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失敗作

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勢いで書いたけど、自分でも「んー……これは」と言い訳のしようがない作品。
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記事一覧

消えた鍵2

消えた鍵2

消えた鍵
どこに消えた?
心当たりを探してみるけど
見つからない。
行った場所とか。
思い出巡りして。
心の鍵とかあるけど
見つからない。
ぽわんと浮かんでくれば良いのにな。
大切にしていた鍵なのに。
あの鍵があれば
お月様にも行けるし。
海の青の素の場所に行けたり。
夢も叶えられるのにな。
もちろん、君と一緒に暮らす家にもね。
だから、大事にしていたんだ。
一緒に布団で寝ていたりしたんだけど。

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言葉遊び

忘れた空の辺り(ほとり)
ずーっと
ずーっと
寝たまんま
お昼寝してから
夜に三日月でてきて
あなたが
起きるまで待ってたのに
待ちくたびれて
ぼろ儲けの
ぼろ儲け
三日月さんも引っ込んで
太陽さん出てきたちゃって
あなたは一言言うんだ

あれ?
まだ朝か?
もう一度寝ようって

空で寝たのはなんででしたっけ?
雲さんは気持ちよかったですか?
雷さんでビリビリしましたか?
黒くて
黒くて
真っ白す

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ひねりのない虹の詩

ひねりのない虹の詩

アウトレットモールの
天蓋のように飾られるカラフルな傘たち。
晴れの日に見ると、
おしゃれに見えてワクワクさせる気持ちになる
光と色のマジック。
空にかけられた虹のように鮮やかな気持ち。
雨の日だと、どう思うんだろう?
と不思議に思いながら、
雨の日に当たらない。
雨の中にかかる虹が見れるのだろうか。
灰色の中の虹は似通わず、離れているように
思えるけれど、
同じ空を彩る色たち。

お題『雨の日』

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金糸雀

金糸雀

孤高な君の明るく通る歌声に。
心を打たれて、君の声を追い求めている私がいる。

まっすぐな君は
いつでも平和とか正義とか愛とか
そういう歌詞の歌を歌っているね。
太陽のような君。

私は腐敗とか、孤独しか歌えないから、
交われないけど。
それでも遠くからあなたの歌声を聴いています。

太陽の黄色に似合う白いバラをあなたに。

お題『カナリア』言葉の添え木様
【後書き】
カナリアってどんな鳥だろう?

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断片の人間の断片

断片の人間の断片

視線を横に向ける。
民家の軒下で伸びをしながら欠伸をする猫。
視線を後ろに向ける。
子どもと手を繋いで歩く女性。
視線を下に向けてみる。
なんの変哲もない石ころ。
一つ一つは何も印象がない1コマ。
そんな世界の断片は私に
何も感想をもたらすものではないけれど。
他の誰かにとっては
その人にとっての生活の一片で。
生活はその人にとって切り離せない一片で。
無造作にたたまれないままひっかけれた傘や、

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切れたイト

切れたイト

蚕。
人間が使う絹のため、家畜化された虫。
人の手を介さないと生きられない虫。
桑の葉を主食とするが、野生の桑にとまらせても
葉を探さないまま餓死する。
体色は白であるため目立ち、すぐに捕食される。
また足の力が弱く、すぐに落下し命を落とす。
成虫し、羽が生えても、体の大きさに対して、飛翔に必要な筋肉が退化しているため飛べない虫。
その短い生は繭を作るため、子どもを作るため。
その子どもが次の繭を

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