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一流の研究者とは?

3月に出版した電子書籍の「はじめに」で、次の文章を記しました。

ところで、筆者はランニングに関する一定の研究業績こそあるものの、トップジャーナルに論文が掲載された経験もなければ、大きな資金をとった実績もありません。要するに、筆者は一流の研究者ではありません。

髙山史徳「全世代のランナーに贈る加齢と向き合うエッセンス」

私の知人の多くは、私が新しい出版物を出した際に読んだ感想を教えてくれるのですが、この書籍に関しては、本の中身ではなく、「筆者は一流の研究者ではありません」という記述に対する突っ込みや指摘、疑問が多かったです。

具体的には、

  • そもそも一流の研究者とは?

  • 「一流の研究者ではない」は謙遜しているのでは?

  • では何流の研究者だと思っているのか?

みたいな感じです。
本文が難しくて、感想が言いにくかった側面もあるに違いないですが、「一流の研究者」について、自分の定義を整理する良い機会になりました。

ここでは、スポーツ科学の中でも生命科学系における「一流の研究者」について、自分の定義や価値観をまとめてみたいと思います。


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