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ビジネスの敷居が低くなったことでアマプロが増えて混沌としている

自分もアマプロみたいなものだったので他人のことは言えないし、だけど当事者意識もあるのでリアルに言えるという面もあります。

「アマプロ」って今考えた言葉なのですが、調べてみたら既に存在する言葉なんですね。スキルがアマチュアレベルのプロという意味なのでしょう。

端末とアプリケーションとネット・SNSの普及によって、個人でもビジネスが比較的簡単に立ち上げられる時代になっていますが、そのため、小さなプロが非常に多くなったと思います。ちゃんとしたプロに入門することなく、スクールで勉強したり、ネット情報を頼ったりする基本的に独学の人々です。
統計などは見ていないですが、ネット上の混沌さを感じるだけに、かなり増えたんだろうと想像しています。
副業が流行っているご時世ですが、副業は従事する時間が限られている分、本当のプロになりにくい業態で、アマプロだけが増えている状態です。

増えたことで業界はある意味活性化しますが、業界全体の秩序は保てなくなっているでしょう。幾つかの問題点があると思います。

アマプロが増えた弊害

1. 価格や報酬の水準が下がる

レベルが低いために、価格や報酬は安く設定せざるを得ません。
そのような安い商品や仕事が増えると、業界のその商品・仕事の標準的な価格・報酬も下がります。

2. プロの仕事が減る

購入者・発注者が安い方に流れて、本来のプロに仕事が行きにくい状態が生じます。仕事が減ったプロは、以下のようにアマプロを教える側に回る人も出てきます。

3. アマプロがカモになる

アマプロにプロのテクニックを教えたり、ツールを提供する産業が増えます。
産業が増えることは決して悪くはありませんが、すでに業界の需要と供給のバランスが崩れて供給過剰になっているため、仕事が無いのにプロ化だけが進みます。ある意味無責任な教育であり支援です。

需要が増えないのに供給側だけがブームになっている業界では、かなり悲惨ですし混沌としています。教育産業だけが儲かる構図です。

ブームは誰が悪いわけでもないのが虚しい

ブームになると絶対に、受給バランスが崩れます。初期に参加した人はオイシイ場合がありますが、ピークを迎えた頃に参加した人には決してメリットがあるとは言えません。

需要側のブームは、買えない人が出てくるだけで生活には困りません。供給側のブームは、仕事が無く生活できない人が増えます。
ブームの仕掛け人がいるとすれば、そこに多少は問題があるかも知れないし、傍から焚きつける人がいれば、それも問題かも知れませんね。

けれどやはりブームというのは大勢の人が参加しているので、みんなが動いたのが問題だという言うしかありません。
覚悟を決めない軽はずみな参入は、その個人にとっても、業界にとっても、決していい結果を生まないと思います。

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