落としもの

道端に、何気なく落ちているものが気になってしまう。

今日は、雨でびしょびしょになったバーバリーのハンカチと、丹念にラップでくるまれたおむすびを見つけた。それに、ぐるぐるに巻かれたパイロンも。

先日、松岡茉優主演の『勝手にふるえてろ』という映画を観た。

その中で、うろ覚えなのだけど、「赤の他人に机の下はいつくばらせて何も思わないなんて狂ってる」といった趣旨のセリフがあった。

赤の他人とは、毎日会社のゴミ回収をお手伝いしてくれるおばさまのことを指しているのだが、このワンシーンにハッとなった。

とかく、他人に無関心なわたしたち。みんな、自分のことばかり。会社ですれ違う人たちのことも、目に入っているようで実は一ミリも見えていないのかもしれない。

それは、きっとわたしも。ズガン、ときた。

だから、たまたま目にしたものだけはしっかり覚えていようと思い、ぐるぐる巻きのパイロンの画像をTwitterに投稿した。いいねは0だった。今月末で退職する社員さんに話しかけた。そこまで深い話はできなかった。そんなものだろう。

でも、いいんだ。いいねがつかない毎日でも、大した会話を交わさなくても、しっかり「見えて」いれば。いいんだ。

そんなことを思うランチ休憩。コーヒーがおいしいです。

※加筆です。優しい人たちがいいねくれてたみたいで、該当ツイート少しだけいいねありました、ありがとうありがとう。