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梅酒の歴史



〈目次〉
1.弥生時代
2.江戸中期
3.江戸後期
4.大正~昭和
5.現在

1.弥生時代
梅の存在について確認できるのは、今から4000年も昔である。

紀元前2000年頃に中国の商書に「塩梅」と記載されているのが文献上、最古と言われている。

原産地である中国の長江流域から日本に渡来したのは弥生時代だ。漢方薬として利用され、その後観賞用としても親しまれるようになったと言われている。

梅の実


2.江戸中期

梅が、いつ頃から梅酒としても親しまれるようになったのか、記録としては残っていない。

しかし、今から300年ほど前の江戸時代に書かれた「本朝食鑑」という文献には「梅酒」の作り方が記されている。

当時は砂糖が貴重品であったと考えられるため、庶民の飲み物というよりは限られた人々しか飲むことのできなかったものと思われる。

本朝食鑑


3.江戸後期
江戸時代には、「梅干し」や「梅酒」といった梅を加工する文化はすっかり定着していた。

また、江戸時代後期の農業書「広益国産考」には「梅を植えて農家の利益をあげることについて」という項目が見つかっている。

当時の農業書には、加工した梅を自分たちが食べるだけでなく、副業としての梅の栽培、加工販売が強く推奨されていたようである。

梅を加工している作業の絵(例)


4.大正~昭和
梅酒造り自体は一般的になってきたが、実は一般家庭での梅酒造りは法律で禁止されていた。

1962年の酒税法改正で家庭での梅酒造りが認められると、梅酒を始めとした果実酒(ホームリカー)ブームがおこり、梅酒は多くの人に愛される存在となった。


5.現在
様々な酒造メーカーが梅酒を販売するようになると、添加物を使用した梅酒や、実際には梅の実を使用していないようなお酒までも、「梅酒」と記載して市場に流通するようになってしまった。

そんな中、2015年1月23日に日本洋酒酒造組合によって「梅酒の特定の事項の表示に関する自主規制」が制定され、伝統的な製法を満たす梅酒は「本格梅酒」と表示することができるようになりました。


チョーヤの梅酒 商品例


自家製 梅酒


参照元: 「CHOYA」Webサイト

以上

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