演・・・

          先頃、新たな在留資格「育成就労・・・

          先頃、新たな在留資格「育成就労」を創設する出入国管理法等の改正法が参院本会議で可決されました。公布後3年以内に施行する模様で、制度の開始は2027年。2030年までの3年間に現行制度からの移行を想定しているとのことのようです。 「育成就労」は、何かと問題の多い「技能実習」に代わる新たな資格です。人材育成に加え人材の確保を目的としたもので、在留期間は3年間。 所定の条件を満たせば最長5年間の就労が可能な「特定技能1号」へ移行ができ、その後、さらに資格の更新に制限のない「特定

          先頃、新たな在留資格「育成就労・・・

          行政書士は、官公署に提出する書・・・

          行政書士は、官公署に提出する書類の作成やこれに関わる相談及びその提出手続について代理することを業(なりわい)としています。書類の多くは許認可に関するもので、その数は1万種類を超えるとも云われています。 そのためもあってか、行政書士は特定の専門分野に特化してサービスを提供する者が多く、専門以外の業務となると見当さえつかないということも少なくありません。 たとえば、代表的な業務分野には建設業許可や運送業許可などがありますが、知的資産経営報告書の作成や在留資格の申請取次を専門と

          行政書士は、官公署に提出する書・・・

          世界規模で有能な人材の奪い合い・・・

          世界規模で有能な人材の奪い合いが激しさを増しています。ロイターによれば、今月14日、オーストラリアは、優秀な外国人材を呼び込むため新たなイノベーションビザ(査証)を導入すると発表したそうです。 翻って、現在、日本には、そうした人材を迎え入れるために「高度専門職」という在留資格があります。 この在留資格は、2012年に始まったのもので、活動内容を「高度学術研究活動」「高度専門・技術活動」「高度経営・管理活動」の3つに分類し、それぞれの特性に応じて学歴・職歴・年齢・年収・日本

          世界規模で有能な人材の奪い合い・・・

          業務の領域は幅広く、全ての業務・・・

          業務の領域は幅広く、全ての業務に精通している行政書士などまずいないでしょう。士業の場合、深浅はあれ、各々専門とする、あるいは、得意とする業務の看板を掲げるのが一般的です。 日本語教育機関の開設支援は、そんな行政書士業務の一つです。ただし、この業務は、建設関係の許認可や在留資格の申請取次などに比べ、些かマイナー業務かもしれません。 全国の建設業許可業者数がおよそ47万者、学校法人や株式会社等が設置している日本語学校数はおよそ600校ですから、宜(むべ)なるかなです。 しか

          業務の領域は幅広く、全ての業務・・・

          今のところ、日本の就労系の在留・・・

          今のところ、日本の就労系の在留資格には、工場でのライン業務やホテルのベッドメイキング、小売業の販売員など、単純反復作業にのみ従事する就労を認める資格はありません(ほかの国のことはよく知りませんが)。 「じゃあ、コンビニなどで最近よく外国人が働いているのを見掛けるけど、あれはどうなの?」という質問がありそうです。 彼らは、資格外活動を付与された留学生や、身分系の在留資格を有する方たちであって、就労系の在留資格ではありません。 わが国の就労系の在留資格は、ある程度の経験や知

          今のところ、日本の就労系の在留・・・

          「特定技能1号」に自動車(タクシ・・・

          「特定技能1号」に自動車(タクシー・バス・トラック)運送業が追加されることになりました。 これに伴い、所官庁より当該資格に関する「運用方針」および「運用要領」が発表されています。興味のある方は、法務省のHPにぜひアクセスしてみてください。 「運用方針」によれば、5年後の自動車運送業における必要就業者数は約29万人。 今後、DXの進展や労働環境整備等による国内人材の追加的な確保によってしても、2万4,500人程度の不足が見込まれるという試算から、いよいよ外国人材の力を借り

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          ローカルベンチマークというもの・・・

          ローカルベンチマークというものがあります。先般、ある税理士さんにこのお話をしたところ、「ほー、こんなのがあるんですか?」と感心されていました。意外と知られていないのかもしれませんね。 「ローカルベンチマーク」とか「ロカベン」と検索していただければ、経済産業省(以下、経産省)の所定のページに誘導されますからぜひ確認してみてください。 経産省は、ローカルベンチマークについて、次のように解説しています。 【解説】 ローカルベンチマーク(略称:ロカベン)とは、企業の経営状態の把

          ローカルベンチマークというもの・・・

          わたしの行政書士としての主な業・・・

          わたしの行政書士としての主な業務の一つに知的資産経営の促進というものがあります。 知的資産経営の促進とは、企業に固有の人材や組織力、顧客ネットワーク、ブランド、ノウハウなどの目に見えない非財務資産の価値を客観的に把握し、その有効な組み合わせを考え、これを活用して収益に繋げるまでの活動を支援することを云います。 弊所では、これに加えて、知的資産を有効活用した企業価値の向上のしくみを一冊の「知的資産経営報告書」にまとめるサービスも提供しています。 そうした知的資産について、

          わたしの行政書士としての主な業・・・

          先日、行政書士のとある勉強会・・・

          先日、行政書士のとある勉強会に参加してきました。 テーマは、「技能実習制度及び特定技能制度の在り方に関する有識者会議最終報告書を踏まえた政府の対応について」(令和6年2月9日・関係閣僚会議決定)を読み込んで、新たな制度に関する政府の今後の動向を展望するというものでした。 新たな制度とは、「育成就労制度」のことです。 これまで何かと問題点を指摘されてきた「技能実習」という在留資格は廃止され、新たに「育成就労」という資格が創設されます。法案が可決されれば、公布の日から3年以

          先日、行政書士のとある勉強会・・・

          40歳を過ぎてからの愛読書の一冊・・・

           40歳を過ぎてからの愛読書の一冊に山崎努著の『俳優のノート 凄烈な役作りの記録』があります。これまで仕事に煮詰まったり、新たなことへの挑戦に躊躇したりと気弱になったときどきに開いてきました。  シェークスピアの4大悲劇のひとつ『リア王』の公演に向けての山崎さんのおよそ7カ月に亘る役作りの奮闘の記録です。  氏が同作品への出演を決め、準備から稽古を経て公演へと向かう過程での、氏のときどきの心の動きが、どちらかといえばぶっきらぼうに、だからこそ臨場感あふれる筆致で描かれて

          40歳を過ぎてからの愛読書の一冊・・・

          対話には、ダイアログとディスカ・・・

           「対話には、ダイアログとディスカッションという2つの基本タイプがある」 ( “There are two primary types of discourse, dialogue and discussion.” ) という一節を読んだときから、ダイアログという言葉の印象が変わり始めました。と云うよりも、それまではそれほど意識して使う言葉ではなかったような気がします。  組織開発や人材育成に携わる中でコミュニケーションの大切さを力説しながら、コミュニケーションのあり方を

          対話には、ダイアログとディスカ・・・

          鞄に推しの本を忍ばせて聖地を巡・・・

           鞄に推し(谷崎潤一郎)の本(『文章読本』)を忍ばせて聖地を巡礼してきました。  ふりかえれば、これまで『細雪』の舞台である兵庫県芦屋市に、『吉野葛』の舞台となった奈良県吉野町に、そして、晩年を過ごした熱海市西山町に、墓所のある京都市の鹿ケ谷の法然院へと気が向くまま訪ねてきました。  一昨日は日本橋人形町で、ここは谷崎の生誕の地です。昨年、行政書士事務所を開業してからは、なんの謂れはないものの、こころの中では、この巡礼を事務所の発展を祈念してのものと位置付けています。

          鞄に推しの本を忍ばせて聖地を巡・・・