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熱中症にならないために

熱中症について基本的なことを調べてみました



〈目次〉
1.熱中症とは? 
2.熱中症が起こりやすい場所
3.熱中症を予防する方法
4.高血圧症の方は塩分の取りすぎに注意

1.熱中症とは?
熱中症とは、体温が上がり、体内の水分や塩分のバランスが崩れたり、体温の調節機能が働かくなったりして、体温の上昇やめまい、けいれん、頭痛などのさまざまな症状を起こす病気のことです。

重症度によって、次の3つの段階に分けられます。

Ⅰ度:現場での応急処置で対応できる軽症
・立ちくらみ(脳への血流が瞬間的に不十分になったことで生じる)
・筋肉痛、筋肉の硬直(発汗に伴う塩分の不足で生じるこむら返り)
・大量の発汗

Ⅱ度:病院への搬送を必要とする中等症
・頭痛、気分の不快、吐き気、嘔吐、倦怠感、虚脱感

Ⅲ度:入院して集中治療の必要性のある重症
・意識障害、けいれん、手足の運動障害
高体温(体に触ると熱い。いわゆる熱射病、重度の日射病)


2.熱中症が起こりやすい場所

熱中症といえば、炎天下に長時間いた、真夏の暑いなか運動をしていたといったケースを想像するかもしれません。

しかし、実際はこうした典型的な場面ばかりではありません。実は、梅雨の合間に突然気温が上がったなど、身体が暑さになれていない時期にかかりやすい病気でもあります。

具体的には、次のような環境では注意が必要です。

気温が高い、湿度が高い
風が弱い、日差しが強い
照り返しが強い
急に暑くなった
意外なところでは、気温が低い日でも湿度が高いと熱中症にかかりやすくなります。

また、家の中でじっとしていても室温や湿度の高さから熱中症にかかることもあり、救急要請時の発生場所では、住宅等居住施設が全体の37%を占め最も多く、次いで道路・交通施設が25%を占めています。最近ではこの様な室内型熱中症が注目されています。


3.熱中症を予防する方法

熱中症を予防するには、次のようなことに気をつけることが大切です。

①暑さを避ける
外出時にはなるべく日陰を歩く、帽子や日傘を使うなど。
家の中では、ブラインドやすだれで直射日光を遮る、扇風機やエアコンで室温・湿度を調整するなど。

②服装を工夫
理想は、外からの熱の吸収を抑え、体内の熱をスムーズに逃がす服装。
素材は、吸収性や通気性の高い綿や麻などがよいです。
また、熱がこもらないよう、襟ぐりや袖口があいたデザインもおすすめです。

なお、薄着のほうが涼しいとはいえ、インナーを着たほうが肌とインナー、インナーとアウターの間に空気の層ができ、外からの熱気を遮断してくれます。

③こまめな水分補給
暑い日には知らずしらずのうちに汗をかき、体内の水分が失われているもの。のどが渇く前からこまめに水分を補給しましょう。

ただし、コーヒーや緑茶などのカフェインが多く含まれている飲み物、アルコール類は利尿作用があるので適しません。

また、汗をかくと、水分と一緒にミネラルやビタミンも失われます。水分補給だけではなく、ミネラルも補給するようにしましょう。

ちなみに、スポーツ飲料は水分とミネラルを同時に補給できますが、糖分が多いのが欠点です。飲み過ぎには注意が必要です。
ミネラルを補給するには、麦茶などのほうがいいでしょう。

④暑さに備えた体作り
ウォーキングやランニングなどの運動で汗をかく習慣を身につけることも、大事な予防法の一つです。日頃から暑さに身体を慣らしておくことは大切です。


4.高血圧症の方は塩分の取りすぎに注意

確かに、暑くなって多量の汗をかくと、体から塩分やミネラルが失われてしまいます。ただし、これはあくまでもスポーツや野外活動など暑い環境で多量の汗をかいた場合の話です。

汗に含まれる塩分量はおおよそ0.3%ですので、1ℓの汗をかいた場合、約3gの塩分が失われることになります。しかし、そこまで多量の汗をかくことは、通常の生活ではまれでしょう。

また、通常は食事で十分以上の塩分が取れているため、体の塩分が足りなくなることもありません。そもそも人体に必要な塩分量は一日1~1.5g程度とされています。

それに対して、一般的な日本人では一日の塩分摂取量は10g以上であることが多く、日頃から必要量を大幅に超えた塩分摂取をしていると言っていいです。

暑いからといってさらに塩分補給をすれば塩分過多となり、高血圧の悪化につながります。
したがって高血圧症の方の場合は、暑い時期であっても塩分制限が基本です。


参考元: 「公益社団法人 全日本病院協会」Webサイト、「堀ノ内クリニック」Webサイト

以上

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