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【UI研修 #1】デザインの基本フレーム(講義編)

こんにちは、f4amuraiのUIチームリーダーOです。

2022年末、記念すべき第1回目のUI研修を開催しました。今回はそのレポートをお届けします!
第1回目は(僭越ながら)私が講師となり「デザインに着手する前に機能の目的をしっかり把握すること」と、そのフレームワークについてお話しさせていただきました。

目的意識をもってデザインしよう

良いUIデザインとは“目的が達成できるデザイン”であること、という言葉を皆さん一度はどこかで聞いたことがあるかと思います。

どんなに見た目が美しいUIでも、ユーザーがルールを理解できなかったり、ユーザーにとってほしい行動へ正しく導くことができなかったりすれば良いUIデザインとは言えない、ということですね。

機能の目的に沿った納得感のあるデザインを提案するためには、まずその土台にある「目的」や「要件」を深く理解することが重要です。

良いデザインの土台には目的と要件があります。

目的を見失わないためのフレームワーク

目的を意識してデザインを考えるという言葉の意味をわかっていても、設計やデザインを検討していく過程で、ついつい「あれ……そもそも何がやりたかったんだっけ……?」と目的を見失ってしまっていることに気づき、ヒヤッとした経験がある方もいるのではないでしょうか。

なので、どんなに忙しくても、迷走しそうになったときに目的や要件を見失わないよう、「デザインの基本フレームワーク」を作ってみました!

これで迷子にならない!

<活用方法のイメージ>
①デザインを検討する前に、まずこのシートを埋めて目的を可視化する。
②検討を進める過程で目的の解像度が上がったタイミングで内容をアップデート。
③要件が追加されたら随時追加していく。

設計書上で目的や要件が曖昧であれば自ら明らかにし、見た目と合わせて開発メンバーに提案する行動が必要です。 そのためにはデザイン作業だけでなく、何事も常に「言語化」する意識をもったうえで他職種と共有する習慣をデザイナー自身がつけるべきだと考えています。

場合によっては、設計書に書かれていない“目的の本質”を明らかにして、ゲーム体験と見た目を合わせてデザインすることが必要な場面もあります。

▼研修内容をまとめた資料はこちら!


今回の研修で伝えたかったこと

UIデザイナーという職種がゲーム業界に存在しなかった頃から考えると、UIデザイナーに求められる役割は年々広く深くなっていっているのを感じます。

ある程度のキャリアがあるUIデザイナーだとしても、 所属する会社や個人の経験値によって職責や必要なスキルセットについての認識が大きく異なるのが現状です。

ここで改めて弊社UIチームメンバーに共通認識として持って欲しかったのは、弊社においてUIデザイナーが画面デザインをする際に求められることは “設計書の通りに見た目を作る人ではない”ということです。

UIデザイナーの職責を考えよう

「これってUIデザイナーの仕事なのかな?」と思うことは多々あると思いますが、もう腹をくくって「UIだけでなくゲームを作っている」という気持ちで行動した方が良いものが作れるはずだと私は考えています。

プランナーの意図や本来の目的を最大限に汲み取り、 エンジニアが挙げる実装的な懸念を考慮しながら、 安定して動作する実装でリリースされるまで何のために何をどう作るのかのイメージを提案し、全体像を共有し続けることがUIデザイナーの姿です。

プロジェクトをリードするUIデザイナーになろうと思った場合、目的を自ら明らかにし、開発過程で必要なデザイン的な意思決定や取捨選択を自分でできるようになることがUIデザイナーには必要です。

「提案したデザインの目的が何なのか」「その目的を達成できているか」ということに対する確信を自分でしっかりと持ち、また相手にも同じ確信を持たせるように働きかけましょう。開発チーム全体で「なにを作るか」の合意形成を図ることもUIデザイナーの大事な役割だと考えています。

おわりに

弊社には新卒入社のメンバーも含め、キャリアのなかで初めてUIデザインにチャレンジしているメンバーも多く在籍しているため、彼らがその道中に行き倒れることがないように、まず初回として心構えや考え方からお話ししました。

ゲームを楽しんでいるユーザーの皆さんのなかには、せっかちな人や、隙間時間でプレイしたい人、じっくり考えてプレイしたい人など、さまざまな方が存在します。

万人に受け入れられるUIデザインを作ることはとても険しい道で、その道中では「ああしてほしい」「こうしてほしい」「もっとこうだったらいいのに」といったご意見をたくさんいただくことになります。

そんな険しい道のなかにもやりがいを見つけ出してくれるといいなと思っています。


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