心が弱ったときに読んでほしい本「西の魔女が死んだ」

ずっと思っていたこと。
私のおすすめの本を少しずつnoteで紹介できたらなと思います。

そしてどんな気分の時に読むのがおすすめか、
またどんな気分になりたい時に読むのがおすすめの本かも伝えられたらなと思っています。

今日は私の大好きな本、
梨木果歩さんの「西の魔女が死んだ」です。

これは、タイトルにあるように
●心が弱った時に読んでほしい本
●人生に行き詰まった時に読んでほしい本
●小学校高学年ごろ〜大人まで読める本
です。

映画化されたこともあり、知っている方も多いと思いますが、私は好きな本を1冊だけ選べと言われたら、これを選ぶじゃないかなあと思っています。
それだけ大好きな本です。

私がこの本を初めて手に取ったのが、大学3年生の冬、21歳の時です。
当時の私は、今振り返っても人生で一番腐っていた時期です。
何となく行った大学で、何となくの生活を送り、特にしたいこともなく、毎日を楽しんでいる友達が眩しかった時。
心のどこかにしたいことはあっても、そこには飛び込む勇気がなく大学生活も終盤を迎えたことを、全てお金のない親のせいだと思っていた時。それでも本当に親には気を遣って生活していて苦しかった時。
見かけは楽しそうに繕い、私の本心を分かってくれる人はいないんじゃないかと思い、他人を信じることができなかった時。

「あ〜私の人生ってこんなもんなのかなあ。」と思い始めていた、そんな時でした。

この本の主人公は中学生1年生の女の子。女子特有の仲間意識についていくことができず、学校に行き辛くなり、田舎の祖母の家にリフレッシュも兼ねてしばらく滞在することになります。その祖母との交流を、田舎の気持ちのいい風景を想像しながら読める、とても心が温かくなる作品です。

当時の私と似た環境ではありませんし、私のこの苦しさを乗り越えるヒントになる本だとは思ってもいませんでした。

しかし、このおばあさんの心の器の大きさと温かさ、人生のしんどい時を乗り越えてきた人の深く、それでいて清々しい言葉と

おばあさんの愛情を受けながら、徐々に回復していく中学生の純真さに心を打たれたことを今でも思い出します。

誰でも心が弱ったり、休みたくないとに体がいうことを聞いてくれなかったり、人との交流に億劫になって閉じこもってしまう時って、どこかのタイミングであると思います。

そんな時に、この本を読むと、心にサッと爽やかな風が吹いてくれると思います。

私は20歳を過ぎてから出会った本ですが、小学校高学年ぐらいでも読みやすいと思いますし、ちょうど主人公の女の子と同じように友達関係で悩んでいる子たちにも、一度読んでみてほしいなと思います。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?