二次元美少女の作り方(3216文字)

まずは何事も大きく3つに分けるクセをつけるのが楽だ。
いわゆる王道、その逆(邪道)、どちらでもないもの。



まずは人物像、いわゆる内面、ないし属性に関する話。

若くて可愛くて従順で優しくて臆病で泣き虫だけど、
大切なものを守るためなら決して退かない芯の強さを持つのが、
いわゆる王道の美少女像だろう。

それに対して、傲慢で独善的で嫉妬深くて非常識だけど、
自分の役目を正しく理解していて泣き言は決して言わないのが、
邪道に分類される、邪道としては王道的な美少女像だろう。

そのどちらでもないものといえば・・・
無口系の不思議ちゃん、ハイテンションなおバカ娘、
あらあらうふふ系天然お姉さん、のじゃロリ、人妻熟女など。

そこにどういう外面を付与するのか・・・という順序で考えたほうが、
お話を作るときにはやりやすいと、個人的には思っている。
まあもちろん外見的なイメージを先行させるのもアリだが。



外見的にも、王道、邪道、それ以外の三択で考えるのが楽だ。

王道といえば長くまっすぐな髪、縛るかどうかは任意。
巨乳でも貧乳でもない美乳、くびれ、美脚、適度な肌の露出。
ズボンではなくスカート・・・まあ きくまでも なかろうよ !

邪道といえば短い髪、相性がいいのは貧乳。
矮躯、寸胴、肌の露出が極端に多いか少ないか。
今の時代は微妙な曲線を持つボディラインを強調するほうが映えるかな。

それ以外といえば、巨乳を強調する方向になるだろうか。
最近だと背が高い「デカ女」、ギャル・ビッチ系、
肌の露出ではなく服装で魅せる、見た目は完璧な中身クズ、など。




じゃあ、お話を作るに際して、どんなキャラが魅力的なのか?
それはヒロインの数や扱い方にもよる。
やはり王道、邪道、それ以外の意識は大切だ。

たとえば、メインヒロインを固定したうえで、
サブヒロインをちりばめる場合。
象徴的なのは名探偵コナンやソードアート・オンラインか。

毛利蘭、あるいはアスナというメインヒロインがいるから、
サブヒロインには見せ場を用意すればいいだけになるし、
大トリだけきっちりメインヒロインにくれてやればいい。

そういう場合は物語を動かすうえで邪魔にならないよう、
よい意味で無味乾燥なメインヒロイン像が好まれる。
人気投票ではアクの強いサブヒロインに負ける理由でもあるが。

コナンの場合は服部と和葉という対になるカップルを作ることで、
東西の名探偵という構図を作れているし、
SAOの場合はあくまで物語の中心はキリトとアスナだと強調できる。

複数カップルを扱うのは長期作品の特権みたいな部分があるので、
人気が出る前(!)はメインヒロイン主体にしたほうがよかろう。

となれば、メインヒロイン固定が王道、
明確なヒロインを作らず同時に複数登場させるのが邪道、
あるいは装甲悪鬼村正のように(ネタバレ展開)させるのがそれ以外。



最初から攻略(!)ヒロインが複数いるハーレムもの、
あるいは女同士の奪い合いを描くとすれば、
事後人気に媚びる可能性を先に考えるかどうかで分岐する。

結局はメインヒロインに戻る展開をやるなら、
最後までその展開は貫くべきだから、
最初っからメインを自分好みに、サブを商業的属性の塊にできる。

右往左往の優柔不断展開をやるなら、
それぞれの個性と魅力をどう描くか、
ヒロイン間での交友関係を強調するかどうかでさらに分岐する。



・・・・どのみち、
あとからヒロインを変更するのなら、
変更したあとの可能性は事前に考えておくのは不可能に近い。

それこそ魔法先生ネギまは「おバカだけど真っ直ぐな女の子」という、
扱いにくいキャラの人気が出てしまったものの、
最終的には「多少屈折した冷笑屋」がメインの座に輝いたように。

後から誰に転んでもいいようにするなら、
誰の魅力にも深入りさせないようにするほうが賢明ではある。
下手にキャラを固めてしまうと使いづらくなるだけだから。

となると、
サブをコテコテに尖った属性持ちにさせるより、
かえって無味乾燥よりに調整するほうが楽なこともある。

それらは結果論にすぎないが、
もしその人物像ないし人間模様を狙って描こうとするならば、
最初から全て作り上げてしまい、
完成品の評価を見てからifを考えるほうが絶対に楽である。




というわけで、
エロゲーのお約束にのっとりヒロイン5人の法則を遵守するならば。

1、平凡な家庭に生まれた女の子。
特に大きな不幸を経験することもなく健全に育ったが、
自分の能力ないし魅力の優れたるがゆえの苦悩を知り、
しかし折れることなく真っ直ぐに生きている。
平凡な家庭には、もちろん(大嘘)を後付できる。ナルトェ・・・
同性からイジメられる展開を付与しやすいし、
悪落ち的な変化も付与できる。
最近は神聖化は流行ってないようで残念だが。
見た目は王道美少女、巨乳属性はないほうが楽。
巨乳芸しか知らない層にはそれでいいけど。

2、押しも押されもせぬ富豪・貴族ないし政治家の令嬢。
生意気すぎて敵を作り誘拐され陵辱される展開もよし、
模範的すぎて孤高ゆえに内面の寂しがりを隠すもよし。
せっかくの権力や財力は有効に活用するべきで、
無味乾燥な金持ちキャラほどクソに満たないものもない。
総じて有能タイプより、世間知らずを成長させるほうがウケはいい。
見た目は金髪、縦ロールやツインテールを付与するもよし。
お嬢様の金髪は高貴な金髪、ビッチの金髪は下品な金髪。
貧乳枠として起用されがちだったのも今は昔、
雑な巨乳枠筆頭になりがちである。

3、ちっちゃな女の子。
のじゃロリにして師匠ポジションにさせるもよし、
純粋無垢系にしてトラブルメーカーにさせるもよし。
最近だとロリビッチな小悪魔系がいいのだろうか。
血縁の有無も重要だがお話作りとしては、
「成長」要素や「人類愛」要素を絡めやすいので、
何もできない無能の立場を徹底させるか、
積極的に口出しする上位者の立場を徹底させるか。
大人バージョンを出すのもいいが、
ロリキャラを成長させるのは古今東西絶対的なクソなのである。
成長させても中身はロリキャラであるべきなのだ。
見た目は巨乳にしないほうが圧倒的に楽だ。

4、エッチなお姉さん。
そのエロさが主観的なもの(本人はお上品)なのか、
客観的なもの(本人が積極的に誘惑してくる)なのかで、
どう扱うのかが変わる。
前者であればあらあらうふふ系のゆるふわ天然キャラ、
後者であればあらあらうふふ系の経験豊富なスケベキャラ、
・・・ようは年上特有の余裕を持たせておくほうが、
困ったときに説教するポジションを確立させやすい。
まあ、考えるまでもなく巨乳枠の鉄板である。
ダメなお姉ちゃんかつ貧乳という変化球もいいが、
お姉さんで留めるか、ママまで昇華させるかには、
好み以上の力量が要求されるところではある。

5、自由枠。自由とは扱いが難しいものである。
基本的には同世代2、年上1、年下1が鉄則で、
残り1枠を上にするか下にするかが重要だ。
扱いやすいのは年下、外さないのも年下。
年下は成長要素を盛り込みやすいぶん、
急成長しましたという設定で、
後からどうとでもできるのが強みである。
4人もいれば話を作るうえでは十分な数だというのもある。
とすれば外見の問題になるが、ここで問われるのが度胸だ。
本当に自分が大好きな外見をここに持ってくることで、
美味しいところで確実に出番を与えるという、
作る側の特権を行使できるようになる。
何なら展開次第で噛ませ犬になりがちな初期キャラに対して、
遅れてやってきた主要キャラポジションを与えるのも楽だ。
とはいえ、そういうことをするとすぐバレるから、
よほどでない限りはやらないほうがいいのだが。
上記4人が人間なら、人間以外を登場させやすいポジション。
和服だのゴスロリだのというあまり一般的でない服装を付与して、
異物の象徴にすることも可能だが、
その種の時代・背景を無視した展開を嫌う人には適さない。



・・・・・・説明が雑、どころではないな。
まあ久々に推敲してない文章書いたから知らん(人間の屑)