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旧博物館動物園駅

上野恩賜公園の近くで活躍していた駅


旧博物館動物園駅は、日暮里駅~上野公園駅(現・京成上野駅)の中間に位置する駅として、1932年9月に工事を着工し、1933年12月に開業した。

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■御前会議での天皇陛下の勅使

上野までの鉄道敷設には、公園の地上部は走行不可(地下トンネルを掘削)、上野公園内の樹木を損傷してはならない等の厳しい条件があった。

理由として、旧博物館動物園駅の立つ場所は、皇室で代々引き継がれてきた「世伝御料地」という特別な土地であった。

そのため、駅舎の建設には御前会議での天皇陛下の勅許を得る必要があった。そして、1932年3月に無事に勅許を得ることができた。

御前会議の資料


■設計・工事着工・開業

この御前会議では、「世伝御料地内に建設するため品位に欠けるものであってはならない」とのお達しがあった。

駅舎の設計は鉄道省(当時)の建築課が担当した。旧博物館動物園駅の駅舎は、世伝御料地という特別な土地に建設されることに配慮して、西洋風の荘厳なつくりとなった。

建設中の様子


駅舎内部の様子(開業時)


完成して開業した旧博物館動物園駅は、帝室博物館(現東京国立博物館)や恩賜上野動物園の最寄駅として利用されるようになった。


■閉鎖・リニューアル

戦争や時代の荒波にもまれながら営業してきたが、ホームが短く、4両編成の列車しか停車できなかった。

利用者の減少により、1997年にやむなく営業を休止、2004年に廃止となった。

営業休止時の様子


休止直前の出札・改札口
(1997年3月23日)


休止直前のホーム(1997年3月23日)


通路に描かれたペンギンの絵画
(1997年3月23日)


廃止後も駅舎やホームなどは当時の姿を残していたが、2018年には特に景観上重要な歴史的価値をもつ建造物として、鉄道施設としては初めて「東京都選定歴史的建造物」に選定された。

そして、京成電鉄と東京藝術大学が連携・協力して駅舎のリニューアルを行い、上野エリアにおける新たな文化・芸術の創造の場として生まれ変わった。

リニューアル後の駅舎


■所在地・アクセス
台東区上野公園13番23号
・京成電鉄京成上野駅、東京メトロ上野駅下車 徒歩12分
・JR上野駅公園口、鶯谷駅南口下車 徒歩12分
・東京メトロ根津駅下車 徒歩14分



参照元: 「京成電鉄」Webサイト、「ウィキペディア」

以上

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