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NYでのコロナウイルスによる影響日記4

3/20(金)

●語学学校の話(昨日の続きのようなもの)
本来ならば、今日は語学学校は休みだった。

昨日に続き、語学学校や学生ビザの仕組みを解説がてら日記を書くことにする。

私の通う語学学校では、学生ビザでアメリカに入国し、滞在している学生は週に20時間の授業を受けなくてはならない。多分、私が通う学校以外でも同じだと思う。

通常の授業は1日4時間。それに、1日1時間の「イングリッシュ・ワークショップ」なるものを加えた計5時間が、私の時間割だった。

この時間割の良い点は、学校に行くのが週4日で済むことだ。月〜木までは登校日。そして金・土・日がおやすみという、日本で普通に働いていた元サラリーマンとしては骨までとろけてしまいそうなスケジュールである。

しかし、この「イングリッシュ・ワークショップ」が、オンライン授業では金曜日に4時間という形で集約されてしまった。

確かにワークショップの教師の立場からすると、毎日1時間だけ拘束されるのは非合理的でやってられまい。仕方ない。

我々としても金曜日に集約されたことで、月〜木は4時間だけで済むようにはなった。

とはいえ、とはいえ!

週5で授業はなかなか堪えるものがある。朝9時から始まって、終わるのは午後1時。お昼を食べたら2時。「よし、これから1日が始まるぞ」とは微妙に思えないような時間になっているのである。そんな日が週に5回も繰り返される。たまらん。

●混雑する公園
それでも今日は金曜日。外出禁止令がちょうど出たところだったので、走り納めにと思って公園に行ってみた。

驚愕した。今週ずっと公園に行っていたが、どの日よりも混雑していた。

いつもレゲエをかけて世間話をしているオッサンたちはふだんの10人程度から今日は30人ほどに膨れ上がっており広場のベンチを完全占拠していた。

ジョギングコースは人が多すぎて、ぶつからないか注意しながら走る必要があるほどだった。

そして芝生では、サッカーをしたり、ギターを抱えて演奏していたり、座禅を組んで瞑想していたり、大麻を吸っていたり、ヨガに励んでいたりする人々で溢れかえっていた。

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これは明日以降も、公園は閉鎖されないだろう。園内は警察が巡回しているのでもしかしたら取り締まるのかもしれないが、そこまで厳しくすると治安悪化につながるのは目に見えている。

にしても公園は、想像以上に人々の憩いの場としての機能を果たしているのであった。

公共空間がコミュニティの活動の起点になっている。教会もそう。

例えば「健康は最高。健康のために、公園でジョギングをしよう」という考え方の提示→ボランティアたちがランニング会を主催→人々を公園に集める→人々は公園の最高さ、公園利用者の多さを知り、公園をもっと身近に感じられるようになる、という循環がある…みたいな。

子どもにとっても、健全な精神の教育(悪いことをしないように)の場、自転車やスケボーの練習場所など、いろいろ機能しているように見える。

もちろん土地の広さがあるからできるっていうのはあるけど。

「日本では公園や空き地で遊ぶ子どもの姿は見なくなった」という人がいるけれど、家でできる娯楽がこれだけ溢れかえった現代で、その状況が事実だとしても批判するだけでは意味がないように思う。なんで公園で遊べないのか、ちょっと考えたほうがいい。

●スーパーの様子
今日も近所のスーパーを見てみた。キッチンペーパーなどの紙製品が、どうもしばらく入荷しないとのことでほぼ売り切れていた。

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しかし昨日は見当たらなかった「鶏もも」がたくさん置いてあった。なんだ、単に売り切れてただけだったのか。しかし「豚バラ」は無い。

とりあえず、バターと豚ロースとサランラップ、卵、にんにく、ビールを購入。

マンハッタンのホールフーズやトレーダージョーなどの上品なスーパーでは肉・野菜などが軒並み品切れになっていると聞く。危機的な状況下で買い占めなどのヒステリックな行動に出るのは、けっこう豊かで自分の生活の根底を揺るがすようなことが起きるとは思ってもいない人たち、なのかもしれない。

●夕食と酒
ペペロンチーノと豚ソテーを作って食べた。そしてビールを飲む。

ほどなくして大家さんが帰ってきた。先日の日記にも書いたけど恋人が強制送還されてしまい大変な状況にあり、大量の荷物をもっての帰宅だった。

少し話していると、9.11の同時多発テロ事件のとき、ワールド・トレード・センタービルから通りを一本挟んだ向かいのビルの最上階にいたそうで、飛行機がビルに突っ込むのを間近で見たという。

その経験談は真に迫るものがあり、酔いが引くような感覚をもった。

3本ビールを空けて、寝た。

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