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R&B / Soul / Funk / Disco / HipHop の定義まとめ

しばらく前からソウルに関心を持って聴いていましたが、どうも自分がイメージしているソウルは、実はファンクなんじゃないかと疑い始めて、もしかして本当はファンクが好きなんじゃないかとか、いろんなことを考えてしまいます。

黒人音楽 (Black Music)

洋楽の中で(アメリカの)黒人音楽は、僕にとってはそれ以外の洋楽よりも身近に感じられる音楽ですが、様々なジャンルが存在しており、実はあまりそれらをちゃんと区別できていないため、この機会にざっと認識を洗い出しておこうと思いました。

黒人音楽は、ジャンルの中に、また細かいジャンルがあったりして、どれがどれの子なのか非常に判りにくいのですね。
単に音楽の違いだけじゃなくて、文化的なもの、由来・地域などの要素もごちゃまぜになっているし「雰囲気」「イメージ」で捉えられているようなものもあります。

自分の知る限りにおいて最も古いジャンルはジャズですが、そこを取り上げようとするとあまりに膨大な情報があるため、今回の関心事であるR&B以降のポップス系のジャンルを取り上げることにしました。

音楽的な違い

まずは、これが知りたかったのです。
でも自分自身が楽器を演奏できなくて、楽譜も読めません。だから音楽の学問的・技術的な見方がなかなか出来ないのですよね。

それで調べていたら以下のようなページを見つけました。

これはとても分かりやすいです。(といっても完全には理解できないのですが)黒人音楽以外の音楽ジャンルも網羅されています。

学術的な(?)定義

〇〇とは?という疑問に応える形でのネット上の情報を押さえておきますが、主にウィキペディア(日本語版)での情報から抜粋引用してみます。

1. R&B (Rhythm and Blues)

発生:1940年代
R&Bは知る限り最も古いジャンルだと思っていましたが、ジャズ以外にもブルースやゴスペルという分野が既に存在していたのですね。
それらをベースに生まれたのが R&B だということなのでしょう。

リズム・アンド・ブルース(英: rhythm and blues)は、音楽のジャンルである。略称はR&B(アール・アンド・ビー)、またはRnB
リズム、ビートに乗りながら、ブルースやゴスペルに影響された歌を、叫ぶように歌うのが特徴。ロックンロールなどのジャンルにも影響を与えた。1940年代後半に、ブルース、ゴスペル、ジャズといったブラック・ミュージックが発展する形で生まれた。

ウィキペディア「リズム・アンド・ブルース」序文

(前略)
R&Bは戦前には、まだジャンルとしては確立されていなかったが、ビルボード誌上では1943年ごろには、早くも記事の中にリズム&ブルースの記述が見られた。正式に音楽ジャンル名としてビルボードが使用したのは、1947年にビルボード誌のジェリー・ウェクスラーの提案によるものである。ウェクスラーが名付けるまでは、アフリカ系アメリカ人の音楽を「レイス・ミュージック」と呼び、ビルボード誌でも順位をレイス・ミュージック・チャートとして発表していた。しかし1947年に、もうこういう名前で呼ぶ時代ではないだろう、という議論がビルボード誌編集部内でおこなわれた。後日ウェクスラーが「リズム・アンド・ブルースはどうか」と提案した事から、これが採用されている。
(中略)
その後、リズム・アンド・ブルースは、1960年代にはソウルミュージックとも呼ばれるようになる。当時、両ジャンルに明確な区別をつけるのは難しかった。
1960年代のアメリカでは公民権運動による黒人たちの地位向上と共に、彼らのアイデンティティを高揚し、アフリカンアメリカンとしてのルーツを誇示する傾向があらわれた。ソウル/R&Bは彼らの音楽であるだけでなく、もっと幅広い黒人生活全般を示すキーワードにもなった。

ウィキペディア「リズム・アンド・ブルース」概要

2. Soul (Soul Music)

発生:1960年代
ソウルは上記の「音楽的な違い」の中で紹介したページにも書かれておらず、つまりは R&B の一部だということができますし、レコードショップなどでのジャンル分けでは一緒になっている場合もあります。
ソウルは R&B の新しい流れで、どちらかというとゴスペル色の強いもの、と言うことが出来そうです。

ソウル(英語: soul)あるいはソウルミュージック(英語: soul music)は、ポピュラー音楽のジャンルの一つ。ソウルは、ブルースやリズム・アンド・ブルースをルーツとして発展してきた。

ウィキペディア「ソウルミュージック」序文

(前略)
R&Bなどの黒人由来の音楽が、ポピュラー・ミュージックとして広く認知され、広範囲にわたって発展・拡大した1960年代よりゴスペル色の濃厚な音楽が、ソウル・ミュージックと自然発生的に呼ばれるようになった。

ウィキペディア「ソウルミュージック」概要

3. Funk

発生:1960年代
ファンクは解りにくいですね。始めた人とか、その後の代表的ファンクを聴けばなんとなく解りますが、どのような展開があって現在に至っているのか?という辺りは全く解りません。

ウィキペディアではソウルの中に分類されていたりしていますが、上記のような定義などから見て、とてもソウルではないなと感じられるので、別物だと捉えたほうが良さそうです。
以下に書かれているように、一時期の流行みたいなものだったのかなという印象です。

ファンク(funk)は、音楽ジャンルの1つであり、アフリカ系アメリカ人(黒人)起源のブラック・ミュージックのジャンルである。

ウィキペディア「ファンク」序文

ファンキーとファンクの違いは、ファンキーがアメリカ南部の田舎を連想させるのに対し、ファンクは都会的な印象を与える点に特徴がある。ファンキーは、60年代にファンクが誕生する以前の50年代に、すでにファンキー・ジャズ(ソウル・ジャズ)に対して使われていた。ファンク、R&Bなどの音楽用語は、黒人生活全般を指す面があった。英和辞典的な解釈では、”ジャズをベースにしたビートの強い音楽”という訳語もある。体臭やセックスの匂いを、ファンキー・スメルと呼ぶ場合があり、「ファンク」という言葉は感覚的な言葉であり、明確に日本語に訳すことは難しい。

ウィキペディア「ファンク」概要

ファンクは1960年代(1964年ごろ)にジェームス・ブラウンの曲「アウト・オブ・サイト」が契機となり、原型が形成された。ジェームス・ブラウンのファンクは、西アフリカのポリリズムと、戦前アメリカのアフロアメリカンによるワーク・ソングからの影響が指摘されている。その後、ベーシストブーツィー・コリンズが、ジョージ・クリントンによりPファンクに招かれ、Pファンク黄金時代を築き上げた(Pファンクを参照)。一方、1970年代初頭サンフランシスコから、白人・黒人混成バンドスライ&ザ・ファミリー・ストーンが登場し、彼らのロック的要素を取り入れたファンクが、白人にも受け入れられるようになった。
(中略)
ファンクは1970年代前半にはポップ、ソウル・チャートともに好調だった。だが、1970年代後半には、ディスコ・ブームにより、ファンクは一時的に後退期を迎える。1980年代前半でもソウル・チャートでは人気だったが、1980年代後半にはニュー・ジャック・スウィングやグラウンド・ビート、ハウスなどの台頭により、ファンクは勢いを失っていった。

ウィキペディア「ファンク」詳細

Funk: Sly & The Family Stone "Everyday People"

4. Disco

発生:1960年代
ディスコは音楽ジャンルでもあり娯楽施設でもあるのですよね。
ダンス音楽なので、これは比較的判りやすく分離できます。ただその中身についてはすぐに理解することは難しいです。

ディスコ(Disco)は、ポピュラー音楽におけるダンス・ミュージックのジャンルの一つ。

ウィキペディア「ディスコ (音楽)」序文

1970年代前半のフィリー・ソウルは、ディスコ音楽に大きな影響を与えた。MFSBのドラマー、アール・ヤングのドラムスのキックと、16ビートのハイハットの組み合わせは後のサルソウル・レコードのディスコ・サウンドのルーツとなった。時にはチョッパーベースも見せるエレキベース、女性ボーカルが起用されることも多く、ストリングスやホーンセクション、クラヴィネット、リズムを刻むことがメインのエレキギターがバッキングをつとめた。また、フルートのようなオーケストラ楽器がしばしばソロに用いられた。また、ブルックリンなどの白人、黒人ら、ニューヨークのダンス音楽好きがディスコに参入した。
(後略)

ウィキペディア「ディスコ (音楽」概要

5. Hip Hop (Hip Hop Music)

発生:1970年代
個人的にヒップホップに関しては予備知識ゼロです。歴史的なものも全く分からないし想像しにくいです。
ですが「音楽的な違い」で紹介したページの中では・・

"ファンクのBPMを落とすとヒップホップのリズムになります。"

と書かれているので、それは1つの手がかりになりますね。
あとやはり「ラップ」のイメージが強いので、その辺りからの見方や、ファッションを含めた若者文化として捉えると解りやすいのかも知れません。

ヒップホップ・ミュージック(Hip Hop Music)は、ヒップホップラップ・ミュージックヒップ-ホップ・ミュージックとも呼ばれる、ラップなどのリズミカルなミュージックからなる音楽のジャンルの一つである。または、そのリズム、セリフを同じ調子でリズミカルに繰り返すことを指す。ヒップホップの文化の一つとして発達し、その中でも主にMC(ラップ)、DJ(スクラッチ)、ブレイクダンス、落書きの4つに分かれている。他にもサンプリング(または、シンセサイズ)やビートボックスなどがある。
ふつう、「ヒップホップ」はすべてのサブカルチャーのことを指すが、ヒップホップ・ミュージックは、ラップ・ミュージックと混同して使われることもある。しかし、本来ラップ・ミュージックはDJ、スクラッチ、ビートボックス、Instrumental Tracksなどを含まない。

ウィキペディア「ヒップホップ・ミュージック」序文

R&Bとソウルの進化形がやっぱり解らない

以上でだいぶ頭の中が整理できてきたのですが・・

R&Bは過去のものじゃなくてずっと今に至るまで進化してきているんだなということと、途中からソウルだと呼ばれだしたことを考えると、それじゃソウルはどのように進化したのか、どこまでがソウルなのか、という辺りが相変わらず曖昧なままです。

それぞれ成り立ちや初期の(代表的な)ミュージシャンは分かったとしても、新しいミュージシャン(音楽)はどの範疇なのかとか、やっぱり解りません。
いろいろ聴いていきながら歴史的な流れをつかむしか無さそうですね。もしかしたら分類しようとするのが間違ってて全ては「雰囲気」だったりするのかもしれませんが。

暫定的な結論

冒頭に書いたように、自分が好きな、イメージしているソウルもまたソウルなのかもしれないし、もしかしたら R&B かもしれない。そしておそらくファンクではないのだろうという暫定的な結論は出せました。

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