必要なのは薬じゃなくて1人の友人だった話
私には友達がほとんどいません。
もっと言うと、私は家族と仲がいいので、友人の必要性をあまり感じていなかったのです。
そこに輪をかけて「一人っ子」なので一人遊びが得意なわけです。たまに軽く話す程度の友人が一人いれば私にとっては十分なほどでした。
そんな私が、20数年生きてきて初めて友人の必要性を肌身で感じた話をします。
この note を始めたきっかけにも挙げましたが、4月から新しい部署に異動となり、久々に挫折や自分の学のなさを実感する屈辱を経験し、最近の私は本当にメンタルが弱りきっていました。
少し前までは「大きなリリースを控えた日」や「広域にわたるチーム横断の会議を開催する日」等、自分の憂鬱な気分には明確な理由がありました。その日を過ぎるとある程度正常な精神状態に戻っていたと思います。
それが最近、特に理由もなくいきなり得体の知れない不安が押し寄せて来たり、常にどこか焦っている自分がいたり、慢性的に精神状態が乱れた状態が続いていました。
乱れていたのは精神状態だけではなく、生活習慣もめちゃめちゃでした。
今まで続けていた自炊はほとんどしなくなり、昼はカップ麺、夜はウーバー、朝は食べない、そんな日々。
(普段の自分なら絶対に許せない食べた後のゴミを2、3日そのままにするなんてこともしてしまうほど荒んでいた)
そんなこんなで訪れた先週末、それまで乱れに乱れていた精神状況と生活習慣がついに体調に現れたのです。
めまい・頭痛・火照り・吐き気・腹痛・微熱が一気に襲って来ました。
何が辛いって、そのどれもが軽微であるということ。頭痛以外は割と軽い症状で、これが絶妙に倦怠感掻き立ててさらに弱い自分を責めてメンタル崩壊するという目に見えた負の連鎖。
いつも飲んでいる薬や市販の風邪薬を飲んでも全く治らず、特に頭痛とめまいはひどくなる一方でした。
少し体調が良くなったときに近くの薬局に走っていろんな薬や必要なものを買い込んでとにかく安静にひたすら寝て週末を過ごしても、治る兆しはゼロ。
これはさすがに明日は病院に行こうと意を決したちょうどそのとき、定期的に連絡を取り合っている大学時代の友人から連絡が来ました。
内容は本当に生産性のない話からさまざまだったと思う。
昔から彼女とは些細な話題でもものすごく深いところまで話し込めるような仲でした。他の人には言えないようなことも、腹割って話せるようなそういう関係性。
時間にしてどのくらいだろう、2時間くらい話しただろうか。
本当に他愛のない話をひたすらしていました。
オズワルドの伊藤と蛙亭のイワクラちゃんの熱愛は胸アツだったとか、髪の色を変えたとか。
終話するまで自分の体調が悪いことも精神状態が不安定なことも忘れて、ひたすら話し込んでいました。
そうして連絡を終えると、びっくりするくらい頭痛とめまいが消えていたんです。
嘘だろうと思うでしょう?
本当だから恐ろしいんです。
もしかすると、少し前に飲んだ薬が効いてきたタイミングだったのかもしれない。
もしかすると、一時的に治っただけでまた少し経つと再発するかもしれない。
でも私は、全くもって根拠のない確信を持って、彼女の存在のおかげだと胸を張って言いたいんです。
私に必要だったのは、頭痛薬やめまい止めの薬じゃなくて、心開ける1人の友人だったんだとみんなに知ってほしい。
ちなみに、私は自分の悩みや嫌だと思ったことを口に出さないタイプです。なぜなら言霊というものを信じていて、口にすることで効果がさらに倍増したり、現実になると思っているから。
だからこそ今日も仕事の話や精神状態の話をしなかったのに、これだけ楽になったんです。負の感情を共有してそれを分かち合えるのもきっとかなり心強いのだろうけど、好きなことを話しているだけで知らないうちに副作用的に負の感情が薄れていく方がお互いにとって Win-Win だと思う。
心開ける友人と話をすることがこんなにも自分の精神状態ひいては体調までに良い影響を及ぼすとは思いもしなかった。
大量の薬より、必要なのは一人の友人。これに尽きる。
私は彼女を始め、心開ける数少ない友人を今以上に大切にしようと心から思いました。
これを読んでくださったあなたにも、本音で話し合えるそんな素敵なご友人がいますように。
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