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ユニバーサルデザインチームが社内の1グループ活動から課に昇格した話

エクスペリエンスデザイン課が新設された

昨年の4月にフェンリル社内デザイン部有志が集まってできたユニバーサルデザイン(以下UD)チームが発足して丸1年が経った。興味があって参加した直後にリーダーが退職して気がつけば自分がUDチームのリーダーに就任していた。

当時はUDのユの字もわからぬままだったが「わからないならチームみんなでわかるようになるまでみんなで勉強したらいいじゃない!」という気概だけで1年が過ぎてしまったと感じていたが、社内外に向けて真面目にUDに取り組み発信し続けた熱意が社内にジワジワと浸透してきたようで、晴れて4/1から社内にHCDとユニバーサルデザイン、およびアクセシビリティをメイン業務とするエクスペリエンスデザイン課(通称:XD課)がデザイン部に新設され、私自身はそこで特にUDとアクセシビリティに特化して専門的に取り組むこととなった。
厳密に言うとUDチームはまだ有志の集まりで私個人が専任になっただけだが、全てのプロダクトにUD視点から配慮したいという気持ちと熱意が社内に広まり、軌道に乗り始めた大きな一歩である。

有志のチームで取り組みはじめたことが評価され、たった1年でどのようにして課に昇格したのかという経緯や今後の取り組みについて、簡単にご紹介したいと思う。

2018年度にUDチームが取り組んだこと

2018年度、UDチームは大きく4つの柱を計画し実行することにした。

1.チーム全員のUD知識底上げ(社外セミナー参加・参考図書・事例集)
2.社内へのUD啓蒙・浸透
3.部門を問わず参加できるUD勉強会の実施
4.UD関連の有資格者や専門家の育成・排出

年間を通して4つの柱は大なり小なり達成できたし、その中でも 4. のUDに関する有資格者の育成・排出は、そもそも自分が率先して受験してみるというところから始まったのだが、これには特に力を入れた。

フェンリルで今後有資格者を増やしていこうと思っているのはMUD検定で、今まで受験料は自費だったものをデザイン部負担で受験できるようにするなどの体制も整えた。昨年度は5名合格者だが今年度は20名を目指して、事前の勉強会などの試験対策にも取り組む予定だ。
※受験の様子などは下記の記事を参照

その他にも、勉強会やユニバーサルデザインやインクルーシブデザインに関する報告会など、UDチームを中心に多数開催した。特に色覚特性についての勉強会は自分ごとにできるような体験型にすることでデザイン部門に限らず参加できるようにし、特殊なメガネシミュレーターアプリなどを使って実際にどのように色が変わるのかを感じてもらいつつ、色覚特性によるメリットや特に配慮すべき部分はQ&A形式のような形でパワポに掲載するなど、見直して使える資料としても活用できるようになるべく心を配った。

ユニバーサルデザインとアクセシビリティ

【ユニバーサルデザインの定義】
特別な製品や調整なしで、最大限可能な限り
すべての人々に利用しやすい製品、サービス、環境のデザイン

上記にあるようにUDはすべての人に対して使いやすくという思想である。

ユニバーサルデザイン(できるだけ多くの人が利用可能にするデザイン)とアクセシビリティ(情報やサービスへのアクセスのしやすさ)を説明した図

フェンリルは自社開発のブラウザ Sleipnir をはじめ、共同開発事業などWebサービスやアプリの開発を行っているが、UDの中でもWebやアプリ内の情報にアクセスしやすくする手段や配慮であるアクセシビリティにも重点的に取り組むことが必要不可欠だという認識の元、デザイン部以外の部門を巻き込んで「フェンリル アクセシビリティガイドライン策定タスクフォース」を結成した。

現在はWebアクセシビリティを中心にどのような取り組みをやっていくか策定している段階だが、近い内にフェンリルとしてのガイドラインを展開できるようタスクフォースが一丸となり日々WCAGやデザイニングWebアクセシビリティなどを読み込む日々である。

他にも多数水面下で取り組みを行っておりさまざまなアプローチなどを模索しているところではあるが、今後はフェンリルがUDやアクセシビリティをリードしていけるような部門となるよう、エクスペリエンスデザイン課を盛り上げいきたいと思う。

というわけで、UDだけでなくUXに興味があるコンサルタントやディレクター、デザイナー大募集中です!




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